(2024年11月06日更新)
プラン・インターナショナルは、2023年7月から、スーダンで「食料危機下の子どもの栄養改善」プロジェクトを実施しています。現在までの活動の進捗をご報告します。
プロジェクト背景
2023年4月15日に、アフリカ北東部に位置するスーダンの首都ハルツームで発生した武力衝突は、今もなお続いています。紛争により十分な耕作ができなかったこと、各地で散発する戦闘行為のため支援物資を含めた物流が滞りがちであったことから、食料や日用品の物価が大幅に高騰。その結果、貧困層に限らずスーダン全体で食料を確保できない人が続出し、栄養不良の問題が深刻化しています。乳幼児は、体の維持に加えてその成長にもエネルギー(カロリー)を使うため、大人よりも体重に対して多くのエネルギー量を必要とするなど栄養不良に陥りやすく、栄養支援が切に求められています。
活動のハイライト
活動内容
事業開始後、まずはキャンプ内を巡回する栄養ボランティア80人を採用し、研修を実施。研修を終えたボランティアは、キャンプ内のテントを一軒一軒訪問して身体測定を行い、急性栄養不良の疑いがあるのに治療や医療者による診察等を受けていない生後6~59カ月の乳幼児を、キャンプの栄養センターへと紹介しました。約4万5000人もの子どもたちを測定し、1689人の子どもたちを治療食支給などの栄養支援につなげました。栄養ボランティアは急性栄養不良の子どものテントを定期的に訪問し、次回の治療食配布日時の確認や声かけなどのフォローアップに加え、栄養に関する情報提供なども実施。
このような活動が功を奏し、栄養支援を受けた子ども1689人のうち1599人は無事に栄養状態が回復しました。また、キャンプ内に給水所やトイレを設置して汚染された水を起因とする下痢などの疾病予防にも取り組みました。
現地の声
ウムカルソウム・オスマン 経理担当スタッフ
パソコンを囲むタワソル(左)とウムカルソウム(右)
紛争が始まってからの数カ月は、電話やインターネット回線が途切れがちで、銀行振込ができない、現金が準備できないなど、経理チームの仕事も困難をきわめました。支払いの遅れは、事業実施の遅れにつながり、ひいては避難民の人たちに支援が届かないばかりか、時期を逸した支援となってしまいます。そのような事態を避けるため、家に仕事を持ち帰ることも多く、深夜25時まで働いたこともありました。子どもや年老いた親も同居しており、夜遅くまで働いていた時は家庭との両立がとても大変でした。
でも、この町にはハルツームなどから避難してきた人たちであふれており、多くの同胞が困難に面しているのを目の当たりにしていたので、自分の頑張りは避難民の役に立っていると信じることで頑張ることができ、また、先が見えないなか、仕事に打ち込むことが自分の慰めにもなっていました。加えて、家事の分担など家族の支えも大きかったです。
紛争が始まってから医療がほとんど機能しておらず、喘息を患っていた親戚は十分な治療が受けられずに亡くなりました。糖尿病など慢性疾患の薬がもらえず亡くなった人や、屋外の避難スペースに寝泊まりしていた高齢者が、就寝後そのまま亡くなっていたという事例も見聞きしました。スーダンの状況を知ってもらえたらと思っています。
世界最大規模の人道危機とも言われるスーダンで、現地スタッフや地域ボランティアは、多くの人たちを支えるために不断の努力を続けています。このようなスーダンの状況、そしてプロジェクトでの取り組みに、これからもご関心を寄せていただけますと幸いです。
主な活動の成果
| 地域 | スーダン 白ナイル州の難民キャンプと国内避難民キャンプ |
|---|---|
| 期間 | 1年7カ月(2023年7月~2025年1月) ※当初は1年間の予定でしたが、活動期間を延期して対応しています |
| 2024年度 主な支援内容と対象 |
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- ※このプロジェクトは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の支援のもと実施しています






