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SDGs達成のために私たちにできることは?家庭でできる身近なアクション

(2026年05月13日更新)

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、持続可能な社会の実現を目的とした国際目標です。「誰一人取り残さない」という理念のもと、2030年までに達成すべき目標として提唱されました。しかし、2030年が目前に迫るなか、その現状は非常に厳しいものになっています。
この記事では、目標の目的や日本の達成状況に加え、目標達成のために私たちが家庭でできることなどを詳しく解説します。

  • SDGsの概要と、社会・環境・経済からなる3つの目的
  • SDGs達成に向けて、私たちが日常生活のなかでできる具体的な行動
  • 日本におけるSDGsの達成状況と、いま直面している課題

SDGs(持続可能な開発目標)とは

SDGsとは、Sustainable Development Goals(サステナブル・ディベロップメント・ゴールズ)の略称で、日本語では「持続可能な開発目標」と呼ばれます。2030年までに持続可能でよりよい世界を実現するための17の国際目標で、「誰一人取り残さない」ことを誓い、先進国・途上国を問わず、世界中が共通の課題として取り組む枠組みです。

写真:SDGs17の目標

SDGsが目指すのは、社会・環境・経済の3つがバランスよく成り立つ世界で、これらを切り分けずに一体で前に進めていくという考え方です。

  1. 社会:貧困や不平等を減らし、誰もが人間らしく暮らせる基盤をつくる
  2. 環境:気候変動を抑え、地球と自然資源を守る
  3. 経済:働きがいがあり、暴力のない平和で公正な社会を築く

この3つの目的を具体化したものが、次に紹介する17の目標です。

SDGsにおける17の目標とゴール

貧困解消、地球環境の保護、平和と公正な社会づくりを達成するために、現在抱えているそれぞれの問題点の解決策として、SDGsには「17の目標」と「169のターゲット」の指標が掲げられています

目標 ゴール
1.貧困をなくそう あらゆる場所や、あらゆる形態の貧困を終わらせることを目指す
2.飢餓をゼロに 飢餓を終わらせ、食料安全保障や栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
3.すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人々が健康的な生活を送れるようにし、福祉を促進する
4.質の高い教育をみんなに すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を与え、生涯学習の機会を促進する
5.ジェンダー平等を実現しよう ジェンダー平等を達成し、すべての女性・女児のエンパワーメントを行う
6.安全な水とトイレを世界中に すべての人々が安全に管理された水を利用できるようにすると同時に衛生的な環境を整備し、その持続可能な管理を確保する
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに すべての人々の、安価かつ信頼性があり、持続可能で近代的なエネルギーを入手できるようにする
8.働きがいも経済成長も 包摂的で持続可能な経済成長と、すべての人々の完全で生産的な雇用と働きがいのある人間らしい仕事「ディーセント・ワーク」を促進する
9.産業と技術革新の基盤をつくろう 強靭(レジリエント)なインフラを構築し、包摂的で持続可能な産業化を促進するとともに、イノベーションの推進を図る
10.人や国の不平等をなくそう 国内の不平等や、国と国との間の不平等を是正する
11.住み続けられるまちづくりを 包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市や居住空間を実現する
12.つくる責任つかう責任 持続可能な消費と生産の形態を確保する
13.気候変動に具体的な対策を 気候変動や、その影響を軽減するための緊急対策を講じる
14.海の豊かさを守ろう 持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
15.陸の豊かさも守ろう 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、土地の劣化を防ぎ、回復させると同時に生物多様性の損失を阻止する
16.平和と公正をすべての人に 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々が司法へアクセスできるようにし、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
17.パートナーシップで目標を達成しよう 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

SDGsの達成に向けて私たちにできること①地球への負担を減らす

SDGsの達成に向けて、今日から家庭で私たちができることはたくさんあります。電化製品や水を使うとき、買い物をするときなどのちょっとしたひと手間が、地球への負担を減らすことにつながります。

リサイクル品からジュエリーを作るビジネスを起業した若者(ドミニカ共和国)

リサイクル品からジュエリーを作るビジネスを起業した若者(ドミニカ共和国)

節電・節水を心がける

直結する目標

  • 目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
  • 目標12「つくる責任 つかう責任」
  • 目標13「気候変動に具体的な対策を」
  • 照明をLEDに替える
  • 使っていない家電や室内の電気を切る
  • 冷暖房の設定温度を見直す、エコモードで調整する
  • アイドリングでのガソリンの消費を減らす
  • 可能であれば、徒歩や公共交通機関を利用して外出する
  • シャワーの時間を短くする
  • 洗濯や食器洗いをまとめて行う
  • 水道を出しっぱなしにしない

食品ロスを減らす

直結する目標

  • 目標2「飢餓をゼロに」
  • 目標12「つくる責任 つかう責任」
  • 必要な分だけ購入する
  • 食材をできるだけ廃棄せずに使い切る
  • 外食では食べ切れる量だけを注文し、食べ残しを防ぐ
  • 多めに購入してしまった食材は賞味期限が切れる前にフードバンクに寄付する

マイボトル・マイバッグを使う

直結する目標

  • 目標12「つくる責任 つかう責任」
  • 目標14「海の豊かさを守ろう」
  • ペットボトルの代わりにマイボトルを使う
  • レジ袋の代わりにマイバックを使う
  • 詰め替え商品を選ぶ
  • 保存容器や繰り返し使えるラップを使う
  • フリマ・リサイクルショップを利用する
  • 修理して長く使う
  • ゴミの分別をしてリサイクルできるものを増やす

SDGsの達成に向けて私たちにできること②買い物で社会を変える

私たちが毎日のようにしている買い物でもSDGsに大きく貢献することができます。私たちが何を選ぶかは需要に大きく影響し、生産現場や環境への影響を変えていくことにつながります。ここでは、どのような基準で作られたかを示し、持続可能な生産背景を持つ製品に与えられる3つの認証について説明します。

沿岸のエコシステムを守るプロジェクトが行われている浅瀬で採れる海藻(ケニア)

沿岸のエコシステムを守るプロジェクトが行われている浅瀬で採れる海藻(ケニア)

フェアトレード認証ラベル付きの商品を選ぶ

直結する目標

  • 目標1「貧困をなくそう」
  • 目標2「飢餓をゼロに」
  • 目標8「働きがいも経済成長も」
  • 目標10「人や国の不平等をなくそう」

フェアトレードとは、開発途上国の生産者に公正な価格や労働条件を確保し、継続的な取引を通じて生活改善を支える仕組みのことです。
生産地での貧困削減や公正な経済成長の支援につながるだけでなく、長期的で安定した取引の促進や、環境保全などにもつながる取り組みです。

自然を守る2つの認証ラベルを確認する

直結する目標

  • 目標12「つくる責任、つかう責任」
  • 目標14「海の豊かさを守ろう」
  • 目標15「陸の豊かさも守ろう」

FSC認証(森林保全)

FSC認証は、森林保全に配慮した紙製品や木製品に付けられるラベルです。
森林の管理から生産・加工・流通過程に至るまで、適切に管理されていると認められた製品であることを示すものです。環境面への配慮だけでなく、先住民族や地域住民、労働者の人権といった社会的・経済的側面への配慮も含まれるため、森林の生物多様性と労働者の権利が守られ、適切に生産された製品を選ぶことにつながります。

MSC認証(水産資源保全)

持続可能で適切に管理された漁業で獲られた「天然の水産物」に与えられる国際認証で、基準を満たした漁業の水産物を示しています。また、認証と非認証の水産物が流通過程で混ざらないよう管理し、消費者に確実に届ける仕組み(トレーサビリティ)も含まれています。この「海のエコラベル」がついた水産物を購入することで、海洋生態系を守ることに貢献するだけでなく、安心して消費できます。

SDGsの達成に向けて私たちにできること③社会・ジェンダーの意識と行動を変える

SDGs目標5と10は、ジェンダーだけでなく、人や国などあらゆる不平等をなくすことを目指しています。ジェンダーの不平等は、もっとも身近な私たちの家庭にも存在します。身の回りで日常的に起きているにもかかわらず、受け入れてしまっている不平等にまず気づくことが第一歩です。

家事・育児の分担を見直す

直結する目標

  • 目標5「ジェンダー平等を実現しよう」

家庭内で家事・育児の分担を見直すことは、性別による「当たり前」を減らすことにつながります。片方が家事・育児を「手伝う」ではなく「共同で担う」という意識が重要です。家事代行やベビーシッターサービスなどの利用も、家庭内の対等な関係づくりにもつながるでしょう。

アンコンシャス・バイアスに気づく

直結する目標

  • 目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
  • 目標10「人や国の不平等をなくそう」

アンコンシャス・バイアスとは、自分でも自覚しにくい「無意識の思い込み・偏見」のことです。たとえば「男だからリーダー向き」「女だから家事が得意」といった決めつけは、本人の希望や能力よりも属性で役割を固定し、機会の差を生みやすくなります。

日常の発言や判断を振り返り、「男だから・女だから」といった前提でしていないかを、よく考えてみてください。もし無意識な偏見があったことに気づいたら、役割や評価は「個人の意思・状況・実績」を基準にするなど、言葉と行動を変えていきましょう。こうした私たち一人ひとりの気づきと変化が、ジェンダー平等だけでなく、属性による不平等を減らし、多様性を尊重する社会づくりにもつながっていきます。

地域のボランティアに参加する

直結する目標

地域の活動にボランティアとして参加することは、顔の見える関係を増やし、支え合える土台をつくる行動です。子ども食堂の手伝いや地域の清掃活動、通学路の見守りなど、地域とのつながりは、日々の暮らしに安心や活気をもたらしてくれることでしょう。

SDGsの達成に向けて私たちにできること④世界とつながり、支援する

私たちは、毎日触れる多くのニュースや情報を正しく理解し、家庭や学校、職場などで共有し、会話することでも、誰かの行動を促し、SDGsの達成に一役買うことができます。

世界の状況を知り、広める

直結する目標

  • 目標4「質の高い教育をみんなに」
  • 目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」

世界の状況を知り、周囲に広めることは、学びを通じて課題解決の力を高め、立場を超えた協力を広げるにつながる身近なアクションです。信頼できる機関のレポートやニュースから国際課題やSDGsの基礎情報を得て、周囲にシェアしてみましょう。情報が共有されるほど関心を持つ人が増え、寄付やボランティアへの参加など、次の行動が生まれやすくなり、支援の輪を広げられます。

信頼できる団体へ寄付する

直結する目標

  • 目標1「貧困をなくそう」
  • 目標10「人や国の不平等をなくそう」
  • 目標16「平和と公正をすべての人に」

貧困や紛争に苦しむ地域を個人が直接支えるのは難しい場面が多い一方で、SDGsに取り組む信頼できる支援団体へ寄付や募金をすることで、支援の一助を担うことができます。小さな協力でも、多くの人が積み重ねれば大きな支援になります。

日本のSDGsの達成状況

2025年に発表された、SDGsの達成状況に関する報告書において、日本は世界167カ国中19位となり、前年度から1ランク下がりました。目標ごとに進捗の差が大きく、全体としては停滞傾向にあります。

達成済みとされる目標は「すべての人に健康と福祉を(目標3)」のみで、「ジェンダー平等(目標5)」「気候変動(目標13)」「海の豊かさ(目標14)」「つくる責任つかう責任(目標12)」「陸の豊かさ(目標15)」などは深刻な課題があるとされています。

なかでもジェンダーギャップ指数は148カ国中118位と先進国でも最低レベルで、政治分野の遅れが指摘されています。こうした課題の改善には行政の施策だけでなく、職場・学校・家庭での無意識の偏見を見直す、消費行動を変えるなど、一人ひとりの意識と行動の積み重ねが不可欠です。

2025年の達成状況ランキング

順位 国名 スコア
1位 フィンランド 87.02
2位 スウェーデン 85.74
3位 デンマーク 85.26
18位 日本 80.66

SDGsの達成に向けて私たちが支援することで生まれる変化とは?

私たちにできる小さな支援によって生まれる変化は、一人の人生が変わるだけでなく、その人を起点に地域や次世代へと連鎖していく点にあります。プラン・インターナショナルの基幹支援「プラン・スポンサーシップ」にチャイルドとして参加してから、変化の連鎖を生み出した2人の女性を紹介します。

支援を受けて学校へ!念願の教師になったエヴリンさん

貧困下では、女の子の学びが家計や家事の都合で後回しにされやすく、将来の選択肢が狭まるだけでなく、結婚結納金を目当てに、幼くして結婚させられるケースが後をたちません。
ウガンダに住むエヴリンさんもそのような状況下にある多くの女の子の一人でした。プラン・インターナショナルが地域で活動を始めたことで、エヴリンさんは医療サービスや学校に通うための支援を受けられるようになりました。中等教育修了後も学業を継続することができたため、念願だった小学校教員になるという夢を実現します。

エヴリンさん

さらに重要なのは、その後の変化です。エヴリンさんは今、教員として生徒を支え、母親として自分の子どもたちの学びも後押ししながら、「支援される側」から「支援する側」へと役割を広げています

女性でも養鶏のプロに!職業訓練を受けて起業したアイチャさん

トーゴのアイチャさんは、6人きょうだいの長女として農家に生まれました。「プラン・スポンサーシップ」にチャイルドとして参加し、中等教育を終了後は大学への進学を希望していました。しかし、家計を助けるために家事使用人として首都へ出稼ぎに行くことを母親から求められ、将来を悲観していました。そんななか、アイチャさんはプランの職業訓練コースを紹介されました。トーゴでは「農業や家畜の飼育は男性の職業」と考えられていましたが、ビジネスチャンスを見いだして養鶏コースを履修することを決意し、家族の反対にもめげず研修に励み、コースを修了しました。

アイチャさん

アイチャさん

養鶏場の立ち上げに必要な「起業支援キット」をもとに、アイチャさんはその後、養鶏場の経営を軌道にのせました。家族の反対やジェンダーの壁を乗り越えて、社会生活に必要なスキルを身につけ、自立した女性として家族やコミュニティを支えることにつながっています

SDGsの達成に向けて私たちにできることからはじめよう

SDGsは、国や企業などの国際的で大きな取り組みに見えますが、私たちの日々の選択と行動の積み重ねで前に進んでいきます。省エネやごみの削減、公正な製品の消費、地域活動への参加、正しい情報の共有、信頼できる団体への寄付など、私たちにできることは身近にたくさんあります。

大切なのは「続けられる形」で始めることです。一人の小さな一歩でも、多くの人が行えば大きな力になります。

ウガンダやトーゴの女の子たちが次世代へ受け渡しているように、あなたの選択や行動もまた、地球と地域の未来を支える力になります。できることから、一緒に始めてみませんか。

気候変動対策プロジェクトを主導するユースたち(フィリピン)

気候変動対策プロジェクトを主導するユースたち(フィリピン)

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国際NGOプラン・インターナショナルについて

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

写真:プラン・スポンサーシップ

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