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(2023年07月20日更新)

皆さん、こんにちは!プログラム部の山本です。外交官やモデルの仕事を経て、プラン・インターナショナルでジェンダー問題に取り組む仕事を選んだ理由を、これまでの経験を交えてお話ししたいと思います。

外交官としてフランスやブルキナファソでプロジェクトに従事

さかのぼること7年前の2016年。外交や平和構築への関心から、外交官としてのキャリアをスタートさせた私は、霞が関やフランス、ブルキナファソで勤務してきました。在ブルキナファソ日本国大使館で、国連人口基金(UNFPA)と協働した性と生殖の権利に関わるプロジェクトや、アフリカ社会における乳癌に対するプロジェクトにコーディネーターとして携わりました。また、インテリジェンスや、コロナ禍における日本人緊急退避なども担当し、充実した毎日を過ごしました。

写真:在ブルキナファソ日本国大使館でのレセプションにて

在ブルキナファソ日本国大使館でのレセプションにて

日々ブルキナファソ外務省のカウンターパートやアフリカ各国の外交官とプロジェクトについて話し合うなかで、日本においてもアフリカ社会においても、伝統的な男性観が強い規範となって、男性のみならず女性にも多様な影響を与えている状況を目の当たりにしました。

タイでモデルに 官僚時代とは異なる世界を経験

写真:タイでのモデル時代

タイでのモデル時代

突拍子もない話ですが、入省から5年を経たころ、国連に転職し西アフリカの開発に携わるか、それともフランス大学院留学時代に経験した演劇等の芸術分野に進むか悩み、後者を選択しました。ちょうどコロナ禍のブルキナファソで、ステイホーム中にタイドラマにはまりすぎ、「自分もこの一員(?)になりたい」と考え、ブルキナファソからタイの芸能事務所に応募。 運良く採用され外務省に退職届を出し、灼熱のブルキナファソからそのまま赤道直下を灼熱のタイに横移動しました。

結果、ドラマで主役をはることまではかないませんでしたが、企業の広告やファッションショーなどの仕事をいくつかもらうことができ、官僚時代とはまったく異なる世界を2年ほど経験しました。

ジェンダーは普遍的な課題であることに気づく

中高時代から社会が「男」と「女」と画一的に分断されていることに違和感を覚え始めました。かといって女性になりたいとか、性自認に違和感があったわけではなく、ただ自分のなかには男性的な部分もあれば女性的な部分もあって、自分自身のアイデンティティは曖昧で常に変容していくものであるという意識があり、ジェンダーに関心を持ち始めました。
他方、官僚時代には例えば「男だから朝まで働いて当たり前だ」といったような言説があったり、またモデル時代は男性性を強調するためにわかりやすく筋肉を構築することを求められたりするなど、自分の人生では常に「トキシック・マスキュリニティ(有害な男性性)」に触れる機会が多くあったと考察します。
さまざまな業界を経験するなかで、どのような場であっても、画一的なジェンダー感の押しつけに悩む人は多くいることに気づきました。性別や国籍といったものから制限をかけられることがなく、個々人が個々人の軸で自己実現できるような社会に貢献したいと考えるようになり、プランに入局しました。

ソマリアの子どもと女性たちに適切な医療を届けるプロジェクトに取り組む

プランでは、ソマリランド(ソマリア内にある未承認国家)で実施している母子の健康を守るプロジェクトを担当し、モバイルクリニックの運営に携わっています。特に、ムスリム文化が強く根づいている地域において、女子教育や女性性器切除(FGM)の慣習、フィスチュラ(早すぎる結婚により女性の直腸や膀胱等に穴が開く症状)等の問題に、地域の方々と協力しながら取り組んでいます。先進国にいるいわば部外者である私たちが、こうした問題をどのように理解し、伝えていくかを常に考えながら活動を行っています。

写真:現地事務所でのディスカッションの様子

現地事務所でのディスカッションの様子

ジェンダー課題の解決には社会全体の意識を変えていくことが必要

2023年6月、ソマリランドに初めて出張に行き、国内避難民のキャンプや村を巡回するモバイルクリニックを視察しました。「夫が蒸発してしまい一日一食しか食べるものがない」「FGMの後遺症によって日常生活が上手く送れない」「教育を受け続けたいので早すぎる結婚をしたくない」といったさまざまな声を耳にしました。特に、伝統的なジェンダー規範のあるソマリアのような国では女の子や女性が弱い立場に追いやられがちです。

写真:診察を待つ母子たち

診察を待つ母子たち

これを解決するためには女性への支援だけでは不十分で、男性側の意識を変容させることも必要であり、どのような解決策が有効かを現地事務所とともに日々模索しています。

プランは日本でも数少ないジェンダー・トランスフォーマティブな活動に取り組むNGOです。グローバルな経験が豊富な同僚に囲まれながら、アフリカやアジアなどのジェンダー事業に携わることができ身の引き締まる思いです。支援者の方々の熱い思いも背負わせていただき、今後も世界を飛び回って事業実施に取り組んでいきたいと思います。

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山本 大記

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