タンザニアは東アフリカに位置し、北東部にはアフリカ最高峰のキリマンジャロ山、北部にはアフリカ最大の湖であるビクトリア湖が広がっています。タンザニア北部のオルドバイ峡谷では、初期の人類に近い存在である「パラントロプス・ボイセイ(Paranthropus boisei)」など重要な化石が発見されており、人類進化の研究において世界的に重要な地域として知られています。多くの人々が農業に従事していますが、小規模で雨水に依存した農業が中心となっており、気候変動や生産性の低さが、貧困や生活の不安定さに影響を及ぼしています。
基本データ
- 首都
- ドドマ(法律上の首都であり、国会議事堂が置かれている)
(経済面で中心となっているのはダルエスサラーム) - 面積
- 94万5,000km2(日本の約2.5倍)
- 人口
- 6,856万人(2024年 世界銀行)
- 言語
- スワヒリ語(国語)、英語(公用語)
- 宗教
- イスラム教(約40%)、キリスト教(約40%)、土着宗教(約20%)
※ 出典:外務省ウェブサイト
タンザニアの歴史・社会情勢
タンザニアは紀元前から人類が居住してきた地域で、沿岸部ではアラブ商人との交易を通じてスワヒリ文化が発展しました。19世紀後半にドイツの植民地支配を受け、第一次世界大戦後はイギリスの統治下に置かれました。1961年に独立し、1964年にはタンガニーカとザンジバルが連合して現在のタンザニアが成立しました。独立後は初代大統領ニェレレのもと、ウジャマー社会主義を掲げて国民統合や基礎教育の普及を進め、多民族国家でありながら比較的安定した社会を築いてきました。近年は経済成長が続く一方、貧困、教育の質、インフラ整備などの課題にも直面しています。
タンザニアの宗教
タンザニアでは、キリスト教とイスラム教が主要な宗教として信仰されており、地域によって分布に特徴があります。沿岸部やザンジバルではイスラム教徒が多く、内陸部ではキリスト教が広く受け入れられています。また、各民族に根ざした伝統信仰や儀礼も今なお生活の中に残っています。文化面では、スワヒリ文化が国全体の共通基盤となり、音楽や舞踊、衣装、食文化などに多様な民族の要素が反映されています。共通語であるスワヒリ語は、宗教や民族の違いを越えて社会の結びつきを支えています。
タンザニアが抱える問題
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母子の健康が脅かされ、栄養不良の子どもが多いこと
タンザニアでは妊産婦や新生児の死亡率が依然として高く、慢性的な栄養不良に苦しむ子どもも少なくありません。特に10代で妊娠・出産した母親は、医療機関へのアクセスや十分な栄養指導を受けられない場合が多く、母子ともに健康リスクが高まりやすい状況にあります。
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安全な水や衛生環境が十分に整っていないこと
安全な飲料水やトイレ、手洗い設備が不足している地域が多く、学校でも衛生環境が整っていない場合があります。その結果、感染症のリスクが高まるだけでなく、月経への不安などから欠席や中途退学につながり、特に女の子の学びの継続が妨げられています。
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女の子や障害のある子どもが教育から取り残されていること
貧困や家庭での家事・ケア労働、学校側の受け入れ体制の不足により、教育を受け続けることが難しい子どもがいます。特に女の子や障害のある子どもは影響を受けやすく、基礎教育へのアクセス格差が広がっています。
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思春期の若者、とくに女の子のHIV感染が広がっていること
思春期の若者の間でHIVとエイズの影響が広がっており、特に女の子はジェンダー不平等や暴力のリスク、正確な情報へのアクセス不足により、危険にさらされています。性と生殖に関する健康と権利(SRHR)について学ぶ機会や、相談・検査体制の不足が背景にあります。
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教育や技能を得られないまま若者が不安定な労働に就いていること
十分な教育や職業訓練を受けられないまま働き始める若者が多く、低賃金や長時間労働、危険な作業などに直面しています。学びの機会の不足は安定した雇用への道を閉ざし、貧困から抜け出せない状況を次世代へと引き継ぐ要因となっています。
プラン・インターナショナルの取り組み
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1.子どもと母親の健康・栄養の改善
妊産婦や新生児、子どもの健康を守るため、思春期の女の子や出産年齢の女性を対象に、母子保健や栄養に関する知識を広げる教育プログラムを実施しています。あわせて、地域の保健サービスと連携し、妊娠・出産期に必要なケアや適切な栄養摂取を促進することで、母子の命と健やかな成長を支えます。
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2.水と衛生(WASH)環境の改善
安全な飲料水へのアクセス向上や、トイレ・手洗い設備の整備を進めるとともに、子どもや若者、家族を対象に衛生習慣に関する啓発活動を行っています。学校や地域での水と衛生環境を改善することで、感染症の予防だけでなく、女の子が安心して学び続けられる環境づくりを後押しします。
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3.子どもの保護と女の子の権利の推進
すべての子ども、特に思春期の女の子や障害のある子どもが、暴力や搾取から守られ、権利を尊重されて暮らせる社会の実現を目指しています。性的虐待や児童労働、早すぎる結婚(児童婚)などの問題に対応し、子ども自身や地域社会の意識向上を通じて、安全な成長環境を整えます。
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4.平等で質の高い基礎教育の推進
貧困や差別によって教育から取り残されがちな子どもたちが、安全で包摂的な環境のもと、基礎教育を受けられるよう支援しています。教育の重要性を家庭や地域に伝えるとともに、女の子や障害のある子どもも通いやすい学校づくりを進め、児童労働の防止にもつなげています。
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5.若者の雇用機会と経済的自立の支援
若者が安定した収入を得て自立できるよう、市場のニーズに合った職業訓練や起業支援を行っています。特に障害のある若者や若い母親など、社会的に弱い立場に置かれた人々を対象に、貯蓄グループの設立支援などを通じて、持続的な生計手段の確保と家計の安定を後押しします。
タンザニアでの活動
プラン・インターナショナルのデータ
プラン・スポンサーシップを通じて、チャイルドと交流できます。
- 活動開始年
- 1991年
- チャイルド数
- 20,129人
- 日本のスポンサーを持つチャイルド数
- 546人
- 現地事務所
- 統括事務所:ダルエスサラーム
# 2011 キサラウェ
# 2012 ムワンザ
# 2013 イファカラ
# 2059 ゲイタ
# 2085 カシ
プラン・スポンサーシップでご支援をいただくと、地域を代表する子ども(チャイルド)と手紙で交流することができます。
※2025年12月現在






