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(2025年10月24日更新)

キービジュアル:あなたは「からだの自己決定」できている?からだの自由とFGM(女性性器切除)

突然ですが、あなたは自分の体について、自由に決められていますか?

「自分の体なんだから、そんなの当たり前でしょ?」と思うかもしれません。でも実際には、多くの人が「周囲の期待」や「社会の価値観」に合わせて行動してしまうことがあります。

たとえば──

  • 「痩せていないと恥ずかしい」
  • 「好きな人に嫌われないように、気が進まないけど性行為をしてしまう」
  • 「生理痛がつらくても、休むと“我慢が足りない”と思われそう」

これらは、「からだの自己決定」が奪われている状態といえます。
今回は、女性たちに知ってもらいたい「からだの自己決定権」について解説し、後半では途上国の女の子たちにとって最も過酷に自由が奪われる「FGM(女性性器切除)」についても紹介します。

ぜひ最後までご覧ください。

「からだの自己決定権」とは?

「からだの自己決定権」(Bodily Autonomy)とは、自分の体をどうするかを自分で決める権利のこと。性行為をするかどうか、避妊の方法、妊娠・出産、医療を受けるかどうか…すべて自分で決められるはずのことです。

国連人口基金(UNFPA)によると、世界の女性の約半数が、この権利を十分に行使できていないと報告されています

これは、日本に住む私たちにとっても身近な問題です。次に挙げる4つの例から、どのように「からだの自己決定権」が妨げられているのかを見ていきましょう。

1.性的同意・避妊

恋人やパートナーとの関係で、「相手に嫌われたくない…」と感じ、仕方なく応じてしまったという経験はありませんか?

性行為は「明確なYES以外はNO」。
どんな状況でも、自分が望まなければNOと言っていいのです。
お酒で意識がぼんやりしているときに言った「いいよ」も、実は同意として成立しません。日本の刑法でも、同意のない性行為は処罰対象であり、酔った状態での同意は有効とはみなされません。

また、避妊方法が選べない、高額でアクセスできないといった状況も、自由が制限されている例といえます。

2.妊娠・出産

子どもを「産むか産まないか」「いつ産むか」を決めるのは本人の自由なはず。
それでも、パートナーや家族、社会からのプレッシャーが、本人の意思を妨げてしまうことがあります。

3.性暴力・DV

痴漢や性暴力、デートDVなどの行為は、「自分のからだをどうするか決める権利」を強制的に奪うものです。

日本では、電車や駅構内での痴漢被害は女性の4割以上が経験しており、デートDVも多く報告されています。

調査からも、女性の被害の割合が男性を大きく上回っていることが明らかになっています。

4.外見やジェンダー規範

「女の子は可愛くなきゃ」「気遣いできるのが当たり前」など、「外見」や「女の子らしさ」「役割」などの社会的なプレッシャーも、「自己決定」を制限します。

たとえば、以下のような発言を受けたことがある人は少なくないはず。

本当は「どう見せるか」「どう生きるか」は自分で決められるはずなのに、周りの価値観によって選択肢が狭められてしまうのです。

どうすれば「自己決定」できる?

紹介した4つのように、さまざまな形で「自分のからだを自分で決める力」が奪われてしまうことがあります。周囲や社会からのプレッシャー、ときには暴力のような直接的な形によって…。

では、どうすれば自己決定権を取り戻せるのでしょうか?

まず重要なのは、これらはあなた自身の問題ではなく、社会に根づいた問題としてとらえること。

社会の問題だと知ることで、自分を責めずに心を守ることができます。

次に大切なのは、「自分がどうしたいか」を問い直すこと。
周りの基準ではなく、自分の心と体の声に耳を傾けてみましょう。嫌だと思ったら「NO」と言っていいし、休みたいときは体を休ませていいんです。

信頼できる人や、専門機関に気持ちを共有することも有効です。
「言葉にする」ことで、自分の意思を整理しやすくなります。性や避妊については、医師や相談窓口など専門家にアクセスすることも自己決定につながります。

そして、自分を肯定する言葉を日常に取り入れてみてください。
「私は自由に選んでいい」という意識が、プレッシャーから距離を置く助けになります。

日常の小さな「自分で選ぶ」を積み重ねることが、自己決定権を取り戻すトレーニングになるはずです。

最も過酷なからだへの侵害──それがFGM(女性性器切除)

「からだの自己決定権」について知っていただいたところで、次は、最も過酷な形で自由が奪われる「FGM(女性性器切除)」について紹介します。

FGM(女性性器切除)とは、女性の性器の一部、または全体を切除する行為のこと。

アフリカを中心に中東、アジアの約30カ国で行われており、ユニセフの推計によると、少なくとも約2億3000万人以上が経験しているとされています。

切除の方法はさまざまですが、麻酔のない、非衛生的な環境で行われることがあり、激痛を伴い、大量出血や感染症、ショック死などに至るケースも。

FGMには医学的な根拠はなく、深刻な身体的・精神的被害を引き起こすとされています。

なぜこのような慣習が続いているのでしょう?
「大人への通過儀礼」や「結婚の条件」といった理由から、「処女を保つため」「女性の浮気を防ぐため」といった人権を無視した理由まで。

FGMの施術を受けた女の子たちは、「知らなかった」「大人は全員がするものだと思っていた」「家族のためにする必要があった」などと話しています。

家族、社会からのプレッシャーによって、本人の意志に関係なく切除される。FGMは「からだの自己決定権」を徹底的に奪う行為なのです。

FGMの問題は、私たちともつながっている

FGM(女性性器切除)と聞くと、遠い国の話で、自分とは無関係だと思ってしまいがちですよね。

けれども、「自分のからだをどう扱うかを自分で決めたい」という願いは、国や文化をこえてすべての女の子に共通しています。FGMは“どこかの出来事”ではなく、私たち一人ひとりがもつ「からだの自己決定権」と深くつながっている問題なのです。

私たちにできること

FGMについて、国際社会では「根絶」を目指す取り組みが進められています。

国連が定めた、SDGs(持続可能な開発目標)でも、ジェンダー平等の目標のなかでFGMの廃絶が明記され、2030年までの完全根絶を掲げています。

国際NGOプラン・インターナショナルも、地域の女性たちや地元の指導者たちと協力しながら、FGMの根絶に向けた活動に取り組んでいます。

実際に、プランの働きかけによってFGMをなくすことができた地域も増えています。

FGMについては、記事や動画でたくさん紹介していますので、ご興味ある方はぜひご覧ください。

***

外見へのプレッシャー、性的同意、そして世界のどこかでFGMで苦しむ女の子たち──タイプも背景もそれぞれ異なりますが、根本にあるテーマは共通しています。

この機会に「自分のからだを大切に扱うこと」について、あらためて考えてみませんか?
そこから想像を広げて、世界中の女の子たちを応援するキッカケにしていただけたら嬉しいです。

プランでは、FGM根絶に向けたさまざまな活動を行っています。寄付やキャンペーンへの参加など、小さなアクションが女の子たちの未来につながります。

気になった方は、ぜひFGMの関連記事やプロジェクトをチェックしてみてください。

実施中のプロジェクト

画像:「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト

「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト

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