(2025年04月25日更新)
インドネシアのルンバタ島(レンバタ島)に暮らす16歳のルーさんは、自然災害の脅威を身近に感じながらも、プラン・スポンサーシップを通じて学びの機会を得ています。ここでは、そうした子どもたちの姿に焦点を当てつつ、プラン・インターナショナルと地域の人々が協力して生み出す支援のかたちを、具体的なエピソードとともにご紹介します。
サイクロンで被災し大怪我 学校に通えない日々
ルンバタ島の風景
3年前、当時13歳だったルーさんは、恐ろしい体験をしました。サイクロンが彼女の村を襲い、自宅が鉄砲水に飲み込まれたのです。家の倒壊に巻き込まれた母親は、危うく命を落とすところでした。ルーさん自身も重傷を負い、その後、片脚を切断しなければなりませんでした。
嵐の猛威から命は助かったものの、彼女が受けた心の傷は世界を一変させました。「1年間、学校に通えませんでしたし、母は2年近く寝たきりの状態が続きました」と振り返ります。
現金バウチャーによる教育支援のしくみ
学用品を受け取り笑顔を見せるルーさん
そうした状況のなか、ルーさんはプランの支援で学用品を購入でき、ようやく再び学校に通える環境が整ったといいます。
プランはルンバタ島で約8,600人のチャイルド※を対象にスポンサーシップ・プログラムを展開しています。その活動の一環で「現金バウチャー(引換券)」による支援を実施。
各チャイルドには、学用品の購入に使えるバウチャーが配られ、地元のバザーで自由に必要なアイテムを選ぶことができます。履物や制服、教科書など、子どもたちの年齢や好みに合わせて複数の品目が用意されており、学用品をそろえると同時に、地元業者との協力によって地域経済も盛り上げる仕組みです。
- ※プランとともに活動し、地域を代表してその成果を私たちに伝えてくれる子どもたちのこと
このバザーは2024年12月から2025年3月にわたって79の村で行われ、放課後の時間帯を活用することで、子どもたちの学習に支障が出ないよう配慮されています。
子どもたちの「選ぶ力」を尊重 家族や地域との連携
この取り組みで特徴的なのは、チャイルド自身が何を買うかを自ら決められる点です。ルーさんのように、普段は家族が学用品を選んでいたというケースでも、バウチャーによって自分で必要なものを選べる機会を得ることができます。

プラン職員から現金バウチャーを受け取る女の子たち

父親と一緒に靴を選びにきた、障害のある男の子
娘の代わりにバザーに来たヴィンセンさん
一方、参加したくても体調不良などで現地に行けないチャイルドは、保護者や家族が代理で参加できます。たとえば、54歳のヴィンセンさんは、体調を崩してバザーに行けなくなった娘の代わりに足を運んだ一人です。
「娘は欲しいものリストを紙に書いて、私に渡しました。娘は来たかったのですが、今日はどうしても行けなくなったので、代わりに私がバウチャーを使わせてもらっています」と語ります。こうした家族の協力を通じて、子どもたちは「自分の声がしっかり尊重される」という手応えを得るのです。
意見箱にメッセージを入れる様子
バザー会場では、子どもたちや保護者が、この取り組みについて意見を交換し、今後の改善案を出し合い、子どもや家族からの要望や問題を解決するためのフィードバックの仕組みも整っています。
「学校に戻れて嬉しいですし、新しい学用品を使えるのが楽しみです」と話すルーさん。プランは今後も、一人でも多くの子どもたちが将来の選択肢を広げられるよう、家族や地域社会に教育の大切さを伝えながら、さまざまな方法で子どもたちの学びを継続的にサポートしていきます。







