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【開催報告】スプツニ子!さんx大崎麻子さん トークイベント

イベント

更新)

2020年10月7日、スプツニ子!さんx大崎麻子さん トークイベント Twitter・Instagramライブ配信を開催しました。コロナ禍で大きく変わった世界で、もっとも多大な影響を受けているのが、立場の弱い途上国の女の子たちです。アーティストで東京藝術大学デザイン科准教授のスプツニ子!さんと、国際協力・ジェンダー専門家の大崎麻子さん、ともに多方面でご活躍のお二人をお招きし、コロナ禍の女の子たちとデジタルをテーマに、これからの世界に必要なこと、取り組むべきことなどについておうかがいしました。当日のイベントはTwitterとInstagramで同時ライブ配信を行い、多くの方々に視聴いただきました。視聴くださいました皆さま、ありがとうございました。

写真:スプツニ子!氏x大崎麻子氏 トークライブ

#女の子だから に集まった言葉

事前にSNSのハッシュタグ #女の子だから で寄せられたエピソードでは、「女の子だから大学や大学院へは行かなくていい」という負のメッセージがあった一方「女の子だからいろんなことを楽しみたい」というポジティブな言葉も。しかし、一見ポジティブに見える「女の子だからファッションを楽しめる」などのコメントは実は女の子は、男の子はこうあるもの、というジェンダーロール(役割)にとらわれているのではと指摘するスプツニ子!さん。数学者で大学教授だった母親がいつも言い聞かせてくれていたのは、「女の子だから〇〇はできない、やってはいけないといってくる社会は無視して、好きなことをしなさい」ということ。

写真:トークライブの様子

それが普通と思って進学した大学で、女性が少ないことに少なからず驚いたそうです。そして日本の社会を見ると、今もそう変わっていないのではと言います。世界も日本も、同じように縛られているジェンダー役割の根深さが見え隠れします。

ポストコロナとデジタル世界の行方

既存のデジタル技術が、コロナ禍で急激に活用が進んでいる世界。デジタル格差が、弱い立場にある人の立場をさらに悪化させている面があることを看過できません。教育の格差はアフリカだけのことではなく、すでに日本でも起きて助長されていることについて、大崎麻子さんは警鐘を鳴らします。
グテーレス国連事務総長が「コロナの対策、復興の過程にすべての対策についての議論に、女性と女の子を中枢に据えるべき」という指針を出したことに触れ、この視点は決して忘れてはならないと強調します。
一方、デジタルの活用が女の子のエンパワーメント、社会参画の機会を増やす可能性についても言及しました。

写真:大崎麻子氏

SNSが女の子を傷つけることも

コロナ禍で在宅時間が増えたことで、オンラインへの接触時間が多くなった女の子たちの問題も指摘されました。スプツニ子!さんからは、オンラインで起こる誹謗中傷、常に誰かに自分の価値を周りにアピールし続けなければならない今のSNSの状況を憂い、ジェンダー、性的少数者、人種など人格形成途上の子どもたちがさらされている今のSNSのプラットフォームの在り方を考えていく必要性に迫られていると意見があがりました。大人でさえ戸惑うリテラシーも確立していないSNSの世界での振る舞いに、成長過程にある10代の子どもたちが接している今。世界に大きな影響を及ぼすSNSやアプリの開発も、まだ男性が大多数を占めている現状を、多様な人が開発に関わっていくように変えていく必要があります。

写真:スプツニ子!氏

AIがジェンダー差別を学んで助長する危険

数学とコンピュータサイエンスがご専門のスプツニ子!さんは、もとよりプログラミングを学ぶテクノロジーの場に女性が少ないことに危機感を覚えたと言います。世界を大きく変えている人工知能(以下、AI)は、過去と現在のデータを元に学習していきます。これまで女性の活躍がなかった世界、少数民族の人や性的立場の違う人などが差別されてきた世界のデータをAIに学習させたなら、これまで以上に差別を助長させ、格差を生む危険があります。社会的背景が同一の限られた人だけがプログラミングを行うと、差別の助長に気づけない危険があります。

ポストコロナ、多様性のある声を届ける

コロナ禍で平常時の格差が助長されている今、政策にどう転換、反映させていくかが世界のテーマであり、今の日本の課題でもあります。これまでのデータに潜む格差をベストとして学び進化してしまうAI。開発過程での間違いの是正が必要であり、そこに多様性を持たせることが急務です。
オンラインへの接続環境があれば世界のどこにいてもプログラミングを行うことができ、昨今はインドやベトナムでの開発も増えています。プランも活動のなかで、女の子むけのプログラミング教室を提供するなど、起業支援で経済的に自立するとともに、デジタルのプロジェクトでスキルを身につけ活用する支援を行っています。デジタルを通じた女の子、女性のエンパワーメントを行っていくことで若い女の子たちの未来を切り開く後押しができることを紹介しました。

写真:スプツニ子!氏x大崎麻子氏 トークイベントの様子

日本でも、プランのユースが参加している30歳以下の若者たちのグループが声を上げる動きがあり、大崎麻子さんから #男女共同参画って知っていますか のハッシュタグが紹介されました。これまでだったら点でしかなかった声がデジタルのプラットフォームに集約されてきていることに、大きな可能性を感じているといいます。女の子、女性の声をすくい上げる取り組みが進み始めていることがあわせて紹介されました。

視聴者からは、「AIで考えるジェンダーがあることに気づいた」「根深い女性差別の実態はなかなかわからないとおもった」「コロナ禍で男女格差が顕著になっているという実態を知ることができた」「このようなトークイベントを気軽に受けられる今に感謝」などの意見が寄せられました。

  • ※2020年10月末にアーカイブは終了いたしました。ダイジェスト版は公式Twitterでご覧いただけます。

写真:スプツニ子!さんと大崎麻子さん

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