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【開催報告】プラン・ラウンジ11月「気候変動が脅かす女の子の未来~いま、私たちにできること~」
イベント
(更新)
2021年11月20日、プラン・ラウンジ11月オンライン開催「気候変動が脅かす女の子の未来~いま、私たちにできること~」を開催しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で、昨年6月以降プラン・ラウンジはオンラインで開催しています。今回は約80名の方々にご参加いただきました。
気候変動の現状と影響
今回のラウンジでは、アドボカシーグループの長島職員が、気候変動による女の子への影響、教育の重要性について発表しました。
気候変動は、自然環境に甚大な被害をもたらすだけでなく、人々の生活、経済にも打撃を与えます。地球温暖化の現状、経済への多角的な影響について、先日閉幕した「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」(以下、COP26)の話題を交えながら説明しました。
温暖化の説明をする長島職員
気候変動の影響を強く受ける途上国の女の子たち
次に、長島職員が触れたのは「気候変動が女の子に与える影響」についてです。気候変動に起因する災害、それにともなう社会経済状況の悪化は、途上国の女の子たちに大きなリスクをもたらします。ジェンダーに基づく暴力や早すぎる結婚、中途退学が増加する恐れがあるためです。教育を継続できなければ、女の子たちはさらに弱い立場に置かれ、貧困のスパイラルに陥ります。また、気候変動の影響や適応方法についての情報を得る機会も限られてしまいます。
干上がった川で水を汲もうとする女性(ケニア)
プランが2020年に発表した報告書「気候変動と女の子の権利~新たな取り組み~」では、調査対象160カ国のうち、自国の気候変動戦略においてジェンダーや女性について言及しているのは4割以下でした。さらに、「女の子の教育」について明言しているのはわずか1カ国(マラウイ)で、気候変動対策において女子教育が重要視されていないことが明白になりました。
ユースの懸念に応えられていない気候変動教育の現状
つづいて、気候変動問題に対するユースの懸念や、気候変動教育の現状などについて紹介がありました。プランは2021年10月に「気候変動教育とユース・リーダーシップの再考:調査レポート」を発表していますが、調査では、ユースの98%が気候変動に関して懸念を抱いていることが分かりました。また、現在の学校教育では、気候変動問題を社会で取り組むべき課題として考えるよりも、リサイクルなどの個人的にできる活動として教えている場合が多いことも明らかになりました。ユースが気候変動問題に関心があっても、当事者として声を上げ、会議や交渉の場に参加するまでには多くの障壁があることも指摘されています。
気候変動へのアクションを呼びかける女の子たち(バングラデシュ)
気候変動対策に女の子の参加を
長島職員は、COP26のような国際会議や日本において、女性の専門家の割合が少ない現状にも言及。女の子や女性特有の課題についての議論を進展させるためにも、環境を取りまく産業・エネルギーなどの政策に参加できる女性専門家の人材育成が急務であると語りました。また、子どもたちが気候変動問題は社会で取り組むべき課題であると認識できるよう、学校教育のなかで、各国の歴史や社会、政治経済などの複合的な要因とからめて教える必要があると述べました。
最後に、気候変動問題に向き合ううえで大切なポイントとして、「当事者意識をもち、情報を得ること」「問題に対して声を上げ、周りに広げていくこと」「子どもたちがあげた声に耳を傾けること」を強調しました。
参加者の方々からは多くのご質問が寄せられ、今回のテーマに対する関心の高さをうかがい知ることができました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
プランでは当面、感染症予防のため多くの方に集まっていただいての説明会の開催は控え、オンライン上での開催を予定しています。次回の開催は12月です。皆さまのご参加をお待ちしています。
次回の予定
2021年12月18日(土) | 11:00~12:00 |
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