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日本の難民受け入れ数が世界でも低い理由は?現状と難民支援で個人にできること

(2026年05月08日更新)

この記事では、日本の難民受け入れの現状と、受け入れが進みにくい理由、そして私たち個人にできる支援を整理します。

  • 日本における難民受け入れ数の現状
  • 日本の難民受け入れが少ない主な理由(認定基準・支援制度・社会的理解)
  • 難民支援で個人にできること(寄付・ボランティア・情報発信・継続支援)

日本における難民受け入れ数の現状

日本における難民の受け入れ数

日本国内の難民認定申請件数は、コロナ禍で入国制限のあった3年間を除き、年々増加傾向にあります。2023年には前年より大幅に多い1万3,823人が難民認定申請を行い、そのうち303人が認定され、過去最多の認定数となりました。
この数字は過去最高の認定数でありますが、申請者数全体の3.8%にすぎず、他の先進国(アメリカ58.5%、ドイツ20.0%、カナダ68.4%)と比べて非常に低い数字です。

難民認定申請者の国籍は87カ国にわたる

日本の難民認定申請者の国籍は、スリランカ、トルコ、パキスタン、インド、カンボジアなど87カ国に及びます。このうち、日本で難民として認定された人々の主な国籍は、ミャンマー、アフガニスタン、シリア、スーダン、エチオピアでした。これは、これらの国々の政治的な混乱や内戦などが、多くの人々の国外避難と日本へ難民認定申請につながっていると考えられます。

日本における難民認定申請者の数は増加している

平成26年(2014)から令和5(2023)年までの難民認定申請者数の推移

「令和5年における難民認定者数等について」

世界各国の難民受け入れ数

2024年5月時点で、世界における紛争や迫害により故郷を追われた人の数はおよそ1億2,000万人にのぼります。これは過去最大の数字で、12年連続の増加となっており、迅速な対応が世界各地で求められています。

難民の主な出身国
1 アフガニスタン 640万人
2 シリア 640万人
3 ベネズエラ 610万人
4 ウクライナ 600万人
5 南スーダン 230万人
難民の主な受け入れ国
1 イラン 380万人
2 トルコ 330万人
3 コロンビア 290万人
4 ドイツ 260万人
5 パキスタン 200万人

全体の難民の約73%がアフガニスタン、シリア、ベネズエラといった5カ国の出身で、出身国の集中的な分布が、難民問題の根本的な解決を複雑にしている理由のひとつです。

それに対して難民の主な受け入れ国は、イラン、トルコ、コロンビアなどが多く、上位5カ国が約39%を受け入れています。なかでも難民保護及び国際保護を必要としている人たちの約69%が出身国の近隣の国々に避難している現状があります。これらの国々自体が低中所得国であることが多く、すでに国の経済状況が厳しい少数の国々や地域が、国際社会のなかでも圧倒的な負担を担っていることを示しています。

日本で難民の受け入れが進まない理由

難民の増加に伴い、その受け入れは国際社会における課題のひとつとなっています。日本もその一員として、どのように対応するかが求められています。日本の難民受け入れ数が少ない背景にはさまざまな要因が考えられますが、ここでは主な3つについて解説します。

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1.認定基準が厳しい

日本は、国際的な難民認定基準である「迫害」の定義を厳格に解釈しています。このため、同じような立場の難民が他国では認定されるケースでも、日本では却下されることがあります。また、証拠の提出が求められるため、紛争地から逃れてきた人々にとっては、難民認定申請のための書類の準備が非常に困難になるケースが多くあります。さらに、申請者の言語や法的理解に関するサポートの不足が、手続きの進行を妨げているという問題も指摘されています。

2.難民に対する理解が不足している

日本では、欧米の先進国と比べて情報が少なく誤解や偏見が広がりやすいことや、国際的な人道的支援の観点が乏しく、難民の受け入れの重要性が認識されにくいです。(または、難民の受け入れの重要性が認識されにくいという問題があります。)

3.難民支援に関する制度が限られている

政府や自治体による住宅・就業支援は乏しく、難民の生活基盤を支える環境が十分に整えられていません。そのため、非営利団体やボランティアへの依存度が高いため、継続的な支援が難しい状況が見られます。日本社会でより多くの難民を受け入れていくためには、これらの制度の改善が必要となるでしょう。

日本において難民を受け入れるために進められている取り組み

難民問題に対する理解と支援体制の構築は、世界の共通課題です。日本でも難民の受け入れを進めるために、官民両面からさまざまな取り組みが行われています。

認定基準の見直し

国際基準を反映した柔軟な難民認定基準の導入や、手続きの透明性と効率性の向上など、徐々に制度の見直しが進んでいます。具体的には、2015年に難民認定制度の見直し、2023年と2024年に入管法等の改正が行われました。これにより2023年12月からは、「難民」と同様に保護すべき紛争避難民などを確実に保護する制度として、補完的保護対象者の認定制度が開始されました。この手続きは、外国人が補完的保護対象者に該当するかどうかを審査して決定するもので、この認定を受けた外国人には、原則として在留資格「定住者」が付与されます。

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支援体制の強化

NPOやNGOとの連携強化を通じて、支援プログラムの充実が進められています。日本語教育や職業訓練などの拡充により、難民が新しい環境で自立できるよう配慮されています。生活基盤を整えるためのより充実した支援制度の確立が求められています

教育と啓発活動の拡大

難民問題に関する日本社会全体の理解不足も指摘されています。学校や職場において、正しい理解を深める機会を増やすことが、偏見や誤解を減らし、共生社会の実現につながるでしょう。

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写真:アドボカシーグループ アンナ・シャルホロドウスカー職員

プラン・インターナショナルには、2022年のウクライナ紛争の激化に伴い、日本へ避難したウクライナ人のアンナ・シャルホロドウスカー職員が在籍しています。避難民としての就労の難しさなど彼女自身の経験に加え、ウクライナ人女性への紛争の影響調査や平和構築のためのワークショップなど、さまざまな発信や取り組みを続けています。

難民支援で個人にできること

難民問題の解決には、日本政府の制度上の課題だけではなく、私たち一人ひとりの理解も重要です。日々の生活のなかで難民問題への理解を深めることが、社会全体の関心を高め、支援の輪を広げることにつながるのではないでしょうか。

難民支援は、特別な立場の人だけが行うものではありません。寄付やボランティア、情報発信など、私たち一人ひとりができる行動があります。ここでは、今すぐ始められる具体的な方法を紹介します。

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難民支援で今すぐできること4つ

難民支援で個人にできることには、主に次の4つがあります。

  • 少額からの寄付
  • ボランティア活動への参加
  • 署名やキャンペーンへの参加
  • 継続的な支援

自分の状況や関心に合わせて、無理のない形で関わることが大切です。

寄付による難民支援(少額からできる支援)

寄付は、最も始めやすい支援方法のひとつです。月数千円の少額寄付でも、食料支援や教育支援、医療支援などに活用されます。 まとまった金額でなくても、多くの人が参加することで大きな力になります。

画像:金額やタイミングも自由に決められる寄付

金額やタイミングも自由に決められる寄付

ボランティアや市民活動への参加方法

国内では、日本に暮らす難民の生活支援や学習支援、日本語サポートなどのボランティア活動が行われています。
参加方法は、支援団体のウェブサイトで募集情報を確認し、説明会や研修に参加するのが一般的です。時間を通じて支えることも、重要な支援の形です。

継続的な支援(プラン・グローバルサポーターの仕組み)

プラン・インターナショナルには、世界の子どもたちや女の子の未来を長期的に支えるための継続寄付プログラム「プラン・グローバルサポーター」があります。これは毎月定額を寄付する仕組みで、支援活動を安定的に支えることができます。

継続寄付のポイントは以下の通りです。

  • 月1,500円から始められる
  • ご寄付は、プラン・インターナショナルが実施する各プロジェクトに活用される
  • 継続支援だから、教育や保護など中長期の取り組みを支えられる
  • 活動報告を通じて、支援の成果を知ることができる

世界の難民が直面する問題から女の子や子どもたちを守るための支援はこちらから

プラン・グローバルサポーター

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国際NGOプラン・インターナショナルについて

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

写真:プラン・スポンサーシップ

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