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【経過報告】若者の未来を紡ぐ支援~ロヒンギャの子どもの保護と教育プロジェクト~

グローバル・プロジェクト

バングラデシュ

ミャンマー

更新)

迫害を逃れ、故郷を離れて隣国バングラデシュ南部コックスバザールの難民キャンプで暮らすロヒンギャ難民の若者たち。
難民キャンプには、約85万人のロヒンギャが暮らしており、そのうちの5万人強が15歳から24歳の若者といわれています。その多くは人生で一度も学校に通ったことのない女の子や男の子たちです。

写真:難民キャンプ内に広がる日常

難民キャンプ内に広がる日常

着の身着のまま避難してきたロヒンギャ難民は、バングラデシュ国内で就労を正式に認められていないため、食べ物や薬といった生活必需品を買う余裕もなく、外部からの支援に依存しなければなりません。難民キャンプ内の生活は制約が多く、自立した生活を送るのも難しいのが現実ですが、そのような環境に暮らす難民の若者たちも未来に希望を抱きながら生活しています。

プラン・インターナショナルは、難民の若者男女を対象とした学習支援および子どもの保護のための活動を「ロヒンギャの子どもの保護と教育」プロジェクトを通して実施しています。

難民キャンプ内の学習支援、教師も育成

プランが支援する難民キャンプ内の学習施設48カ所には、15歳から24歳までのロヒンギャの若い男女1440人が、簡単な英語の読み書きと基礎的な計算を学ぶために通っています。男女はほぼ同数、受講生たちは男女別に開催されるクラスに一日2時間、週3日通います。

教師として学習プログラムをリードするのは、ロヒンギャの人たちです。プログラムが設定する基準にのっとりコミュニティ内で選ばれた48人は、学習プログラムの実施に必要なスキルを学ぶための研修を定期的に受講しています。学習支援の仕組みをコミュニティ内に定着させるため、コミュニティ内で教師を育成しています。

写真:研修を受講する女の子向けクラスの教師たち

研修を受講する女の子向けクラスの教師たち

不便な日々の生活の雑事に追われて忙しい若者たちが継続して通うことができるよう、近隣の家の空きスペースを活用し学習施設は開設されました。また、難民キャンプ内に形成されたコミュニティとそこで暮らす若者たちの結びつきを強化できるよう、若者たちが清掃キャンペーンや国際女性デーのイベントに参加して啓発活動を行うなど、コミュニティに貢献できる課外活動も支援しています。

ミャンマーでも限られていた教育機会

難民たちの故郷であるミャンマー南西部のラカイン州では、さまざまな事情により、子どもや若者が学校に通うことが難しい状況が今も続いています。長期化する民族対立のため、子どもを学校に送ることをためらう家族。貧しい家族を支えるため、学業よりも家事を優先せざるを得ない子どもたち。断続的に悪化する治安を目にして、勤務を続けることに対して不安を持つ教師たち。

写真:授業に参加する男の子たち

授業に参加する男の子たち

子どもにとって教育がいかに大切かは理解していても、子どもを学校に通わせることができません。

よりよい未来の実現を目指して

プランの学習支援から見えてくるのは、若者たちは自らの将来に対してビジョンや夢を持っており、プランの学習プログラムに対しても「基礎的な識字・計算スキルを身につけたい」という明確な目標を持っている当たり前の事実です。

2020年1月にプランが実施した調査によると、若者たちが学習プログラムに参加することを決めた一番の理由は、「読み書きを学びたい」「計算ができるようになりたい」といった具体的なスキルの習得でした。同様に、若者たちの将来の夢を尋ねる質問には、「先生になりたい」「海外で学びたい」「パイロットになりたい」「医者になりたい」「手に職をつけたい」「ビジネスを始めたい」など実に多種多様な回答が寄せられました。

写真:熱心に文字を覚える女の子たち

熱心に文字を覚える女の子たち

学習プログラムに参加する1440人は、多様な背景を持っています。すでに結婚して子どももいる若者もいれば、キャンプ内ですることもなく日々を過ごす若者や、仕事と勉強を両立させたい若者など、それぞれがさまざまな事情を抱えています。一人ひとりの背景は異なりますが、今よりもよりよい未来を築くことを目指して、読み書き、計算を学びに学習施設に通うのです。

コロナ後を見据えて

バングラデシュ国内における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、難民キャンプ内のすべての教育活動は現在、一時休止しています。そのため、プランの学習プログラムに参加する若者たちは、読み書き、計算を学ぶ代わりに、感染防止のための啓発活動を課外活動の一環としてコミュニティ内で日々行っています。学習プログラムの一時休止は今後の学習継続が危ぶまれる事態になりかねません。プログラム再開後にすべての若者が安心して学習を再開できるようにすることが、プロジェクトの目下の課題になっています。コロナ後も見据えた活動に引き続き取り組んでいきます。

  • ※プロジェクトでは、ミャンマーのラカイン州においても、ロヒンギャを対象とした子どもの保護に取り組んでいます。なお、バングラデシュの活動に関しては、ジャパン・プラットフォーム(JPF)との協力のもと実施しています

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