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「安全なまちづくり」に関する意識調査~国際本部の調査結果~
アドボカシー
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女の子だから
(更新)
プラン・インターナショナルは2018年10月11日の国際ガールズ・デーにあわせて、世界22都市の約400人の専門家に、女の子にとって「安全なまちづくり」に関する意識調査を実施。思春期の女の子や若い女性が都市で直面する危険性にはどのようなものがあるかを調査しました。
世界初「都市における女の子の安全」意識調査の概要
世界の都市の安全度ランキングはありますが、女の子や女性の視点に立っての意識調査は世界で初めての試みとなります。
都市部に暮らす人口は、いまだかつてないほど増加しています。現在、世界の人口のおよそ54%が都市部に暮らしていると言われており、2050年にはその割合は66%に増えるという推計もあります※。都市での生活は女の子の可能性を広げる一方、さまざまな危険にさらされる可能性もあります。このような状況の中、都市部に暮らす女の子や若い女性がどのような危険に直面しているか、まちの政策や計画づくりにおいて、彼女たちの意見が聞き入れられているか、安全なまちにするためには何が必要かを調査しました。
- ※出典:UN Habitat (2016). Urbanization and Development. Emerging Futures
世界の22都市の専門家たちによるおもな意識調査結果
世界で女の子たちが日常的に直面している共通した危険は、「セクシュアル・ハラスメント」(冷やかし、嫌がらせ、痴漢、露出行為、ストーカー行為、凝視など)でした。
78%の専門家たちが、女の子が「セクシュアル・ハラスメント」の被害にあう可能性が「非常に高い、あるいは高い」と答えています。また、77%が、実際に公共の場でセクシュアル・ハラスメントが発生する頻度について「非常に頻繁」「あるいはかなり頻繁」に起きていると回答しています。
「ここでは夜になると、女の子は安全ではありません」(ファリダーさん、ウガンダのカンパラに暮らす19歳の女の子)
女の子たちはリスクに備えて日中と夜間で振る舞いを変える必要がある、と回答したのは69%。女の子や若い女性は、とくに夜間に安全に暮らせていない状況が明らかになりました。
実際に「セクシュアル・ハラスメント」の被害が起こった場合、警察などの管轄機関に通報するかどうかは、60%が「まったく無い、あるいはほとんど無い」と回答。多くの女の子たちが被害にあっていながらも、機能的な支援が整っていないことがわかります。
そして、22都市の69%の専門家が、女の子や若い女性が安全なまちづくりへの意思決定プロセスに参加できていないと回答しています。
調査結果から浮かびあがった東京の課題
東京の調査には15人の専門家がご協力くださいました。おもな結果は以下です。
- 「窃盗と強盗」:女の子や若い女性が被害にあう可能性が22都市中一番低く、もっとも安全。
- 「女の子や若い女性が、安全なまちづくりへの意思決定プロセスにどの程度参加できているか」:22都市で、一番当事者の声が政策や計画づくりに反映されていない都市であるという結果に。89%の専門家が女の子たちの声が「まったくない、あるいはほとんどない」と回答しています。
- 「さまざまな年代の人々が防犯や計画作りに参加し、女の子や若い女性の声を拾い上げる必要がある」という指摘がありました。
アンケート調査結果の詳細は以下よりご覧いただけます。
2018年の国際ガールズ・リポートは、女の子や若い女性が都市の生活の中で直面するさまざまな危険について、女の子たちの体験を共有し、これまで表に出てこなかった事実を明らかにしています。
デリー(インド)、カンパラ(ウガンダ)、リマ(ペルー)、マドリード(スペイン)、シドニー(オーストラリア)での調査結果はこちらをご覧ください。
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