(2025年03月31日更新)
算数の授業に参加する子どもたち
皆さん、こんにちは。グアテマラ駐在の皆木です。今回のブログでは、マヤ文明の痕跡が残るグアテマラ・キチェ族の地から、サッカー文化や「先住民族の小学校教育」プロジェクトの取り組みについてご紹介します。
ワールドカップに向けて盛り上がるグアテマラ
グアテマラは、他の中米の国々同様にサッカー人気が高く、サッカーグアテマラ代表を応援する人々の熱気に満ちています。来年2026年に、カナダ・アメリカ・メキシコでワールドカップが開催される予定で、メキシコ開催分の試合チケットがすでに売り切れたという話題が当地でも大きな盛り上がりを見せています。
マヤ文明から続く“球戯”の伝統
マヤのサッカー競技:グアテマラのメディア(Emisoras Unidas)の記事より
実はグアテマラには、マヤ文明の時代から足や腰でボールを操り、地面に落とさずに相手陣地に入れる球戯があったといわれています。私が活動するキチェ現地事務所周辺には、16世紀頃まで続いたキチェ王国の遺跡があり、球戯場の跡とされる場所が今でも残っています。かつての先住民族が培ったこの球戯の文化が、現在のサッカー人気にも通じる熱い思いを生んでいるのかもしれません。
今プロジェクトの対象となっている小学校では、子どもたちの休み時間の遊びはサッカーです。皮のボールは高価なため、プラスチックの簡易なボールで遊んでいて、そのなかの何人かは「将来、サッカー選手になりたい」と言っています。
キチェ族の就学率は2割にも満たない現状
一方で、この地域に住む先住民族・キチェ族の子どもたちの中学校就学率は2割にも満たない状況です。家族の生計を支えるために子どもたちが働かなければならなかったり、家庭内で十分に教育の大切さが共有されていなかったりすることが背景にあります。さらに、先生自身の教科理解度が低いため、子どもたちも理解が深まらず学びを継続できないことや、中学校がコミュニティから遠く、経済的負担(バス代など)も大きいため、中学校に通えないといった問題もあります。
「先住民族の小学校教育」プロジェクトの取り組み
そうしたなか、プランでは「先住民族の小学校教育」プロジェクトを通じ、子どもたちや保護者の方々へ「学ぶこと」「将来を考えること」の大切さを伝えるワークショップなどを行っています。
また、日本の皆さまからの「Gift of
Hope~ギフト・オブ・ホープ~」のご支援による奨学金の支給を通じ、一人でも多くの子どもたちが中学校に通えるよう後押ししています。こうした取り組みにより、できるだけ多くのキチェ族の子どもたちが中学校へ進めるようサポートし、将来の可能性を広げたいと願っています。

「中学校に行こう」と呼びかけるカレンダー
グアテマラ 先住民族の子どもたちの未来のために
2024年の3月に始まった当事業ですが、無事に1年目の活動を終えました。
この間、先生たちの算数理解度を上げるため、JICAの専門家の方々がグアテマラの教育省と協力して策定した算数指導力の向上に努めたり、一人でも多くの子どもたちが中学校に行くのを支援するため、コミュニティに中学校のコースを開設するのを支援したりしてきました。また、先住民族の人たちは民族語(キチェ語)を話すため、公用語であるスペイン語の読み書きが上達するのを支援するため、本を寄贈する活動も行いました。
読書の授業の様子
幸い外務省の日本NGO連携無償資金協力の支援が継続されることになり、今月半ばからは2年次の活動がスタートしています。これまでは教科書も届かず、子どもたちは満足とは言えない環境で学んでいました。この活動を通して、一人でも多くの子どもが将来の選択肢を広げられたらと思っています。
いつもプランの活動をご支援くださりありがというございます。引き続き、皆さまの応援をよろしくお願いいたします。
- ※このプロジェクトは、外務省(NGO連携無償資金協力)の支援、およびプラン・グローバルサポーターのご寄付のもと実施しています。日本人職員が現地に赴任し事業統括を行っています。






