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女性性器切除(FGM)ゼロへの挑戦~スーダン

女の子だから

更新)

2月6日は国連が制定した「女性性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)の根絶のための国際デー」です。大人の女性になるための通過儀礼・結婚の条件として、現在、世界30カ国の少なくとも2億人※1の女の子たちや女性たちがFGMを経験していると推測されており、2020年だけでも410万人※2にリスクがあったと考えられています。

  • ※1:Female Genital Mutilation/Cutting: A Global Concern(UNICEF, 2016
  • ※2:A Piece of Me stresses that globally 4.1 million girls are at risk of FGM in 2020 (UNFPA,2020)

国際女性性器切除(Female Genital Mutilation)根絶の日

FGMとは

世界保健機関(WHO)によると、FGMは「文化的あるいは非治療的理由により、女性外性器の一部又は全体の切除や、女性外性器その他の損傷を含めたすべての処置」のことを指します。国や地域によって実施方法や切除の度合いは異なりますが、FGMを受けることで、大量出血や苦痛、感染症を引き起こすだけでなく、将来出産時に難産に苦しむ、尿道を傷つけることで排尿が困難になるなどの後遺症が指摘されています。
FGMは子どもや女性に対する「伝統的に有害な慣習」であり、紛れもない暴力です。

FGMについての意識啓発セッション(エジプト)

FGMについての意識啓発セッション(エジプト)

スーダンの事例から

プラン・インターナショナルでは、FGMの根絶にむけて、さまざまな国や地域で活動しています。そのひとつ、施術率が87%とされるスーダンでは、昨年5月にFGMが刑法で処罰の対象となりました。しかし、いまだ反発もあるのが実態です。FGMの実施率が高い背景には、長年にわたって「イスラム教がFGMを奨励している」と誤解されてきたこと、「敬虔な女性である証」とみなされていたことがあります。イギリスの植民地時代にFGMを禁止する条項が刑法には記載されていましたが、1956年の独立後にはその条項が無効化されました。1980年代後半にはシャリーア(イスラム法)に基づき、妻や娘など家族の女性の行動は男性が決めるものという社会規範が強くなったと言われています。1990年代には、「女性は自身の評判に注意し、夫と子どもの世話をして、家庭の義務を果たすことが敬虔なムスリムである」とする大統領令が発せられ、さらに「産む性」としての女性が強調されたのです。

男性の葛藤もある

スーダンでは宗教や慣習によって男女が性について話すことがタブーであり、FGMについての意見を公に語ることが難しいということも指摘されています。実際に男子学生を対象に行った調査では「切除されていない女性と結婚したい」と答えた回答者は7割を超えていました。それにも関わらずFGM実施率が今なお高いのは、「女性はFGMを受けなければならない」という固定観念が根強いためです。そして、女性のみならず、男性も声を上げることができず、人知れず苦しんでいることも看過できません。

男性の葛藤もある

FGMの根絶を加速するためには

FGMの慣習が残るアフリカ諸国では、現在20カ国以上で禁止規定が制定されています。罰則を含む禁止規定ができることで、FGMへの抑止効果になることが期待されています。しかし法律による抑制だけでは十分ではありません。まずは当事者である女の子や女性が「FGMとは何か」「なぜFGMを受けては(受けさせては)いけないのか」を知る必要があります。そして、受けない(受けさせない)ことを、当事者だけではなくコミュニティ全体が合意し、意識を変えていく必要があります。

法規定以外に必要な「教育」

プランは、コミュニティへの意識啓発の働きかけをはじめ、FGM施術が「成人の儀式」にあたるとされていた地域では、その代替儀式を地域の人々と行っています。女の子たちは森に集められ、伝統的な歌や踊りのほか、「性と生殖に関する健康」や望まない妊娠、性感染症などについて学びます。また、FGMの施術を生業としてきた女性たちの理解を得て、活動に参加してもらうなど協力関係を築き、地域の人々自身が変化の主体となる後押しをしています。こうした働きかけを行いながら、コミュニティの人々ひいては地域、国全体の意識変容を目指します。

元施術師の女性が、新たな儀式の場で女の子たちに伝統について語る(ギニア)

元施術師の女性が、新たな儀式の場で女の子たちに伝統について語る(ギニア)

「ゼロ・トラレンス」一切容認しない

コロナ禍で休校となり在宅時間が増えた陰で、FGMが増加しているというプランのソマリアの報告もあります。
当事国ではない日本ですが、国際社会の一員として関心をむけ、問題意識をもち声を発することは、解決への後押しとなります。
「女性性器切除の根絶のための国際デー」、英語では“the International Day of Zero Tolerance for Female Genital Mutilation”「一切容認しない」と厳しい表現です。FGMの実施率はここ10年で、大幅に減少しました。しかし完全にゼロにするためには、まだまだ支援が必要とされています。
プランは引き続きスーダンをはじめFGM実施国で、根絶のための活動に取り組んでいきます。

「ゼロ・トラレンス」一切容認しない

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