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【経過報告】「障がいのある子どもの教育支援」プロジェクト~トーゴ~
グローバル・プロジェクト
トーゴ
(更新)
プラン・インターナショナルは、2018年7月から、「障がいのある子どもの教育支援」プロジェクト(トーゴ)を実施しています。現在までの活動の進捗をご報告します。
背景
トーゴでは、障がいがあることを恥と考える文化が根強く残っており、障がいのある子どもは家庭内に隠されたり、地域でいじめの対象となったりしがちです。加えて、学校では施設が整備されておらず、障がいのある子どもたちへの教授法も知られていないため、彼らを受け入れる学習環境が整っていません。こうした状況から、障がいのある子どもは学校に登録さえされないという状況が生まれています。多様性を尊重する「インクルーシブ教育」※の普及が必要とされています。
このプロジェクトでは、スロープの設置など学校環境の整備や、教師・保護者へのトレーニングなどを通じて、障がいのある子どもたちが社会で居場所を得て自立していくことを目指します。
- ※インクルーシブ教育
障がいの有無や貧富の差、都市や農村といった居住地による区別なく、すべての子どもが分け隔てなく学べる教育のこと
活動のハイライト
活動内容
プロジェクトの2年目は、子どもを含めた地域住民とその代表者へインクルーシブ教育の大切さについて啓発を行い、学校生徒9907人、地域住民3689人が参加しました。その結果、障がいのある子どもたちがほかの子どもたちと一緒に元気に遊び、学校で学ぶ姿を見ることができるようになりました。周囲の子どもたちや、地域の人々、教員が、障がいの有無にかかわらず一人ひとりを尊重するようになり、その変化を子どもたち自身も感じ取っています。今後は政府関係者に、障がい者の権利やインクルーシブ教育の重要性について働きかけ、他地域にもこの変化が広がるように活動していきます。
- ※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の広がりを受け、衛生啓発活動や衛生用品の配布も行いました
おもな活動の成果
地域 | 中央州モ県 |
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期間 | 3年(2018年7月~2021年6月) |
2020年度 おもな支援内容と対象 |
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関連リンク
現地の声
フェクパエさん、49歳、障がいのある子どもの母親
「プロジェクトが開始されてから、私たちの生活は変わりました。障がいの有無にかかわらず子どもたちが皆学校に通い、障がいのある私の子どもも学校生活を楽しんでいます。私もプランが紹介してくれた貯蓄グループでお金を貯め、家族のために貢献していきたいです」
モウカットさん、10歳、障がいのある女の子
「まわりの学校の友だちが優しく接してくれるうえに、私の障がいが神様の天罰じゃなくて病気のためだって分かってくれて、とてもうれしいです。子どもクラブの活動にもしっかり参加することができています」
アコウさん、13歳、障がいのない女の子
「私たちの先生がインクルーシブ教育のトレーニングを受けたことで、先生の話す声や書く文字が大きくなっただけでなく、私たち一人ひとりにもっと向き合ってくれるようになりました。障がいのある生徒だけでなく、それ以外の生徒にとっても、このトレーニングがあってよかったと思います」
オコウさん、37歳、障がいのある子どもの母親
「以前は新型コロナウイルス感染症に関するフェイクニュースや誤った情報が溢れていて、恐怖を感じながら暮らしていました。プランのおかげで新型コロナウイルス感染症について正しい知識を得ることができてとてもうれしいです。学んだことをほかの人にも伝えていきたいと思います」