本文へ移動

【第2報】紛争下で繰り返される性暴力──現地スタッフの証言~スーダン人道危機緊急支援~

(2026年01月27日更新)

スーダン人道危機緊急支援 スーダン人道危機緊急支援

閲覧にあたってのご注意:
この記事には、紛争下における性暴力や深刻な人権侵害に関する証言が含まれています。
心身に負担を感じる可能性があるため、閲覧・共有の際にはご留意ください。

写真:命がけで避難してきた人々(北ダルフール)

命がけで避難してきた人々(北ダルフール)

2023年4月以降、スーダンでは深刻な人道危機が続いています。
ダルフール出身で、現在はプラン・インターナショナルで人道支援に携わる女性のスタッフが、日本をはじめとする各国の同僚に、オンラインで自身の体験を語りました。防空壕で過ごした日々、飢え、避難の途上で繰り返された被害――つらい記憶をたどりながらも、勇気をもって語られた彼女の言葉を、日本の皆さまにお届けします。

危機に瀕するスーダンの子どもたちと家族を守るために
ご支援をよろしくお願いします

寄付手続きに進む すでに選択しています。 画面下側の「あなたにできること」ボタンより手続きにお進みください。

クレジットカード/コンビニからの寄付

奪われた「普通の暮らし」

私はダルフール出身です。紛争が激化する前は、子どもたちは学校に通い、私たちは普通の生活を送っていました。これまでも紛争下ではありましたが、それでも日常はありました。
2023年4月、すべてが大きく変わりました。夫はドローン攻撃で重傷を負い、治療のため国外へ。娘は、武装集団による性暴力を恐れ、別の場所へ避難させました。もう一人の子どもも私のそばにはおらず、家族は離れ離れになりました。
社会的にも、身体的にも、文化的にも、教育や医療の面でも、私たちの生活は完全に破壊されました。今は、人生で最もつらい時期だと感じています。

防空壕での生活と極限の飢え

北ダルフール州の州都エル・ファシールでは、ドローン攻撃から身を守るため、人々は地面に穴を掘り、そのなかで生活していました。
食べ物も水もなく、ほとんどの時間を地下で過ごしました。勇気を出して外へ出て、家族のために食料や水を取りに行った人たちの多くは、ドローン攻撃で戻ることができませんでした。
やがて街は包囲され、基本的な食料すら手に入らなくなりました。その結果、私たちは動物の餌を食べることを強いられ、さらに包囲が長引くにつれ、生き延びるために牛や馬、水牛といった動物の皮まで食べるようになりました。あの時のことは本当に恐ろしく、忘れられません。

命を懸けた避難と、武装集団による暴力

2025年10月末、さらなる戦闘の激化を受け、何千人もの人々が、エル・ファシールから徒歩で何十キロも離れた場所へ逃れる決断をしました。それは、自らの命を大きな危険にさらす決断でした。
道中、男性は撃たれ、殴られ、金品や携帯電話、衣服まですべて奪われました。武装集団は、私たちが敵対勢力を支援するために移動しているのだと思い込んでいました。
女の子や女性たちは、銃を向けられ、地面に寝かされ、夫や家族について問い詰められました。ときには、武装集団への忠誠を示す歌を全員で歌うよう強要され、拒めば命の危険を感じる状況でした。「検査」と称して、携帯電話やお金を探すふりをしながら、女の子や女性の身体に触れ、デリケートな部位に手を伸ばす行為も繰り返されました。

私が実際に目にしたこと

避難の途中で、私は多くの場面を目撃しました。
夫をドローン攻撃で失った母親と2人の娘たちが、避難中に武装集団に止められ、母親の目の前で娘たちへのレイプが始まりました。母親は耐えきれず、娘たちを守ろうとしましたが連れ去られ、その場で殺されました。残された娘たちは出血が止まらず、医療系NGOの医療支援を受けました。

また、母親から引き離され、武装集団しかいない遠くの場所へ連れて行かれた7人の女の子が、ようやく避難先の町に戻ってきたこともあります。到着後、彼女たちは妊娠していることが分かりました。全員がレイプの被害者でした。

妊娠6カ月だった女性がレイプされ、激しく出血し、命を守るために妊娠を諦めざるを得なかったこともありました。彼女は、すでに妊娠しているから触らないでほしいと兵士たちに必死に願ったものの、聞き入れてもらえなかったと語ってくれました。

検問所では、男性は女性や女の子と引き離され、服を脱がされ、年齢や民族に関係なく棒で殴られました。女の子や女性たちは侮辱的な言葉を投げかけられながら、身体を触られる「検査」を受けさせられました。

繰り返される性暴力と、支援の欠如

エル・ファシールからの避難中、何百件ものレイプや性暴力が起きました。18歳未満の子どもも含まれています。
レイプされ妊娠した女の子たちの多くは、必要な医療や保健サービスにアクセスできませんでした。ようやく病院にたどり着いても、慣習やしきたりを理由に「恥」だと非難され、治療を拒まれることもあります。
彼女たちは同意のない性暴力の被害者であるという事実を理解してもらうため、私たちは地域で啓発活動を続けています。

親を失った子どもたち

写真:子どもたちの様子

今、北ダルフールには、保護者のいない子どもが非常に多くいます。
何千人もの子どもが家族とのつながりを失い、路上で生活し、ゴミをあさって食べ、食料や水を得るために違法な行為に関わらざるを得ない状況です。
安全な場所に移そうとしても、路上にいれば食べ物を見つけられるため、移動を拒む子どももいます。
母親として、そして支援に携わる者として、ここで目にしている光景は想像を絶するものです。

人道支援スタッフとして、母としての願い

写真:プランのスタッフから支援物資を受け取る子どもたち

プランのスタッフから支援物資を受け取る子どもたち

現在、私はプラン・インターナショナル・スーダンのスタッフとして、女性や子ども、女の子たちと日々向き合っています。
私の願いは、ホームレスの子ども、妊娠中の女の子や母親、女性のための支援が、今すぐ増えることです。
性と生殖に関する健康と権利(SRHR)へのアクセスや安全な居場所は、明日ではなく、今日、ダルフールで必要とされています。

もし実際にこの地で起きていることを見たら、誰もが信じられず、眠れなくなるはずです。
沈黙のなかで苦しんでいる人たちがいます。
その苦しみを、これ以上放置してはいけないと、強く感じています。

危機に瀕するスーダンの子どもたちと家族を守るために
ご支援をよろしくお願いします

寄付の方法

受付期間:2025年11月12日(水)~2026年4月30日(木)17時

寄付手続きに進む すでに選択しています。 画面下側の「あなたにできること」ボタンより手続きにお進みください。

クレジットカード/コンビニからの寄付

プランへの寄付金は「寄付金控除」の対象となります。最大約4割が所得税より還付されます。

活動レポートTOP

トップへ