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実話をもとにしたストーリー
インド
ガールズ・プロジェクト
性暴力の被害に苦しむ女の子たちが
生きる力を取り戻せるように
インドでは、レイプ、性的虐待などのジェンダーに基づく暴力が頻発しています。被害を受けた女の子や女性の多くは、偏見による差別やさらなる暴力に苦しんでいます。女の子たちが適正な裁判を受け、心身の健康回復と社会復帰を実現するために実施した「暴力の被害にあった女の子を守る」プロジェクトに参加した女の子のストーリーを紹介します。
インドのプランでソーシャルワーカーとして働くダーシャは、暴力を受けた女の子たちのカウンセリングと社会復帰の支援をしています。
ある日、ムンバイの児童養護施設で、アイラという16歳の女の子と面会をしました。
アイラは両親を亡くし、兄とともに親戚の家で暮らしていました。兄はアイラに「お金をくれるおじさんがいる」と、その家に行くように言いました。男性は最初のうちは優しかったけれど、やがて性的虐待をするようになりました。
しばらくしてアイラは生理が来ないことに気がつき、病院で診察を受けました。アイラは妊娠していたのです。
病院が警察に事情を知らせ、児童福祉委員会※の仲介で、アイラは中絶手術を受けました。その後、児童養護施設からプランに連絡があり、アイラはダーシャと面会することになったのです。
ダーシャは、「これまでの出来事はアイラのせいではない、自分を責めないで」と伝えつつ、ヨガやリラクゼーションの手法も取り入れつつ、面会を重ねました。
- ※インドでは未成年者などの場合、児童福祉委員会により、24週まで中絶が認められることもあります。
アイラの気持ちが少し落ち着いてきたので、ダーシャは同世代の女の子たちと話す機会をつくったり、教育や職業訓練などを通して、アイラの関心が他のことにむくよう働きかけました。
アイラは学び続けることで、少しずつ前向きな気持ちになっていきました。
ダーシャは、アイラに性的虐待をした男性へ法的措置を取るため、警察と連携しています。
また、ジェンダーに基づく暴力への理解を高めるため、警察や学校を対象にしたワークショップも実施しています。
被害にあった女の子たちが適正な裁判を受け、心身に受けた傷から回復し、生きる力を取り戻してほしい――ダーシャは今日も活動を続けています。
illustration by Noriyuki Goto
2022年10月発行のプラン・ニュースの記事を再編集し掲載しました
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