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【第6報】教育の復興にむけて 寄付募集を再開~令和6年能登半島地震緊急支援~

(2024年07月01日更新)

令和6年能登半島地震緊急支援

寄付の募集を締め切りました。ご支援いただきありがとうございました。

2024年(令和6年)1月1日に起きた石川県能登半島地方を震源とする地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

発災から半年が経過し、被災地では復旧、復興への取り組みが進んでいます。しかし、今も2000人以上の方々が避難所での生活を余儀なくされています。プラン・インターナショナルは、依然さまざまな課題を抱えている被災地の現状を踏まえ、活動期間を延長して寄付募集を再開いたしました。

教育の質や生活再建が課題

被災した学校の多くは、他の学校の一部を間借りして授業を行うなど、教育の質の担保が課題となっています。一方で損壊した家屋の修復や生計の立て直しには公的支援やサービスがあっても手続きが複雑で、被災者が実際にサービスを受けられるまでには時間がかかっています。緊急対応期の避難所や在宅避難者への物資の配布が概ね終了したため、今後は学校のさらなる復興や教育現場での防災への取り組みを支援していく予定です。

暴力から身を守り、緊急時にも備えられるよう防犯ブザーを配布(七尾市)

災害が起きると混乱する被災地では、特にジェンダーに基づく暴力(性暴力や家庭内暴力)のリスクが高まります。プランは女性支援ネットワークに所属する七尾市根上みらいクリニックの根上院長と連携し、七尾市内外の避難所やクリニック、学校を中心に防犯ブザーを配布しました。ブザーは大音量、小型で持ち歩きやすく、ライトとホイッスルが付いています。避難所や、慣れない環境下での生活のなかで身の危険を感じたときや、新たな地震が起きた際に使えるうえ、携帯者にお守りのような安心感をもたらすアイテムとして喜ばれました。

写真:ボランティアとして働く方々にも配布

ボランティアとして働く方々にも配布

その後、七尾市役所からの要請を受け、夜遅くまで残業や夜間の避難所見回りを続けている市役所職員の方々にも、性別を問わず防犯ブザーを配布しました。

写真:七尾市総務課の方々。ブザーは職員証と一緒に首から下げて使われます

七尾市総務課の方々。ブザーは職員証と一緒に首から下げて使われます

現地の声

写真:七尾市役所総務課 澤野日出美様

七尾市役所総務課 澤野日出美様
「職員は罹災証明や補助金の手続きに追われ、夜遅くまで役所に残る毎日です。避難所の夜間の見回りも続いています。夜道をひとりで帰宅するのは怖い、という声を多く聞いていました。防犯ブザーがあるだけで安心感が違います」

石川県立田鶴浜高等学校 教諭 澤井秀子様
「避難所生活を送ることになった生徒にとって夜間の不安はとても大きかったことと思います。私自身も暗くなった町や道路を歩くことはとても怖かったです。避難生活のなかで性被害を受けることがあると聞きます。震災に遭ったうえそのような被害まで受けずに済むように、防犯ブザーやライトを肌身離さず持つことの大切さを実感する日々でした。今回、生徒たち全員に防犯ブザーを寄贈いただき、安心することができました。プラン・インターナショナルを通して、世界ではまだまだ女性の権利が確立しておらず、自由な人生の選択ができていない人たちがいることを知りました。今後、女性たちの人権が守られ安全で自由な人生が送れるように、私たち教員も意識し、支援できる人になれるよう頑張りたいと思います」

石川県立田鶴浜高等学校衛生看護科専攻科1年 正真陽菜様
「能登の復興支援とともに、私たちに防犯ブザーを寄贈してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。防犯ブザーは不審者に対して鳴らすという使い道だけでなく、人の注意を引きつけるという意味では地震で家に閉じ込められ声が出せないときに役に立つものだと知りました。プラン・インターナショナルは普段の活動のなかで弱い立場にいる人のことを色々と考えられているのだと思いました。私も看護師となり、助けを必要とされている方々と接するときはそのような取り組みができればと思います」

写真:(左から)プランの緊急支援担当 山形職員、教諭の方々、プランの事務局長 棚田

(左から)プランの緊急支援担当 山形職員、教諭の方々、プランの事務局長 棚田

写真:ブザーを通学バッグにつけて登校しているという生徒の皆さん

ブザーを通学バッグにつけて登校しているという生徒の皆さん

防災対策の強化を支援

七尾市の認定こども園では、長く続いた断水が解消し、ようやくトイレが復旧し、給食の提供も再開されました。今回の震災を機に、防災対策を強化する取り組みが進んでいます。プランは七尾市役所からの要請を受け、こども園をはじめ、市内の放課後児童クラブに、子どもと職員用の折りたたみ式ヘルメット、備蓄用飲料水を支給しました。いくつかの施設では、さっそくヘルメットの使い方を練習し、災害に備えました。

写真:職員用ヘルメットを提供(やまとこども園)

職員用ヘルメットを提供(やまとこども園)

写真:折りたたみ式ヘルメットを試す職員の方々

折りたたみ式ヘルメットを試す職員の方々

輪島市の教育復興にむけて

輪島市の小学校は、市内9校のほとんどが大きく被災しました。市の中心部にある6つの小学校は、現在輪島中学校の校舎の一部を間借りして授業を行っています。6校合わせた生徒数は震災前の3分の2にあたる約390人にまで減少。学校混合クラスを編成し、いくつかの学年では、違う学年のクラスとひとつの教室を、仕切り板を立てて授業を行っています。生徒たちからは、隣のクラスの声が聞こえて授業に集中できないことがある、との声も聞かれました。輪島中学校には十分なスペースがないため、体育の授業は体育館を利用できる別の学校にバスで移動しなければなりません。被災した小学校の分も含めた給食の調理・提供も限界に達しています。

写真:ひとつの教室を黒板で仕切り、2学年が一緒に授業を受けている

ひとつの教室を黒板で仕切り、2学年が一緒に授業を受けている

輪島市教育委員会は現在、小学校6校の仮設校舎と給食センターの建設を行っています。ともに夏休み中には完成し、2学期から6校は輪島中学校での間借りを終え、仮設校舎に移動して授業を始める予定です。プランは、他の団体と協力して給食センターの整備をはじめ、被災地の教育の復興や子どもたちの心身の健康維持を支援していきます。

写真:6校混合クラスでの授業

6校混合クラスでの授業

写真:給食の様子

給食の様子

プログラム部 山形職員のコメント

写真:輪島市社会福祉協議会にて

輪島市社会福祉協議会にて

被災地ではプレハブ造りの仮設住宅が建てられ、被災した方々の入居が始まっています。しかし、倒壊した家屋の解体や撤去には時間がかかっていて、目に入る風景は震災直後とあまり変わりません。倒壊した家々の残骸やがれきを見ながら生活を続けることの子どもたちへの心理的な影響が懸念されます。教育や経済活動の立て直しが本格的に始まるこれから、ますますの支援が求められています。被災地の復興のペースに合わせ、プランは活動期間の延長を決定し、奥能登の子どもたちに寄り添ってまいります。引き続き皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

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