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(2025年11月18日更新)

皆さん、こんにちは。アドボカシーグループのアンナ・シャルホロドウスカーです。
私はこれまでに、日本や海外で暮らすウクライナ避難民の生活状況や直面している困難について、いくつかの調査を行ってきました。今回は対象を広げ、紛争や人道危機によって故郷を離れざるを得なかった、さまざまな国籍の外国人が日本でどのように暮らし、どのような困難に直面しているのかを明らかにし、社会の関心を向けたいと考えました。状況や環境によって必要な支援は異なりますが、日本で暮らす避難民の生活に大きく影響し、さまざまな障壁となる共通の傾向を見いだすことができました。

この調査では、異なる在留資格や生活環境を持つ日本在住の避難民62名を対象にアンケートを実施しました。さらに、彼らの課題や経験をより深く理解するため、アフガニスタン、ウクライナ、シリア、コンゴ民主共和国、スーダン、パレスチナから来た11名の避難民にインタビューを行いました。

この調査を行った理由

日本は、強制的に避難してきた人々の受け入れ率が非常に低い国として知られています。近年、難民認定数はわずかに増加傾向にあるものの、その数は依然としてごく限られています。さらに、申請に非常に長い時間がかかること、当面は短期の在留資格しか与えられず就職が難しいこと、複数回の不認定後には強制送還の可能性があることなどが、避難民の生活を極めて困難にしています。

また、要件を満たせないため難民認定を受けられない人も少なくありません。彼らも紛争や人道危機が続く地域から避難してきたため、本来は支援が必要です。例えばウクライナ避難民には特別な在留資格が与えられ、適切な支援が行われていますが、その他の避難民は非常に厳しい生活状況に置かれることがあります。

こうした状況を踏まえ、私は在留資格や受けられる支援が避難してきた人々の生活や将来の可能性にどのような影響を与えているのかを明らかにするために、この調査を行いました。
公平な支援の重要性を広く伝え、状況を改善する方法を探ることが目的です。声が届きにくい避難民の支援ニーズや直面する障壁を明らかにすることが不可欠だと考えています。

調査からわかったこと

今回の調査を通じて、日本で暮らす多くの避難民にとって、将来の生活における最大の関心事は「就労」と「在留資格」であり、この二つは密接に関係し、相互に影響し合っていることがわかりました。

在留資格の種類は生活に大きな影響を与え、さまざまな制限や困難をもたらします。たとえば、多くの避難民が「特定活動」の在留資格で暮らしており、その有効期間は1年、場合によっては半年程度しかないこともあります。これらは難民認定の結果を待つ間に与えられることが多く、短期間かつ制約の多さから将来への強い不安を生み、自立を含む生活の多方面において大きな障壁となっています。

報告書より(表):今後の日本居住に対する最大懸念事項(計=62名)

報告書より

そのため、多くの避難民は、生活の維持やキャリア形成のためだけでなく、より長期的な安定を確保する手段として、いわゆる「就労ビザ」の取得を目指しています。しかし、就労ビザは特定の職種(主にホワイトカラー職)にしか適用されず、取得への道のりは容易ではありません。

避難民の多くは、深刻な安全上の理由からやむを得ず母国を離れています。日本で新しい生活を築ける道筋を作ることは不可欠であり、一部の人にとっては、就労可能な在留資格を得ることが将来を切り開く唯一の手段となっています。

日本で暮らす避難民の声

さまざまな文化的背景を持つ国々から来た避難民へのインタビューを通して、日本での生活経験を直接聞くことは非常に貴重でした。多くの人が前向きな印象を語る一方で、今もなお複数の課題に直面しています。

その一つは、前述の在留資格に関する問題です。短期かつ不安定なビザのため、不動産会社から契約を断られ、やむを得ず長期間物件を探し続け、高い家賃の住宅を借りざるを得なかった人もいました。

また、驚いたのは、日本語能力や他の条件が理由ではなく、雇用主の在留資格に関する理解不足が原因で採用を見送られるケースがあることです。これは、在留資格ごとに認められる職種や就労時間に関する認識不足から生じていると考えられます。たとえ法的に就労可能であっても、条件に対する不確実さや誤解が拒否の原因になることがあり、外国人雇用の経験不足や追加負担への懸念が背景にあるようです。

報告書より(イメージイラスト):シリア出身の男性「専門職の仕事に採用されたのですが、在留資格を理由に取り消されてしまいました。実際には、そのビザでも働ける内容だったんですけどね。それに、在留資格の関係で賃貸住宅の契約を断られてたこともあります。」

報告書より

さらに、言語の壁が快適な生活やキャリア形成を妨げる大きな要因となっています。たとえば、アフガニスタンから避難してきた女性たちは、自国での女性の厳しい状況を経験したうえで、日本では自由や教育の機会、自己実現の可能性を感じているようです。しかし、日本語でのコミュニケーションに苦慮しているため、キャリアの構築が思うように進んでいない状況です。

報告書より(イメージイラスト):アフガニスタン出身の女性「女性として日本では自由を感じますが、言葉の壁がキャリアの構築を妨げています。」

報告書より

状況改善のためにできること

今回のアンケートとインタビューを経て、日本で暮らす避難民が、より安心して自信を持ち、制限の少ない充実した生活を送れるようにするために、何ができるのかを考えました。

もちろん、在留資格の付与方法や要件の見直しなど、広範で制度的な改革が必要な部分もあります。しかし、地域や現場レベルでの変化も同じくらい重要です。

たとえば、企業が避難民の在留資格の内容や特性を正しく理解し、外国人労働者と協働する姿勢を持つこと、また可能であれば「就労ビザ」の取得支援を行うことは、大きな前進につながります。

また、支援は私たち一人ひとりからも始められます。住宅探しの手助けや、日常的な会話を通じた交流は、避難民の言語習得や文化理解を促すだけでなく、互いに学び合える機会となり、社会全体にも良い影響をもたらします。

言語の壁を越えて

今回の調査を通して、アンケートに参加した避難民の約70%が日常的な交流機会をほとんど持っておらず、そのうち半数以上は日本人と接する機会がほとんど、あるいは全くないことがわかりました。しかし、多くの人が「もっと交流の機会がほしい」と答えています。

この隔たりの理由は、言語の壁だけではない可能性があります。状況をより正確に理解し、改善策を探るため、今後はより幅広い外国人住民を対象に、このテーマに関する追加調査を検討しています。

レポートは以下からもご覧いただけます。
「避難の先にある暮らし―日本で生き抜く人々の物語―」

執筆者紹介

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