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【経過報告】バングラデシュとネパールにおける子ども主体の防災活動~学校とコミュニティの防災プロジェクト~

(2023年06月23日更新)

気候変動の影響を受け、災害リスクの増大が世界中で懸念されています。プラン・インターナショナルは、災害に脆弱な地域が密集するアジアのなかで、特にリスクの高いバングラデシュとネパールの2カ国において、子どもや若者、行政や地域の人々の協力のもと、2021年7月から「学校とコミュニティの防災」プロジェクトに取り組んでいます。

プランはジェンダー平等の視点に立ち、取り残されがちな女の子や女性の参加を促すことで、すべての子どもや若者たちが性別に関わらず災害の脅威から身を守るスキルを高められるよう支援しています。
2カ国でのこれまでの活動成果をご報告します。

写真:気候変動の影響を伝える掲示板(ネパール)

気候変動の影響を伝える掲示板(ネパール)

バングラデシュ

生徒による防災に関する情報発信

バングラデシュでは、対象4校において、生徒や教師たちが防災や災害時の対処法、ジェンダー平等などに関する情報を掲示できる「壁新聞」のスペースを設置しました。壁新聞設置のアイデアは、生徒、学校運営委員会、教師らによる話し合いで出されたもので、学校の生徒なら誰でも情報を掲示することが可能です。詩や絵などの、生徒たちが親しみやすく分かりやすい形で情報を提供することができるようになりました。

写真:壁新聞の記事について説明する生徒たち

壁新聞の記事について説明する生徒たち

各世帯で「防災計画」を策定

コミュニティでは、防災対応強化のため世帯ごとに「防災計画」の策定を進め、これまでに2796世帯が策定を終えました。計画には、家族の一人ひとりが担う防災の役割や、消防・警察の電話番号などがまとめられています。家庭内の見やすい場所に掲示することで、家族がいつでも確認できます。2023年3月には、対象4校それぞれに結成した「防災タスクフォース」のメンバーとユースグループが協力し、「防災計画」の活用促進のためのイベントを開催しました。生徒、教師、保護者、行政担当者ら合計3270人が参加し、防災計画に対する理解を深めました。

写真:防災計画を発表するユースグループ

防災計画を発表するユースグループ

ネパール

学校の手洗い場が完成

対象校では、異なる体格の生徒たちが使いやすいよう高さを2段階に分けた手洗い場が完成しました。これにより、児童・生徒163人と教師9人が手洗いを実践できるようになり、衛生習慣の促進につながりました。また別の対象校では、手洗い場の新設とともに浄水フィルターの支給を完了し、児童・生徒203人と教師9人が学校で安全な飲み水を得られるようになりました。

写真:新設した手洗い場

新設した手洗い場

楽しく防災を学ぶ生徒たち

生徒たちが防災について楽しく学ぶことができるカードを500セット作成し、学校に配布しました。1セットは52枚のカードで構成されており、気候変動、地震、洪水、落雷、火事のテーマ別に、前兆や発生時の対応などがイラストで分かりやすく描かれています。カードの使い方については、学校とコミュニティの防災活動の中核を担う「セーフティー・チャンピオン」たちが中心となって説明を行い、今後はコミュニティでの啓発活動にも活用していく予定です。

写真:地震発生時の避難を描いたカード

地震発生時の避難を描いたカード

写真:クラスで防災の絵の説明をする生徒

クラスで防災の絵の説明をする生徒

防災委員会による調査と実施計画への取り組み

2023年3月に、コミュニティの防災委員会メンバーを対象に3日間のトレーニングを2カ所で行いました。トレーニングには合計56人(うち女性45人)が参加し、災害脆弱性調査の手法やコミュニティでの気候変動および防災対策計画の策定手順などを学びました。続いて24の各防災委員会が脆弱性の調査を実施し、報告書を作成しました。今後は気候変動と防災対策の戦略づくりとともに、実施計画の策定を進めていく予定です。

写真:グループで話し合う防災委員会メンバーたち

グループで話し合う防災委員会メンバーたち

現地の声

写真:アミナ・ベグム・アノナさん、39歳、対象地域の郡副代表(バングラデシュ)

アミナ・ベグム・アノナさん、39歳、対象地域の郡副代表(バングラデシュ)
学校で開催された世帯ごとの「防災計画」を周知するイベントに参加しました。イベントではユースグループのメンバーたちが「学校改善計画」を分かりやすく伝えていました。特に保護者たちにとって、防災計画を知る絶好の機会になったことを嬉しく思います。地域の行政を司る私たちとしても、地域の減災につながるこのプロジェクトを大変重要だと考えています。引き続き、学校や地域と連携して防災に取り組んでいきます。

写真:エクマヤさん、10歳、6年生(ネパール)

エクマヤさん、10歳、6年生(ネパール)
学校では、カードを使って遊びながら防災を学んでいます。カードには災害が起きたときの対応などの絵が描かれていて、正しい絵を選んでみんなに絵の内容を説明します。友だちと一緒に遊ぶのですごく楽しいし、防災の知識も身についていると感じています。

バングラデシュとネパールでの防災対策の強化を目指して

バングラデシュとネパールの両国の子どもたちは、学校での活動を通して防災の正しい知識を学んでいます。子どもたちが学んだ内容を家族に伝えることにより、各世帯での防災対策の強化にもつながっています。また、地域の防災対応力を高めるために、ユースグループや防災委員会による啓発活動や調査にも取り組んでいます。引き続き行政とも連携しながら活動を進め、地域全体の防災を促進していきます。

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