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(2024年06月06日更新)

皆さんは「ジェンダーギャップ」という言葉を知っていますか?

ジェンダーギャップとは、男女の違いにより生じる格差のことをいいます。
家や学校、職場などで、「なぜ男女間でここまで差があるんだろう?」と感じたことがある方もおおいのではないでしょうか?
女性と男性、それぞれに見えている世界の違いについて紹介していきます。

「ジェンダーギャップ指数」は先進国で最下位

世界経済フォーラムが毎年発表している、各国のジェンダー平等を数値化した「ジェンダーギャップ指数」。

2024年の調査で日本は世界146カ国中の118位で、先進国のなかでは最下位という結果に。

「ジェンダーギャップ指数」は経済、教育、健康、政治の4分野ごとに分かれており、数値の開きがあるほど、男女の差が大きいということになります。

日本は「教育」「健康」の2つの分野では世界トップレベルですが、「経済」「政治」の2つが先進国のなかで最低レベルのため、順位を大きく下げています。

毎年ニュースなどで取り上げられる日本の順位の低さに、もはや驚かなくなってしまったという方も多いかもしれません。その一方で、あまりピンとこないという方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は「仕事」と「家庭」の2つに分けて、どこでジェンダーギャップが生じているのかを一緒に考えていきましょう。

「仕事」でのジェンダーギャップ

男女の差が顕著なのは「賃金」です。

OECD(経済協力開発機構)によると、2022年の日本での男女の賃金格差は21.3%となっています。

米国は17%、英国は14.5%と日本より低く、OECD加盟国の平均は11.9%。つまり日本は先進国の平均と比べて約2倍の格差があることになります。

なぜこんなに男女差が生じているのでしょうか?

新卒〜20代ではほとんど見られない賃金格差は、30代を境に開いていきます。

男性の最も賃金が高い年代(55〜59歳)で見てみると、男性は約41万円に対し、同年齢の女性は約27万円と、その格差は約14万円にも!

男性社員は年齢が上がるにつれて管理職となり給料が上がっていきますが、管理職の比率が低い女性社員の賃金は据え置かれることが多く、生涯賃金に大きな差が生じているのです。

なぜ女性の管理職が少ないの?

2022年のデータでは、企業の管理職に占める女性の割合は12.7%。

この割合はアメリカの約4分の1、ドイツの約2分の1と、諸外国と比較すると極端に少ないことがわかります。

female manager

役職別で見ると、課長以上は22.3%、部長以上は12%、そして社長は8.3%と、ポジションが上がるにつれてさらに減っていきます。

現状の日本のビジネスシーンは女性リーダーが圧倒的に少なく、男性中心の世界に偏っているのです。

「家の中」のジェンダーギャップ

「家の中」のジェンダーギャップ

賃金格差を解消するには、女性管理職の比率を上げることが重要です。
しかし、プラン・インターナショナルが2021年に実施した調査によると「女性は管理職に就きたいという意欲が男性よりも低い」という傾向にあることが明らかになりました。

出典:日本における女性のリーダーシップ2021

男性は仕事に意欲的に取り組むけど、女性はそれほどでもないから?
いえいえ、そんなことはありません。

女性たちは、以下のような家庭での負担が多いことが分かっています。

家事/育児の負担

日本には「男は仕事、女は家庭」といった性別を理由に役割を分ける考え方「性別役割分担意識」が依然として根強くあります。

それを表しているのが、家事にかける時間の違いです。

家事/育児などにかかる「家事関連時間」の調査によれば、男性は51分、女性は3時間24分と、男女の差は2時間33分も。

たとえば共働き家庭で、女性が一手に家事を引き受けざるを得ない場合は、仕事+家でのタスクを両立させる必要があることから、そのバランスを考えて職業選択をする傾向にあります。

結果として、責任を伴う仕事(管理職)を選ばない人が多いというわけです。

介護の負担

15歳以上で日常的に家族を介護している人は653万4000人いますが、このうち女性が6割を占めるほどに。

今後ますます高齢化社会が進むなかで、さらに女性の負担が増大することが考えられます。

家族のケア

女性は男性に比べて、病気や障害のある家族のケアをする回数・時間ともに長いことが分かっています。

幼少期から自分よりも家族のケアを優先させるよう教えられるため、大学に進学する際にも、家から近い地元の大学や、家族への金銭的な負担がかからない国公立のみを受験したり、場合によっては進学を諦めてしまう人も多いです。

ジェンダーギャップをなくすために、できること

ジェンダーギャップをなくすために、できること

日本におけるジェンダーギャップの具体例を紹介してきました。
では、どうすればジェンダーギャップをなくすことができるのでしょうか?

① 家事分担を男女平等に

多くの女性たちは仕事と家事を両立しているため、自身のキャリアアップを諦めたりすることが、生涯賃金を下げる一因になっています。
そして男女間でも「家事は女性がするもの」といった偏見が根強く残っていますよね。
男性は家事を手伝う(サポートする)だけということが多いため、完全に男女同等の家事分担をする必要があります。

② 長時間労働を減らす

男女平等に家事を分担するには、長時間労働を減らす必要があります。
しかし、日本の労働時間は諸外国に比べると長い傾向にあるため、男性が家事を分担するのは難しい現実です。
長時間労働の少ない職場を選ぶ、長時間労働をしない生産性の高い仕事スタイルを行う、長時間労働にならないようチームや会社に求めていく、など。
男女ともに長時間労働を減らす工夫が必要です。

③「男らしさ」「女らしさ」に縛られるのをやめる

幼少期より植えつけられた「男らしさ・女らしさ」に対する固定観念が、生涯にわたり私たちの価値観を縛っています。
このことが「男性は仕事を頑張って当然(稼ぐのは男性の役割)」「女性だから家事をする(家事は女性の担当)」という価値観の原因に。
女性が幼少期から「女らしさ」に苦しんでいるのと同様に、実は男性たちも「男らしさ」による生きづらさを感じています。

関連記事:「日本の高校生のジェンダー・ステレオタイプ意識調査」レポート発表

「男らしさ・女らしさ」という価値観を取り外すことは、男女ともに生きやすい社会を作るキッカケになるのです。

④ 女性のリーダーを応援しよう

日本では女性リーダーが少なく、とくに女性の政治家が少ないことが度々問題視されています。

女性の国会議員の割合は190カ国平均3人に1人(26.4%)なのに対して、日本は10人に1人(9.9%)と極端に少ない。そして女性の首相は過去1人も出ていません。

出典:内閣府男女共同参画局「女性の政治参画マップ 2022」

国の方針が男性中心に決められることを防ぐためにも、女性の議員を応援することはとても重要です。

***

いかがだったでしょうか?

ジェンダー・ステレオタイプが家庭や社会の隅々にまで当たり前のように浸透している日本で暮らしていると、なかなか気づけないことも多いですよね。

ジェンダーギャップをなくすための第一歩は「知って、話す」ことです。
もし日常のなかで「これってジェンダーギャップかも?」と感じたことがあれば、ぜひ友だちやパートナーに共有してみましょう。
私たちの生きづらさをなくすことは、これからの子どもたちにとっても良い未来へと繋がるはずです。

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