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実話をもとにしたストーリー
スーダン
ガールズ・プロジェクト
女性性器切除から女の子を守る
妹を守ったアリアの勇気
アフリカや中東などの約30カ国では、大人の女性になるための通過儀礼として「女性性器切除」(Female Genital Multilation、以下FGM)という慣習が残っています。死に至ることもあるこの慣習をなくすために実施した「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクトにスーダンで参加した女の子のストーリーを紹介します。
スーダンに住むアリアは、15歳の女の子。
3年前からプランが運営する女の子クラブで、女の子が経済的に自立するための方法などについて学んでいます。
特に、昔からこの地域に伝わる慣習であるFGM(女性性器切除)について詳しく学び、「この慣習はなくすべき」だと強く思うようになりました。
アリアには9歳の妹がいます。ある日、母親が妹にFGMの施術を受けさせようとしていることを知りました。
「大人になるために必要なこと」――そんな理由で、スーダンでは幼い女の子の多くがFGMの施術を受けています。
実はアリアも8歳のとき、何もわからないまま施術を受け、とても痛く辛い思いをしました。アリアは、妹を自分と同じ目にあわせたくありませんでした。
アリアは両親に「FGMについて一緒に勉強してほしい」と頼みましたが、話を聞いてくれません。
そこでプランのスタッフに相談すると、プランは地域で影響力のある村長に働きかけ、スーダンではFGMが犯罪にあたることなどを伝えました。
2020年にできた法律により、違反した場合には、最長3年の禁錮刑と罰金などの罰則が定められているのです。
村長からの説得で、両親はプランが開催する研修に参加しました。
FGMが「娘にとって必要なこと」と信じていた母親は、さまざまな弊害があることを知り、とても驚き、妹に施術を受けさせることをやめました。
アリアの勇気で、妹は施術から逃れることができたのです。
今もアリアは女の子クラブで、FGMや早すぎる結婚(児童婚)をなくすための活動をしています。また、妹とともにアクセサリー作りの職業訓練にも参加しています。
「女の子がみんなFGM を受けずに、経済的に自立できる社会になりますように。」
それがアリアの願いです。
illustration by Noriyuki Goto
2022年4月発行のプラン・ニュースの記事を再編集し掲載しました
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