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「男らしさ」「女らしさ」って?~ジェンダーを楽しく学ぼう~

アドボカシーグループ
長島 千野

Japan日本

事務局より

更新)

アドボカシーグループの長島千野です。プラン・インターナショナルは、2021年より、日本の中高生を対象に「ジェンダー教育ワークショップ」を開始しました。このワークショップの目的や、参加した生徒たちの声、実際に開催して得た学びをご紹介します。

日本で「ジェンダー教育ワークショップ」を始めた理由

ジェンダー課題を「自分事」として捉えグローバルな視点で考えることができる子どもや若者たちを、日本でも育成したい。そんな思いで、プランは日本の中高生むけの「ジェンダー教育ワークショップ」を開始しました。
プランは途上国の子ども、とりわけ女の子・女性を支援する活動をしていますが、数年前から、女の子のためのチャット相談や居場所づくりなど、国内のジェンダー課題にも取り組むようになりました。背景には、「SDGs(持続可能な開発目標)の時代」として、国際的な問題への関心が高まると同時に、自国で起きている問題にも目をむける機会が増えたという日本社会の動きがあります。私は以前、ラオスに駐在し、現地の中学校と高校で、「学校でのジェンダー平等促進」プロジェクトを実施していました。「ジェンダー教育ワークショップ」の試みは、私にとって、途上国でのプランの活動から得た経験を日本で生かすチャンスでもありました。

アクティビティを通じ皆でジェンダーについて考える

ワークショップは、「ジェンダーの意識」と「ジェンダー課題」の2つのテーマで構成されています。生徒たちには参加型のアクティビティを通じてジェンダーについて考えてもらいます。

1.「ジェンダーの意識」を考えるアクティビティ

「女の子はメイクをした方がいい?」
「男の子は人前で泣かない方がいい?」
「女性の方が家事・育児に向いている?」

写真:自分の意見に合わせて教室内を移動

自分の意見に合わせて教室内を移動

前半のアクティビティは、このような身近なジェンダーの意識や考えについて、自分はどう思うか、それはなぜかを話し合うことから始まります。「そう思う」人は教室の右、「そう思わない」人は左に移動してもらい、ファシリテーターを務めるプラン職員が理由を聞いて回ります。意見を言うのを恥ずかしがる子も多いですが、「このワークショップには、正解や不正解はないから、自分が思ったことを言ってね」と伝え、参加者が積極的に自分の考えを共有ししたり、まわりの意見を聴きながら気づきを起こせるようにサポートするのがファシリテーターの役割です。
すると、生徒たちからは徐々に以下のような意見が出始めます。

「メイクはしたければすればいい」
「男、女関係なく泣いたっていい」
「彼女ができて、彼女の前で泣いたら頼りない」
「女性は子どもを産むから育児に向いている」

その後、男の子、女の子に持つイメージもそれぞれ書き出してもらい、どこからそのイメージが来たのかを話し合います。女の子のイメージは「おしとやか」「かわいい」「髪が長い」「料理ができる」、男の子は「強い」「運動ができる」「背が高い」などが出てきます。ときには「そんなイメージを持っているの?」という意外な声が飛び出すことも。このアクティビティは結構盛り上がり、笑いも起きる楽しい時間です。アクティビティの最後には、自分で認識する性別は女性、男性以外もいることなど、「性の多様性」についても触れ、性別にとらわれずに自分らしくいていい、というメッセージを子どもたちに伝えます。
中高生にとって、ジェンダーや性のことを話すことは、なかなか恥ずかしいものですが、参加した生徒たちに少しでも「ジェンダーのこと楽しく話せたな」という記憶が残るといいな、と思いながらワークショップを行っています。

写真:男女のイメージを付せんに書き出し皆で共有

男女のイメージを付せんに書き出し皆で共有

写真:「男らしさ」「女らしさ」を分類するファシリテーター

「男らしさ」「女らしさ」を分類するファシリテーター

2. 「ジェンダーの課題」を考えるアクティビティ

後半は、「ジェンダーの課題」について考えます。「両親は共働きなのに、家事は母親だけがやります」「日本の中学校の校長は、92%が男性、8%が女性です」「電車に女性専用車両はあるが、男性専用車両はありません」など、社会に実際に存在するジェンダーに基づく「ちがい」の例をファシリテーターが提示。生徒たちは、それらの「ちがい」が「あってもいい」「あってはならない」の立場に分かれ、グループでその理由を考え、話し合います。
「身体的な違いがあるので男子が力仕事をするのはあり」「校長先生は学校で重要な役割を果たすので女性もいた方がいい」「男性も痴漢被害に遭うから男性専用車両もあった方がいい」など、生徒たちの意見もさまざま。ファシリテーターは、これらのジェンダーに基づく「ちがい」が社会に存在する背景や、関連データを示しながら、ジェンダー・ギャップやその要因、SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」についても説明します。高校生の場合には海外のデータも紹介し、世界と日本のジェンダー意識や課題を比較し、世界のなかの日本の位置づけについても考えます。

写真:「女子=弱いとみないでほしい。女子だって強いぞ!」という声も

「女子=弱いとみないでほしい。女子だって強いぞ!」という声も

子どもたちの多様な考えや意見を尊重しながら

写真:男の子対象のワークショップ

男の子対象のワークショップ

ワークショップに参加した生徒たちの意見や考えは多様で、「男性の方がリーダーに向いている」などといったジェンダー・ステレオタイプ※的な考えをすでに持っている子どももいれば、そうでない子どももいます。また、個人的にジェンダーに関心があり、はじめから高い意識を持っている子どももいます。内容のレベル設定には難しさを感じながらも、訪問する学校の先生の意向をできる限り取り入れ、試行錯誤しながら実施しています。

  • ※ジェンダー・ステレオタイプ:社会に広く浸透している、ジェンダーに基づく固定観念や思い込み、偏見のこと

10代でまだ考えも柔軟な中高生の子どもたちは、さまざまなことを吸収し学んでいる途上にあります。一度のワークショップでできることは限られていますが、日本の子どもたちがジェンダーについて考える機会を増やせるよう、これからも活動していきます。そして、ジェンダー不平等の原因となっている社会規範を、若い世代からどんどん変えていってくれることを願っています。

参加した生徒たちの声

  • ジェンダーに対する不平等さが起こるのは、私たちが持つジェンダーに対する思い込みや偏見があるからだということに気づきました。(高校2年生)
  • ジェンダー問題というのは最近ニュースなどでもよく見るし、興味を持っていたので今回学ぶことができて良かったです。まだまだ日本でもジェンダー問題は遅れていると思うし、男女関係なく一人の人間として考えるべきなのかなと思いました。(中学校2年生)
  • 私はどちらかというと以前からの規範を大事にしたい派なので、最近になって周りにあふれてきたジェンダー等に関する議論には興味が薄かったです。でも、今回のワークショップで「男らしさ」の考え方も重要になってくると知り、他人事ではないと俄然問題意識が湧いてきました。(中学校3年生)
  • 男らしさ、女らしさにとらわれずに自由に生きていけばよいという部分に共感しました。日本の現状を変えていくにはまずクオータ制を導入して国会議員の女性比を増やしていくべきだと思いました。(中学校3年生)

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