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支援者インタビュー「遠い国の女の子の親になるということ」藤井陽子さん
お知らせ
女の子だから
(更新)
プラン・インターナショナルは、2019年の春から「遠い国の女の子の、私は親になりました。」というメッセージで新しいキャンペーンを展開しています。実際に「遠い国の女の子の親」でいらっしゃる支援者の方に、支援のきっかけや交流の醍醐味をうかがいました。今回お話をお聞きしたのはプラン支援歴19年の藤井陽子さんです。
支援者:藤井陽子さん
2000年に新聞広告をきっかけにプラン・スポンサーシップへの支援を開始。これまでに、スリランカ、ジンバブエ、コロンビアなどのチャイルド※と交流し、現在、6人目と7人目となる2人のチャイルドと交流中。チャイルドの暮らすコミュニティへの訪問も多数あり。
- ※「プラン・スポンサーシップ」でプランとともに活動し、村を代表してその成果を私たちに伝えてくれる子どもたち。
「親」になったきっかけとは?
プランの支援者になったきっかけを教えてください
藤井さん:小学生のときにノーベル平和賞を受賞したシュバイツァー博士の伝記を読み、国際協力に関心を持ちました。学生時代にプランの広告を見て、自分でお金を稼ぐようになったら支援を開始しようと心に決め、就職後に再びプランの新聞広告に出会ったとき、プラン・スポンサーシップに申し込みました。
プランの活動のどのようなところに興味を持たれたのですか
藤井さん:現地の子どもと手紙で交流できるところに魅かれました。また、お金が直接子どもにいくのではなく、地域全体の生活向上のために使われるので、地域の人みんなにメリットがあるのもいいなと思いました。最初は、アジアの女の子のチャイルドとの交流を希望しました。姉妹がいないので、妹がほしかったことと、近くなら会いに行けるかもしれないと思ったのが理由です。
参考:チャイルドの描いた生活の様子(ベトナム)
チャイルドとの交流、出会いを通して生まれた変化とは?
最初に交流したチャイルドはどんな子でしたか
藤井さん:最初のチャイルドはスリランカの13歳の女の子でした。もともとはあまり熱心な支援者ではなく、年に数回、簡単な手紙を送るだけでした。それが大きく変化したのは、チャイルドからの手紙の英訳に“Sister Yoko”の書き出しを見つけたときでした。「お姉さん」と思ってくれていると思うとうれしくなり、半年後には、チャイルドに会いに、スリランカに飛んでいました。
コミュニティ訪問の印象は
藤井さん:コミュニティに来た最初の外国人ということで、村中の人が集まってきて、子どもたちが歌と踊りで歓迎してくれました。そして、チャイルドと村を一緒に散策したり、マンゴーの植樹をしたりして過ごしました。訪問したとき、チャイルドのお母さんは外国に出稼ぎに行っていて会えませんでした。半日を過ごしたあとの帰りの車の中で通訳さんから、「別れ際にあの子、泣いていたよ」と聞いて、胸が熱くなったことが今でも忘れられません。スリランカにはもう二度と行くこともないだろうと思い、コミュニティ訪問を計画するときには世界遺産の訪問をメインに旅程を組んでいました。スリランカの世界遺産はすばらしかったのですが、それもかすむほどに、訪問は鮮烈な印象として残っています。
村中の歓迎を受けたチャイルド(中央左)と藤井さん(中央)
現地でプランの活動の様子は感じられましたか
藤井さん:コミュニティ訪問の際、プランの活動の様子も見せてもらいました。それまでは、寄付をしてもその寄付金の使われ方はまったく気にかけていませんでしたが、寄付金が学校の遊具になったり、生活を雨水に頼っていた地域に貯水槽ができたりと、支援が形になっている様子を自分の目で見たことで活動についても関心を持つようになりました。同じチャイルドに2回会いに行ったことがあります。最初に行ったときには井戸がなかったのに、2回目に行ったときには井戸ができ、そこには歯ブラシと石けんが置かれ、歯磨きなどの習慣もできていました。インフラの整備とともに人々の生活習慣も変化していることを感じました。
2017年に訪問したスリランカの保育園
コミュニティ訪問を通して、気持ちに変化は生まれましたか
藤井さん:プランへの参加意識が格段にあがりました。私がプランの支援を続けているのは、プランが住民を巻き込みながら、地域の自立を目指して活動をしているところに共感しているからですが、コミュニティを訪問して実際にその様子を目にし、自分がなぜプランを支援するのか、自信を持って人に話せるようになりました。
チャイルドとは普段どのように交流していますか
藤井さん:今は2人のチャイルドと交流していて、数カ月に1回は手紙を送っています。日本の気候や食べ物、日本の行事などを紹介したり、食べ物やお祭りなどの写真を送ってみたり。前のお手紙でチャイルドからの質問があれば答えたりしています。
スリランカのチャイルドから最近届いた手紙
「親」になることで世界とつながる
現在「遠い国の女の子の親になる」というメッセージで広告を展開しています。「親」という表現はどのように響きましたか
藤井さん:私は、「親」というよりも、姉妹とか年の離れた友だちのような感覚です。チャイルドは私たちよりもずっと厳しい環境の中で暮らしているけれど、遠くても「自分のことを気にかけてくれる人がいる」と感じてもらえたら、彼らの心の支えになるのではと思っています。また、たとえ会いに行けなくても、手紙を通じて日本のことを伝えることで、チャイルドの興味や視野が広がるといいなと思っています。
インタビューを受ける藤井さん
プランへの支援を考えている方へメッセージをお願いします
藤井さん:最初にスリランカの女の子をチャイルドとして紹介してもらった時、それまでスリランカとはまったく縁がなかったので、こんな遠い国だと会いに行けないなと思いました。ところが、チャイルドとの交流をきっかけに、気づけば、すでにスリランカには5回も訪問し、文化や習慣にも興味を持つようになりました。スリランカのニュースも気になり、災害や事件なども他人ごとではないと感じます。遠かったはずの国は、今では、私にとって世界でもっとも身近な国になりました。自分の世界が広がることもプランの活動に参加する醍醐味のひとつだなと思っています。人のためにと思うとハードルが高いかもしれませんが、自分の楽しみの一つとして始めてみませんか。
植樹をするチャイルド(中央右)と藤井さん(中央左)
インタビューを終えて
チャイルドは、「姉妹や年の離れた友だち」と表現されていた藤井さん。今回の「遠い国の女の子の親になる」という広告をきっかけにスポンサーになられた方の中にも、「親」というにはまだ若い方々もたくさんいらっしゃいます。この「親」という言葉を、「繋がりのある人」「家族のような存在」として幅広く捉え、それぞれの解釈をされていることを感じました。また、藤井さんがチャイルドとの交流を通じて、今まで縁のなかったプランの活動地域とつながり、地域の変化を温かく見守られている様子が印象的でした。
- ※2019年12月にスリランカでの活動は終了しました。チャイルドをご紹介できる国は、活動国にてご確認ください。
あなたも遠い国の女の子の「親」になり、地域に変化をもたらしませんか。
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