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世界ガールズ・レポート2023「世界を好転させるために:平等を求める女の子とユース女性アクティビストたち」

(2023年10月11日更新)

10月11日 国際ガールズ・デーに国際NGOプラン・インターナショナルが発表 
世界ガールズ・レポート2023「世界を好転させるために:平等を求める女の子とユース女性アクティビストたち」26カ国の15歳から24歳のユース女性活動家1000人以上を対象に調査を実施

国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、女の子の権利やエンパワーメントの促進を広く国際社会に呼びかける10月11日の国際ガールズ・デーに合わせて、世界ガールズ・レポート2023「世界を好転させるために:平等を求める女の子とユース女性アクティビストたち」を発表しました。

写真:世界ガールズ・レポート2023「世界を好転させるために:平等を求める女の子とユース女性アクティビストたち」

世界の女の子の現状を報告するために毎年プランが発表している世界ガールズ・レポート。2023年は、アクティビスト(活動家)として活動する女の子たちに焦点を当て、思春期の女の子やユース女性がアクティビストとして活動することの意義、そして彼女たちが直面している課題について洞察しました。
26カ国の15歳から24歳のユース女性アクティビスト1000人以上を対象に実施した本調査では、変革のためのキャンペーンを展開する過程において、彼女たちが地域住民からの敵意や厳しい取り締まり、オンライン上の嫌がらせといったさまざまな困難に直面していることが明らかになりました。

ジェンダー平等にむけた歩みが停滞し、市民社会スペースが縮小している現在、この調査が実施された国々のなかには、女の子の発言権が厳しく制限されている場合があります。この調査は、女の子やユース女性アクティビストが直面する障壁、そして彼女たちを突き動かす動機とひらめきの両方を理解することで、リーダーシップを発揮し活動する女の子たちを応援し支える体制の強化を訴えています。

世界ガールズ・レポート2023「世界を好転させるために:平等を求める女の子とユース女性アクティビストたち」

調査結果から明らかになったこと

本報告書では、活動を続けることで、メンタルヘルス/精神的健康に大きな不調をきたすなど多大な犠牲を払っている女の子たちの姿が浮き彫りになりました。4人に1人(25%)、LGBTIQ+の場合には3人に1人(31%)が、活動を展開するなかで感情的に不安定になり不安を感じたことがあると答えています。

  • 女の子やユース女性アクティビストの5人に1人(17%)が、活動を行う中で自身の身の危険を感じたことがある
  • 活動を通じ、10人に1人(9%)が、身体的暴力の脅威に直面し、15%がオンライン上での嫌がらせや虐待を経験したことがある
  • 女の子の4人に1人(27%)は、活動に対し家族や地域住民からの否定的な見方をされたことがある
  • 半数以上(54%)の女の子が、活動を展開するうえでの最大の障壁は資金不足であると回答

このような状況にもかかわらず、ほぼ全員のアクティビスト(95%)が、彼女たちが行っている活動は、誇りや自信、能力を高める機会となり、調査対象者の半数以上(61%)が、自分たちの活動の影響は期待通りであるか、期待以上であったと答えています。
女の子のアクティビストが優先的に取り組む最も重要な課題として、60%がジェンダー平等またはジェンダーに基づく暴力をあげています。

国際ガールズ・デーに際し、プランは女の子とユース女性たちとともに立ち上がり、政府や国際社会、市民社会に対し、世界をより良い場所とするために女の子の活動家を応援し支援するよう呼びかけ、以下の提言を行います。

  • 女の子やユースの活動家あるいはグループ主導の取り組みに対する資金提供の増加
  • 各国政府は、女の子とユース女性があらゆる公的生活の分野に有意義に関与できるよう支援すること。これには、意思決定の場への定期的な参加機会の確保や、女の子たちが市民社会に関与したり、組織への正式な関与を可能にしたりするための仕組み作りが含まれる
  • ジェンダー平等、人権、民主的ガバナンスに関する質の高い教育を行うことで、女の子たちの活動に対する理解を促進するとともに、組織作りやスピーチといった分野におけるスキル・トレーニングを通じて、女の子たち自身が関心のあるテーマで活動を展開し影響力を発揮することができるという自信を育てること
  • 権力を有するすべての人々が、年齢や性別による差別、暴力の脅威に立ち向かい取り組む役割を果たし、安全で開かれた空間を作り、女の子が発言することへの障壁を取り除くこと

プラン・インターナショナル、戦略・エンゲージメントチーフオフィサー キャスリン・シャーウィンのコメント

「気候危機に対する行動から児童婚の防止に至るまで、女の子のアクティビストたちは自分たちが暮らす地域社会を、そして彼女たちを取り巻く世界をより良い方向に変えようと努力しています。今回の調査で、女の子やユース女性が変化にむけた活動を行うことは、時として厳しく容赦ない場面に遭遇することが明らかになりました。ジェンダー不平等が蔓延する世界では、ユース女性アクティビストが無視されたり、嫌がらせを受けたり、つまはじきにされたりすることがあまりにも多いのです。彼女たちの素晴らしい功績は、各々の個人的な犠牲の上に成り立っています。また、資金調達や政策決定の場への参加機会も不足しがちであるため、彼女たちの声を届けることがますます難しくなっているのです。
女の子とユース女性には、自分たちの声に耳を傾けてもらい、彼女たちの人生に影響を及ぼす事柄に関する意思決定の場に参加する権利があるのです。リスクを乗り越え勇気をもって挑み多大な成果をもたらしている彼女たちの活動なくして、ジェンダー平等の実現は成し遂げられません。彼女たちの安全とウェルビーイング(心身と社会的な健康)は守られなければなりません。また、将来の世代が取り残されることのないよう、重要な意思決定プロセスへの参加を拡大する必要があります」

国別レポート: 日本版報告書

日本では、プラン・ユースグループのメンバー2人が、5人の日本人ユースアクティビストに対しインタビュー調査を実施しました。

アドボカシーグループ 澤柳孝浩のコメント

写真:アドボカシーグループ 澤柳孝浩

インタビュー調査に協力してくれた5人のユースアクティビストたちは、ジェンダー平等や性と生殖に関する健康と権利促進、気候変動対策に取り組んでいました。自身の活動に誇りを持ち、活動によって社会状況が改善してきていると感じています。一方で、活動資金が不足していることを指摘しました。これは世界的に見られる傾向です。プランは、政府や民間資金によるユース団体支援を求めていますが、日本のアクティビストたちは強かに活動を進めています。資金不足を解消するために、クラウド・ファンディングを立ち上げ資金獲得と広報活動を同時に行っています。これは、世界的には珍しい動きです。しかし、特に「ジェンダー」をテーマにした活動には資金や関心が集まりにくいこと、活動を続けていきたいけれどそのテーマでは生活できないことも共有されました。ユースによる活動の多くは、教育や社会福祉分野の事業と連関していますが、双方の連携にはまだ課題があると感じています。

調査を担当したプラン・ユースグループメンバー 石井さんのコメント

写真:調査を担当したプラン・ユースグループメンバー 石井さん

今回の調査で印象に残ったことは、ユースでもこんなにいろいろなことができるのだ、ということです。日々の生活や周りの環境から自分で課題意識を持ち、自分でアクションを起こしてみることで、ユースでも多くの人に影響を与えることができるのだと強く感じました。一方で、日本においてはまだまだユースアクティビストに対する視線が冷たいと感じたのも事実です。インタビューでは、活動をすることが同世代のユースから「意識高い系」として見られるという声や、自分の性別や年齢のせいで意見の通りにくさや、ライフプランや経済面といった点で活動のしにくさを感じたことがあるという声もありました。今回のインタビューで感じた自分にもできることがあるという思いを忘れず、ユースアドボカシーグループの一員としての活動に励んでいきたいと思います。

写真:THINK FOR GIRLS 国際ガールズデー

国際ガールズ・デー2023年のテーマ 「THINK FOR GIRLS~地球課題に向き合う女の子たち」
現在世界は、気候変動の影響による干ばつや洪水などの自然災害の増加、世界各地で続く紛争と難民問題、これらの原因が絡み合って発生している食料危機など、かつてないほどに深刻な地球規模の課題に直面しています。
危機のさなかで最も影響を受けているのは女の子たちです。
2023年の国際ガールズ・デーでは、コロナ禍により、ジェンダー平等への歩みが大きく後退してしまっている現在、女の子たちが置かれている過酷な状況とともに、自分たちが直面している課題について声を上げ始めた女の子たちの姿をお届けします。
世界中の女の子と同じ課題を共有している日本の私たちにできることをともに考えてみませんか。
詳細はこちらをご覧ください。

プラン・インターナショナルは、女の子が本来持つ力を引き出すことで地域社会に前向きな変化をもたらし、世界が直面している課題の解決に取り組む国際NGOです。世界75カ国以上で活動。世界規模のネットワークと長年の経験に基づく豊富な知見で、弱い立場に置かれがちな女の子が尊重され、自分の人生を主体的に選択することができる世界の実現に取り組んでいます。

このリリースに関するお問い合わせ

公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン
広報担当 平田
TEL:080-1017-4200
E-mail:press@plan-international.jp

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