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「New World,New Rules~新型コロナウイルスとともに生きる」前編

理事長
池上 清子

理事長ブログ

更新)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けられている皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。厳しい状況のなかで、現在、大変多くの皆さまに、プラン・インターナショナルの「新型コロナウイルス対策緊急支援」へご寄付をお寄せいただいておりますこと、まずはお礼申し上げます。

南極を除くすべての大陸に瞬く間に広がり、全世界の感染者が791万人、死亡者は43万人(6月15日 現在)と、世界中に深刻な影響を及ぼしている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ですが、多くのウイルス学者は、今回のような新たな感染症のパンデミックが起こることを以前より予測していたと話します。この数十年で、地球上の私たちは環境破壊を繰り返し、ヒトとウイルスの距離を狭めてきました。アマゾンやアフリカの森林奥深くまで開発し、温暖化は北極の氷を溶かし地球の全容を変えつつあります。「今まで接したことのないウイルスが身近にいる」という状況は、ヒトが自分たちの手で作ってしまったことは否めません。

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グローバル化と感染症

三大感染症と言われるエイズ・結核・マラリアは、年間250万人もの人々の命を奪っています。また、おもに患者の体液に触れることで感染するエボラ出血熱は、致死率が20%から最大90%に達することで知られています。これらの病気が、「顧みられない熱帯病(NTD)」として世界からあまり関心がむけられない状態が続いている一方で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、なぜこんなに大騒ぎになったのでしょうか?それは、G7を含む先進国がパンデミックに襲われたからと言えます。これまで先進国にとって、感染症は途上国の問題で、支援する対象ではあっても、自らの問題としての認識は薄く、対岸の火事だったのです。
先進国に続き、アジアやアフリカ、中南米などの途上国にも広がりを見せている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的なパンデミックは、「感染症には国境がない」ということを世界中の人々に気づかせる契機となりました。

写真:イギリスの様子

イギリスの様子

写真:ドミニカ共和国アスア活動地域に暮らす一家

ドミニカ共和国アスア活動地域に暮らす一家

新型コロナウイルスが及ぼす影響

プランの活動地に暮らす女の子や女性たちにも、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は大きな打撃を与えています。国連人口基金(UNFPA)は、ロックダウンが半年続き保健サービスが深刻な崩壊状態となった場合、低中所得国では4700万人の女性が避妊法へアクセスすることができなくなり、その結果、700万もの望まない妊娠が起こると試算しています。
日本においてでさえ医療崩壊を避けるためのあらゆる方法が議論されているくらいですから、途上国においてはなおさらです。

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医療サービスが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者対応に集中し、別の専門の医療従事者までもが駆り出されている現状下では、その他の疾病の治療ができない事態が起きているのです。2014~2015年にエボラ出血熱の感染が拡大していたときも同じでした。中央アフリカのコンゴ民主共和国では、エボラ出血熱の対応に医療従事者が集中していたため、緊急産科ケアを必要とする妊婦が、適切なタイミングで帝王切開手術を受けられずに亡くなったケースが多くあったと聞いています。

影のパンデミック

ドメスティック・バイオレンスを含む女性に対する暴力も深刻化しています。国連人口基金(UNFPA)によると、ロックダウンが半年続くと、ジェンダーに基づく暴力が3100万件増加するとのこと。また、紛争や自然災害時には、女性に対する暴力が急増するとも言われています。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の「表の顔」は、世界各国で発令されている緊急事態宣言ですが、その裏には、女の子や女性に対する暴力が「影のパンデミック」として存在しているのです。社会的に力のない女の子や女性たちは、男の子や男性に比べ、より大きなマイナスの影響を被ります。

日本でも、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による自粛期間中に、中高生の妊娠相談が増加しているという報告があります。熊本市にある産婦人科病院は、4月に妊娠相談窓口に寄せられた中高生からの相談が過去最多の75件に上ったと発表しました。この背景には、「新型コロナの休校の影響で在宅時間が増え、交際相手と性行為し、望まない妊娠に至るケースが目立つ」と指摘されています。

後編は29日公開予定です。
後編では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するプランの取り組みとポスト新型コロナウイルスで私たちが目指すべきことなどについてお伝えいたします。

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