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女の子の安全、男の子は無関係じゃない~シエラレオネ~
世界の各地から
女の子だから
(更新)
アフリカ西海岸に位置するシエラレオネで、女の子と若い女性たちの状況の改善に取り組むアンソニーさん(23歳)。首都フリータウンでガールズ・アドボカシー・アライアンス(以下、GAA)※1に参加し活動しています。
シエラレオネでは、人口の約48%を18歳未満の若者が占める若い国です※2。2014~2016年に猛威をふるったエボラ出血熱で多くの人が亡くなりました。この混乱のなかで女の子と女性たちがレイプの被害にあい、10代の妊娠数が増加するなど、とりわけ女の子と若い女性は軽んじられてきました。
女の子の権利のために活動するアンソニーさん
10代の妊娠が多いシエラレオネ
シエラレオネの現状※2
- 18歳までに出産する女性の割合 30%
- 中等教育を終了する女の子割合 42%
- 理由があって妻を殴る夫を正しいと考える15~19歳の若者の割合
男性29% 女性44%
アンソニーさんの生い立ち
生後2カ月のとき、通りに置き去りにされたアンソニーさん。母親は16歳で出産中に死亡し、生まれたばかりのアンソニーさんの世話をする人が誰もいなかったそうです。
アンソニーさんはスラムに暮らす女性に見つけられ、育てられることになりました。
「私の誕生は、母にとっては意図しない10代の妊娠の産物でした。出産で母を亡くした私のような体験を、ほかの人にはして欲しくないです」とアンソニーさんは語ります。
今、アンソニーさんが性暴力や10代の妊娠など、性別に基づく暴力の問題に関心をもちGAAに参加していることに少なからず影響を与えています。
首都フリータウン
スラムでの生活
アンソニーさんが育ったスラムでの生活は容易ではなく、路上で物売りをしていましたが、そこでは暴力が日常的に起きていました。食べ物も十分ではなく、いつも汚れた服をきているような生活のなかで、教育を終えられたのは奇跡的だったとアンソニーさんは言います。現在は、電気技師の見習いをして2年目です。
育ててくれた女性と
GAAでの活動
GAAロビーグループに参加する5人の男の若者の1人として、アンソニーさんは20人の女の子とともに、コミュニティの人々の意識に変化を起こそうとしています。おもに路上で人々と話したり、個別訪問をしたりして自分たちのメッセージを伝えています。 「女の子は赤ちゃんを背負うのではなく、通学バックを持つべきだ」と人々に話してまわっています。
GAAの仲間たちとアンソニーさん(右)
まず学校を終える
アンソニーさんは男の子やその両親だけではなく、女の子自身にも働きかけています。
「若い女の子たちは、子どもをもつことが人生のあるべきものと思っています。でも、母親になるにはまだ若すぎるということ気がついていないのです。私は、10代の女の子の体は子どもを産む準備がまだ十分ではないと伝えています。また、まだ自分自身が子どもなのに、子どもの世話をすることはできないでしょう。子どもを産むことを考える前に、まず学校を卒業するようにすすめます」
アンソニーさんは、女子の権利のためにロビー活動をすることで危ない目にも遭っています。
「私が女の子の権利のためにロビーグループに参加している理由を理解していない人々に、ときどき殴られます。それは女の子の問題であり、男の子は関係ないとみている人たちです。男の子には女の子を守る責任があると伝えています」
女の子たちの安全のために活動するアンソニーさん
プラン・インターナショナルは、グループに参加する若者たちの能力強化とともに、同世代の若者や政策決定者たちへの働きかけを通して、地域に変化を起こす支援を引き続き行っていきます。
- ※1.GAA
プラン、テレデオム、ECPATの3者で協働するガールズ・アドボカシー・アライアンス(GAA)は、女の子と若い女性に対する暴力を排除し、社会での経済活動への参加の機会を強化するための世界的なイニシアチブです。このプロジェクトは、インド、バングラデシュ、ネパール、エチオピア、シエラレオネ、リベリア、ガーナ、ケニア、ウガンダ、フィリピンの10カ国で実施されています。 - ※2.SOWC-2019, Unicef
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