バングラデシュから女の子が来日します～「早すぎる結婚」を退けた女の子～

結婚を拒んだシーラさんの行動は、地域では恥とみなされるため、結婚を逃れた喜びの半面複雑な気持ちだったといいます。それでも、家族はシーラさんが男の子と駆け落ちをしたのではなく、おじの家にいて無事であること知って喜んでくれました。おじがシーラさんの決断を理解して周囲を説得してくれたため、両親もシーラさんの行動を受け入れました。

シーラさんは、「チャイルドである私の言葉に、プランが常に耳を傾けてくれたおかげで、私は教育を受ける過程で直面するあらゆる問題を克服することができました」と語ります。高校卒業資格試験（HSC）も無事合格することができました。

現在は、大学で学ぶ一方で、プランでボランティア活動をしています。自分の暮らすコミュニティでプラン・スポンサーシップにチャイルドとして参加している子どもたちを訪問して、手紙を届けたり、母親や家族に子どもたちを取り巻くさまざまな問題についての意識啓発をおこなったりしています。
子どもグループの代表を務めた経験を元に、今はユースグループの代表としても活動し、早すぎる結婚から子どもたちを守るための活動にも参加しています。グループの仲間とともに、女性へのからかいや性的嫌がらせ、「早すぎる結婚」を見つけ出し、対処しています。

この活動に携わっているグループのメンバーは、さまざまな課題に直面します。
活動のなかで、シーラさんたちは性的嫌がらせに対し毅然とした態度で加害者に向き合うことを学びました。加害者を現行犯として捕らえたときには、被害者の母親からも感謝されました。今ではコミュニティ全体が私たちのことを応援し、ほかの若者たちにも私たちを見習うよう促しています。シーラさんは、このことを大変光栄に思っており、活動を続ける原動力となっています。

家庭をもつ適切な時期はいつか？自立できるようになったら、結婚したいと考えているシーラさん。自分と同じ年ごろの女の子たちにも、自分の人生を豊かにし、社会で前向きに生きてほしいと思っています。家庭教師として教えている自分の生徒たちにもそのことを話し励ましています。