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(2024年05月20日更新)

写真:G7イタリアサミット

こんにちは、アドボカシーグループの長島美紀です。
今年6月13~15日に、イタリアのブーリア州で、主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)が開催されます。
G7サミットは昨年5月に日本の広島で開催され、G7首脳らが広島の原爆資料館などを訪れたことは、皆さんの記憶にも新しいかと思います。

プラン・インターナショナルでは、G7にむけて、G7に加盟する各国事務所(日本、イタリア、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、英国)が共同書簡を公開。G7各国のリーダーに対し、特に取り残され不平等な扱いを受けがちな思春期の女の子やユース女性固有のニーズに配慮した支援の重要性を訴えました。

複合的危機において思春期の女の子の権利を守る必要性

G7は世界のGDPの26%を占め、政治的な発言力とともに、大きな影響力があります。特に、今回のG7イタリアサミットは、9月に国連が開催する「未来サミット」に先立ち開催されることから、G7での議論は、未来サミットに影響を与えると考えられます。

持続可能な開発目標(SDGs)を定めた、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が掲げる、誰一人取り残さない社会の実現のための達成期限である2030年まで残り6年。思春期の女の子は依然として大きな課題に直面しています。彼女たちはしばしばその権利を否定され、政策立案においてその存在が見過ごされ、飢餓、紛争、気候変動などの問題から不釣り合いな影響を受けています。

女の子支援をしないことで生じるコストは20兆5千億ドル

写真:栄養不良の息子を抱く母親(南スーダン)

栄養不良の息子を抱く母親(南スーダン)

食料安全保障、教育、メンタルヘスなどの分野において、思春期の女の子の支援策を取らない場合、それによって生じるコストは20兆5000億米ドルに上ると予測されています。紛争や気候変動はもともと存在するジェンダー不平等を悪化させ、特に開発途上国で暮らす思春期の女の子の将来を危険にさらしています。近年世界各国で見られる市民社会スペースの縮小や反民主的な動向は、教育や性と生殖に関する健康サービスへのアクセスを制限し、早すぎる結婚といった有害な伝統的慣習のリスクを増大させることも懸念されています。

思春期の女の子の権利と福祉の優先が求められます

プランは、G7各国の政治リーダーに対し、思春期の女の子の権利と福祉の優先を求めています。飢餓や紛争、気候変動は、栄養不足、健康、教育へのアクセスの制限、早すぎる結婚、望まない妊娠や出産など、女の子たちの人生に大きな影響を及ぼしています。

明るい未来を創造するために、G7各国の政治リーダーには断固とした措置が求められています。女の子のニーズに焦点を当てた資金拠出の増額、世界的な飢餓対策におけるジェンダーへの配慮、気候変動政策において、子ども、特に女の子の権利を優先することが必要です。

女の子の支援の進捗も公開を

写真:2022年に開催された第1回アフリカ子ども議会の様子(ザンビア)

2022年に開催された第1回アフリカ子ども議会の様子(ザンビア)

6月に開催されるG7サミットについて、議長国であるイタリアのメローニ首相は、主要議題にアフリカの開発と人工知能(AI)がもたらす危険を挙げています。アフリカの開発については、来年に日本政府が「第9回アフリカ開発会議(TICAD Ⅸ)の開催を予定しており、今後日本でも政策の場で議論されることになります。
プランでは、今後もG7サミットやTICADなどの国際会議の機会において、各国の政治リーダーたちに対し、取り残されがちな思春期の女の子のリーダーシップが発揮され、彼女たちが直面する不公正を正す取り組みに注力するよう呼びかけていきます。

執筆者プロフィール

長島美紀(アドボカシーグループリーダー)
政治学博士。プランでは、女の子のリーダーシップに関する調査提言をはじめ、女の子や若い女性のエンパワメント、ジェンダー課題に関する調査研究・政策提言を担当。2021年4月からは内閣府男女共同参画推進連携会議有識者議員、2023年からW20ジャパンデレゲート(2024年より共同代表)も務める。先日人生初のタケノコ堀りに挑戦、持ち帰ることを考えず10キロ掘りました。

執筆者紹介

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