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(2024年07月09日更新)

こんにちは、アドボカシーグループの長島美紀です。
今年9月、ニューヨークの国連本部で、「国連未来サミット(Summit of the Future)」が開催されます。そこでは、世界が直面している気候変動や紛争、社会的・経済的格差といった重大な課題に対する協力の強化について議論が行われる予定です。

プラン・インターナショナルは未来サミットに先立ち、世界35カ国100人以上のユースを対象に参加型ワークショップとオンライン調査を実施。結果を「私たちの明日への声(Our Voices for our Tomorrow)」と題したレポートにまとめました。さらに、35名のユース女性による、世界がジェンダー平等を達成するために政策立案者が今後30年間にとるべき具体的な行動を提起した、ガールズ版「未来のための協定」を発表しました。

国連未来サミットとは

写真:国連未来サミット

未来サミットでは、国連が100周年を迎える2045年に向けて、世界が直面している重大な課題解決に向けた協力の強化と、持続可能な開発目標(SDGs)の次のグローバル・アジェンダが議論される予定です。

未来サミットが開催される背景には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるパンデミックと気候変動という世界共通のリスク、そしてSDGs達成に向けた進捗が停滞、もしくは後退していることが明確になった2020年に、国連創設75周年を迎えたことがあります。課題が山積するなかで、加盟国はグローバル・ガバナンスの強化を誓い、現在そして未来の課題に対処するための提言を出すことを、国連事務総長に求めました。
これを受けて、2021年、グテーレス事務総長は、「私たちの共通の課題(Our Common Agenda)」という報告書を発表。この報告書で提案されたのが、世界を取り巻くリスクへの対策と新たなグローバル合意形成を目指す「未来サミット」の開催です。

「未来のための協定」

未来サミットでは、政府間交渉を通じて事前に合意した「未来のための協定(Pact for the Future)」と題する、成果文書が採択される予定です。
「未来のための協定」は、前書きと5つの章「持続可能な開発と開発のための資金調達」、「国際の平和と安全」、「科学、テクノロジー、イノベーション、デジタル協力」、「若者および将来世代」、「グローバル・ガバナンスの変革」から構成されています。
同協定は500近い提案※1を基に、草案(ゼロドラフト※2)が作成されました。プラン・インターナショナルからも提案を提出しています※3

ユース自身が考えるジェンダー平等な未来に向けてすべきこと

イメージ:Girl's pact for the Future.Sexual and reproductive health and rights.

未来サミットに向けて、世界各国のユース女性が参加して作成された調査報告書と提言には、ジェンダー不平等な社会の現状への彼女たちの怒りとともに、ジェンダー平等が実現した未来への希望が示されています。
調査では、SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」の指標をはじめ、ジェンダーに関連する指標はいずれもほとんど達成されておらず、男の子に比べて、女の子が教育や雇用などから取り残される可能性が高いことが示されました。それにもかかわらず、調査に参加したユース女性の4人に3人が、自身が生きている間にジェンダー平等が達成されると信じており、90%が今後30年間でジェンダー平等の大幅な改善に自分自身が寄与できると考えていました。

提言では、未来を再構築する試みには、思春期の女の子とユースが議論の中心にいる必要があるとして、政治リーダーに対し、以下の点を求めています。

  • あらゆるレベルの女子教育、特にジェンダー・トランスフォーマティブで包括的な性教育とデジタルスキルに投資すること
  • 意思決定プロセスに、女の子を含むユースを、制度的、有意義、包摂的、力づける形で参加させること
  • SDGsと人権への公約を再確認し、誓約を具体的な行動に移し、ジェンダー平等と皆にとってより良い世界を達成するための約束を早急に実現すること

プラン・インターナショナルは、女の子やユース女性自身が政策提言活動の当事者であると考え、彼女たちが声をあげ、社会を変容させるための取り組みをサポートしています。未来サミットに向けた調査と提言はその取り組みのひとつです。
今後も日本そして世界で、ジェンダー平等な社会の実現を目指し、ユースとともに活動を行っていきます。

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