(2025年09月11日更新)
環境破壊や格差拡大など、私たちの暮らしを取り巻く社会課題は年々複雑さを増しています。こうした課題の解決に向けて注目されているのが、企業による社会貢献活動です。かつては、企業の役割は利益を上げ、税を納めることで果たされると考えられてきましたが、今や企業は「良き企業市民」としての存在意義を問われています。サステナビリティやESG投資が重視される現在、企業活動と社会貢献を両立させることで、長期的な企業価値を高める潮流が加速しています。

この記事では、社会貢献活動とCSRの違いから、実際の取り組み事例、さらに企業が得られるメリットまでをわかりやすく解説し、企業の方が明日から取り組めるヒントをお届けします。
もくじ
企業が行う社会貢献活動とは?
企業が行う社会貢献活動とは、地域社会や社会全体の課題解決に向けて企業が自発的に実施する支援活動を指します。売上や社内制度など“自社”内部の仕組み改善ではなく、社外に向けて価値を提供する点が特長です。たとえば教育支援や環境保全、寄付など、企業が持つリソースを活用しながら地域や世界の人々に寄与する取り組みが含まれます。
企業が行う主な社会貢献活動
教育支援
次世代の育成は、社会全体の競争力を底上げしながら自社の将来の人材確保にもつながります。たとえば、メーカーが理科実験教室を開き環境教育を行うケースや、IT企業がプログラミング教材を地元の小学校へ寄贈する例が典型的です。
環境保全活動
地球温暖化対策や生物多様性保全は企業にとっても重要なテーマです。一般社団法人日本能率協会が2022年に実施した調査では、対象689社の半数以上がカーボンニュートラルに向けた取り組みに着手していると回答しています※。ほかにも、敷地内にビオトープを設け、水質浄化や生態系保全に寄与する例も増えています。また、製造業が工場周辺の植林を行ったり、流通企業が社員とともに海岸清掃を実施したりすることで、地域の生態系保護とブランドイメージ向上を同時に実現できます。
- ※ 一般社団法人日本能率協会「日本企業の経営課題2022」

ボランティア活動
社員が直接地域と関わることで、社会課題を肌で感じながら支援できる仕組みです。こども食堂への従業員ボランティア派遣や、地域イベントのサポートなどが好例。従業員のエンゲージメント向上や横のつながり強化にも寄与します。

寄付・募金活動
資金や物資を専門団体に提供することで、自社単独では届きにくい地域や分野にも支援を届けられます。たとえば、災害発生時に医療物資を寄付する、子どもたちの教育を支援する国際NGOへ継続寄付を行うなどが挙げられます。寄付は税制優遇を受けられるケースも多く、戦略的に活用する企業が増えています。

社会貢献活動とCSRの違いとは?
社会貢献活動は、企業が任意で行う“プラスアルファ”の取り組みであり、「社会にどれだけ良い影響を与えられるか」が主眼です。一方、CSR(企業の社会的責任)は、法令遵守や公平な取引といった“守るべき責任”を幅広く包含し、社内外両面にわたる点が異なります。言い換えれば、CSRの土台の上に社会貢献活動が位置づけられるイメージです。
CSR(企業の社会的責任)とは?活動の事例や取り組むメリット
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企業による社会貢献活動への取り組み事例
野村ホールディングス株式会社
活動内容
毎年9月、社員と家族がランニングや登山などのアクティビティに参加し、その参加料相当額を寄付。寄付先テーマは子どもの教育支援、環境保全など年度ごとに選定。
活動目的
健康促進と社会貢献を同時に実現し、社員同士の絆を強化。

社会貢献をもっと身近に!社員とともに挑むチャレンジ
三井物産株式会社
活動内容
ボランティア休暇制度などに加え、社員参加型の「Mitsui Global Volunteer Program」を実施。社員が行ったボランティア人数×1,000円を会社が拠出し、NPOやNGO等の社会貢献団体に寄付するマッチング・ギフト方式のプログラム。
活動目的
世界各地の社員がさまざまな社会貢献活動に参加し、社会課題の解決につなげていくことを目指す。

社会貢献をもっと身近に!社員とともに挑むチャレンジ
企業が社会貢献活動を行うメリット
社会貢献は「善意」で終わらず、企業活動にも具体的な効果をもたらします。ここでは代表的なメリットを整理し、なぜ今多くの企業が社会貢献を戦略に組み込むのかを説明します。
企業イメージの向上
社会貢献に積極的な企業は「信頼できる」「応援したい」という評価を得やすく、顧客ロイヤルティの向上や優秀な人材の応募増加など多面的なリターンが期待できます。好印象は広告費では得がたい口コミ拡散を生み、長期的には売上増加やブランドプレミアムを形成。結果として企業の長期的な企業価値が強化され、投資家からも持続的成長企業として認識されやすくなります。
従業員のモチベーション向上
「自社が社会のために役立っている」という実感は、従業員の仕事への誇りやエンゲージメントを高めます。ボランティア参加や寄付プログラムを通じて部署横断的な交流が生まれ、社内コミュニケーションが活性化。結果として離職率低下や生産性向上、安全意識の向上など組織全体にポジティブな連鎖が起こります。

地域社会との関係構築
地域の清掃活動や防災支援、こども食堂への協力などを継続的に行うことで、地元住民や自治体との信頼関係が深まります。これにより行政手続きや新規事業立ち上げ時の連携がスムーズになり、地域資源の活用や共同プロジェクトの機会も拡大。企業活動の未来を支える堅固な基盤となり、結果として事業リスク軽減と持続可能な経営が実現します。
未来を共創するために――企業が今すぐ踏み出す社会貢献の第一歩
社会が複雑化する今、企業は製品やサービスを通じて利益を上げるだけでなく、社会課題の解決にも主体的に関わる「共創」の姿勢が求められています。寄付やボランティアはその最もシンプルな入口であり、自社の強みを活かしたプログラムへと発展させれば、長期的な企業価値向上にもつながります。
世界80カ国以上で子ども・女の子の権利向上と地域開発に取り組む国際NGOプラン・インターナショナルのような専門団体と協働することで、教育・ジェンダー・気候変動といった多面的課題へ効果的にアプローチ可能です。
今日からできる“第一歩”として、寄付や社員参加型プロジェクトを検討してみませんか。
運営団体
国際NGOプラン・インターナショナルについて
国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。









