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国際ガールズ・デーにグアテマラから女の子が来日
お知らせ
女の子だから
(更新)
プラン・インターナショナルは2019年の国際ガールズ・デーに、活動国のグアテマラから女の子が来日します。イベントでの登壇などを通じて、女の子が直面するチャレンジと女の子が持つ可能性を発信します。
大学生のエベリンさん
来日するのは、20歳の大学生のエベリンさん。グアテマラでもっとも貧しい県であるアルタ・ベラパス県のコミュニティで、少数先住民族のケチ族の家庭に生まれ、5人姉弟の3番目です。女の子に教育は必要ないと考える地域社会のもつ「思い込み」に立ちむかってきました。
エベリンさん
エベリンさんのこれまで
グアテマラの女の子たちのチャレンジ
中央アメリカの北側に位置し、メキシコと国境を接するグアテマラは、人口1600万人のうち先住民族が約半数を占め、6割の人々が貧困層に属しています。社会にマチスモ(男性優位の考え)が行き渡り、男の子と男性は強くあるべきとの考えから、それを暴力で示そうとする風潮があります。女の子と女性への教育も軽視され、加えて18歳前の早すぎる出産により多くの女の子は教育を断念しています。
渓谷沿いの山を越えてコミュニティへ
娘たちの教育を支えた母親
土木作業員として不定期な仕事に就いている父親と、地元特産の手織物の製作と販売をする母親のもとで育ったエベリンさん。父親は、女の子に教育は必要がないと考えていましたが、母親は識字教室で6年生までの読み書きを学び、教育の重要性を深く理解していました。収入が安定しない父親に代わり、母親の収入が一家を支えてきました。また、母親は、保健所が実施する予防接種への参加をコミュニティの住民たちに呼び掛ける役を引き受けたり、村の役員会の活動に協力したりするなど積極的に地域の社会活動にも関わってきました。エベリンさんと2人の姉が、中等教育を修了することができたのは、母親の後押しによるところが大きいです。
伝統的な手織物で生計を立てる母親
しかし、母親が地域の活動に参加するために頻繁に外出したり、父親に内緒で姉を小学校に通わせていたりしたことが原因で、両親の間には口論が絶えず、ときには父親が暴力を振るうこともありました。そのため、一家は、一時期父親と離れて暮らしていました。
食事の支度をするエべリンさん
父親に起きた変化
その後、姉の一人が看護師の資格を得て働き始めたことを知った父親は、ようやく教育のもたらす好ましい影響に気づきます。家族が再び同居するようになると、父親は、勉強を続けたいというエベリンさんの強い思いに理解を示すようになりました。
エベリンさんは高校卒業後、識字教室の講師などをしていましたが、地域にコミュニティ・カレッジができたのを機に進学を希望し、父親も許可しました。学費の半分は奨学金を充て、現在は中学校の教師を目指し教育学部コースに通っています。
父親と弟と
いつもの通学路
コミュニティ・カレッジで学ぶエべリンさん
女の子たちのロールモデルに
エベリンさんは、プランの呼びかけにより結成されたユースグループのメンバーとして、2018年から「プランの声(スポースクマン)」として活動に参加しています。子どもの権利、女の子のリーダーシップなどについて学び、プランが実施する就業支援のトレーニングにも参加しました。
プランの活動に参加して、地域の女の子たちが直面しているさまざまな問題に改めて気づいたエベリンさん。特に学校に通って知識を得ることの大切さが人々に認識されておらず、自分と同年代の女の子たちが、十分な教育を受けることなく早い年代で家庭に入ること、家庭においては男性の暴力に苦しめられる例が多々見られることは深刻な問題と考えています。
プランのトレーニングに参加
日本に来る直前の2019年8月、グアテマラ国内のプランのすべての地域事務所からの代表者を集めて行う「プランの声」の集会にも参加し、先住民族のケチ族が住む地域の女の子が置かれた状況について発表しました。地域が抱える課題の解決へむけて活動を始めたエベリンさんは、あとに続く女の子たちのロールモデルになり得る人材として期待されています。
女の子たちのイベントを手伝う
日本への訪問を通じて、地域の抱える早すぎる結婚の防止、教育の重要性を広く訴えたいと考えているエベリンさん。皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
エベリンさんは、【映画上映会&トークイベント】「映画を見て途上国の女の子を応援しよう」に登壇します。どうぞお楽しみに。
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