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スーダン危機から半年~栄養不良の子どもたちの命を守るために~

(2023年10月13日更新)

2023年4月15日にスーダンの首都ハルツームで武力衝突が発生してから半年が経過します。紛争の激化に伴い560万人以上※1もの人々が国内外に避難を余儀なくされ、その数は現在も増え続けています。

イメージ:Sudan Crisis:Six Months on

国内避難民、そして近隣諸国へ逃れた難民、なかでも子どもたちは過酷な長距離移動による疲労や栄養不良によって極限状態に置かれており、食料や水のほか、医療支援や心理社会的支援を必要としています。また、受け入れ国のホストコミュニティでも、増え続ける難民の保護に苦慮しています。

スーダン危機の発生から半年、子どもたちが置かれている深刻な現状とプラン・インターナショナルによる支援活動についてお伝えします。

重度の栄養不良により失われる子どもたちの命

紛争が激化する以前から、天候不順や激しいインフレなどにより食料危機に陥っていたスーダン。2023年の作付けは紛争のために中断され、主食の価格は最大200%上昇しました。国連世界食糧計画(WFP)によると、全人口の4割にあたる2000万人以上が急性食料不安に直面し、600万人が飢饉の一歩手前に瀕しています。
白ナイル州の9つの難民キャンプでは、2023年5月15日から9月14日までの約4カ月間で、はしかの大流行と重度の栄養不良が重なり、1200人以上の5歳未満の子どもたちが命を落としました
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写真:重度の栄養不良の子どもが搬送される地区病院(白ナイル州)

重度の栄養不良の子どもが搬送される地区病院(白ナイル州)

女の子や女性への性暴力が増加

武装した戦闘員による女の子や女性に対する性暴力が増えているという報告もあります。特にスーダン西部のダルフールにおいて民間人が性暴力や搾取の標的となっており、思春期の女の子や同伴者のいない子どもたちの保護が急務となっています。

首都ハルツームから逃れ、国内避難民キャンプに身を寄せているサファさん(24歳の女性)は次のように語ります。「私は子ども2人と弟を亡くしました。親戚の行方もいまだ分かりません。紛争が続くなか、残された子どもたちを失うことを恐れています。この紛争を終わらせるための話し合いが進むことを願っています。スーダンの人々は多くのものを失い、先の見えない苦しみのなかにいます」

写真:サファさん(左)と子どもたち

サファさん(左)と子どもたち

600万人以上の子どもたちの教育が中断

また、現在スーダン国内の学校1万9302校のうち54%以上が紛争の直接的な影響を受けており、600万人以上の子どもたちの教育が中断されています。スーダン国内での初等教育や中等教育の再開、そして避難先の国々の学校で難民の子どもたちが学べるような支援体制づくりが求められています。

写真:国内避難民キャンプの子どもひろばで絵を描く子どもたち(白ナイル州)

国内避難民キャンプの子どもひろばで絵を描く子どもたち(白ナイル州)

スーダンと近隣諸国に人道支援を拡大

プラン・インターナショナルは、スーダン国内だけでなく、チャド、中央アフリカ共和国、南スーダン、エジプト、エチオピアを含む近隣諸国にも緊急人道支援を拡大。子どもと思春期の女の子の保護に重点を置き、水や食料、衛生キットの配布のほか予防接種や医療の提供、家族の再会サポート、子どもひろばの開設と心のケアの実施、教育継続の支援など、さまざまな活動を行っています。

写真:子どもたちの保護を最優先に活動(南スーダン)

子どもたちの保護を最優先に活動(南スーダン)

プラン・インターナショナル スーダン国統括事務所長 ピーター・スウィートナムの談話

「この半年、終わりの見えない武力紛争によって500万人以上が家を追われました。圧倒的な人道ニーズに対処し、この危機の影響が地域全体に広がるのを防ぐためには国際社会による緊急の行動が必要です。プランは多くの国内避難民、近隣諸国の難民支援に取り組んでおり、なかでも女の子と女性のニーズに応えています」

プラン・インターナショナル チャド湖地域統括マネジャー クリスティン・カルンバの談話

「スーダン危機が始まって以来、19万人以上の難民がチャド東部に到着しています(7月4日現在)。チャドにやってくる難民の多くが、数十年にわたる深刻な暴力の影響を被ってきたダルフール地域からの人々で、なかには身体的虐待を受けた女の子や女性も含まれていると報告されています。プランは地元のパートナー団体と連携し、子どもの保護に重点を置き、安全な居場所の設置や現金給付、子どもの教育の提供にむけて準備を進めています。危険にさらされている女の子や男の子、若者たちには一分一秒が大切なのです」

スーダンでの「食料危機下の子どもの栄養改善」プロジェクト

現在、ジャパン・プラットフォーム(JPF)と日本の皆さまのご支援を得て、スーダンでは「食料危機下の子どもの栄養改善」プロジェクトを実施しています。

このプロジェクトでは、白ナイル州の難民キャンプ、国内避難民キャンプおよびその周辺地域において栄養ボランティアが家庭訪問を行い、「隠れた栄養不良児」を探し出し、栄養治療食の支給や診療所での治療につなげます。また、母親へのカウンセリングや栄養教育の提供、給水スタンドの設置など水・衛生環境を改善させる活動も行うことで、紛争から逃れた子どもたちが健やかに成長できるよう支援しています。

スーダン危機の影響を受けた子どもたちの命を守るために、引き続き皆さまのご支援をお願いいたします。

写真:栄養診断に来た母子。子どもは著しい栄養不良であることが発覚

栄養診断に来た母子。子どもは著しい栄養不良であることが発覚

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