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2月6日は女性性器切除(FGM)根絶の日

女の子だから

更新)

2月6日は国連が制定した「女性性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)根絶の日」です。
FGMは、アフリカを中心に約2000年前から行われている女性の外部生殖器の部分的または全体的な切除をする慣習です。大人の女性になるための通過儀礼とされ、結婚の条件にもなっています。
医学的理由以外で意図的に女性生殖器官を傷つけたりする行為は、女の子と女性にとって健康上の利益はありません。FGMは、女の子の体に修復不可能な損傷と耐えがたい痛みを与えるとともに、生涯にわたって癒されない深刻な精神的トラウマを植えつけることにもなります。

写真:2月6日は女性性器切除(FGM)根絶の日

伝統に根付いたFGMの根絶は簡単なことではなく、時間をかけた取り組みが必要です。
「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト(エチオピア)
「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクトを開始しました~エチオピア~

30カ国2億人の女性が受けているFGMの現状

2016年のユニセフの調査※1によると、FGMを経験した女の子と女性の正確な数は不明のままですが、少なくとも30カ国で2億人がこの施術を受けているとされています。アラビア海に面したアフリカの角(ソマリア、エチオピアの一部を占める)と呼ばれる半島から、大西洋岸までを結ぶ地帯のアフリカ大陸を中心に、一部中東やアジアの国でも行われています。なかでもソマリア、ギニア、シエラレオネではこの行為が90%を超えて普遍的に行われています。

  • ※1 UNICEF:FENALE GENITAL MULTILATION/CUTTING:A GLOBAL CONCERN

FGMは国際社会が認める人権侵害

FGMは、国際的には女の子と女性の人権侵害として認識されています。ジェンダー不平等を反映した、女の子と女性に対する極端な差別の現れともいえるものです。未成年者の同意を得ないままに実施され、子どもの権利も侵害しています。国連で採択されている「女性差別撤廃条約」「拷問等禁止条約」「子どもの権利条約」などの国際条約に抵触するうえ、各国の法令などでも禁止されていますが、伝統的な慣習法※2が優先されている現状があります。
同じくユニセフの調査によると、FGMに関する調査データのあるほとんどの国で、FGMは止めるべきと考えている人々がいることがわかりますが、その数には幅があり、根絶への進捗にも影響しています。

写真:2月6日は女性性器切除(FGM)根絶の日

  • ※2 慣習法:国家による強制がなくても,人々に法として意識され守られている習慣

FGM根絶へのコミュニティの取り組み

プラン・インターナショナルが活動するマリ、ギニア、シエラレオネ、エジプトなどの国々は、いまもFGMが地域の伝統として根づいています。プランは、長い歴史を経て形成されてきたこの慣習に対し、一方的に国際社会の価値観を押し付けるのではなく、施術を行っている地域の人々と信頼関係を築きながら、ともに啓発活動に取り組んでいます。

写真:FGM根絶へのコミュニティの取り組み

現在プランはエチオピアで「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクトを実施しています。
エチオピアは、15~49歳の女性の74%がFGMの施術を受けています。プランは2012年からアムハラ州と南部諸民族州でFGM早すぎる結婚、女の子への暴力の根絶を目指すプロジェクトに取り組み、2015年からは活動地域を拡大しています。2013年にはプランが活動する14のコミュニティで、自らの慣習法でFGMを禁止しました。慣習法はときに法律よりも優先され人々への影響力があります。

活動では、コミュニティの人々を巻き込んだ議論をすすめています。人々の行動や考え方に変化を起こすのに、コミュニティの人々の参加はとても重要です。男性・女性、若者・年長者、字の読める人・読めない人、宗教指導者、教師、生徒など、コミュニティの構成員である全てのグループの代表者が参加することで、問題とその解決に向けた情報が皆に共有されていきます。

写真:学校で活動する「切除をしない女の子」グループ

学校で活動する「切除をしない女の子」グループ

写真:バーヌさん

バーヌさん(15歳の男の子)
「ぼくの姉は、10代でFGMを受け16歳で結婚し、21歳のときに出産で亡くなりました。FGMの施術に起因する重篤な裂傷と出血で母子ともに命を落としました。そのとき両親は、12歳の妹に施術をしないと決めました。コミュニティの人々がこの有害な慣習についてもっとよく知っていたら、ぼくは姉を失うことは無かったと思います。僕の夢は、大学の教授になること。教育を終えるまでは結婚しないし、自分の結婚相手は20歳以上で教育を受けた女性と考えています」


写真:アレマエフさん(14歳の男の子)

アレマエフさん(14歳の男の子)
「プランの支援で活動が始まった男の子クラブで学ぶまでは、FGMが出産を困難にするとは聞いていましたが、有害な面についてあまり知りませんでした。ぼくの4人の姉妹はみんな施術を受けていましたが、そのひとりが出産で命を落としかけました。男の子がFGMについて話すのはとても勇気がいることですが、ぼくたちが話さなければ、姉妹や友だちの誰かが本当に死んでしまうかもしれない、と思い勇気を出しました。両親も僕の話を聞いてくれ、もう女の子に施術は受けさせないと約束してくれました。将来結婚するなら、施術を受けていない女の子でもかまわない、と思っています」

時間をかけた取り組みが必要

前出のユニセフの調査によると、15~49歳の女性の63%がこの慣習を止めるべきと考えているのです。
コミュニティの人々がよく話し合い、どうするのがいいのかを決めていくプロセスが重要です。一朝一夕に変化を起こすことは難しいですが、地域に寄り添い、活動を続けることで古くからの慣習を、自らが納得して根絶していく、時間をかけた取り組みをプランは引き続き支援していきます。


プランは、FGMのほか、ジェンダーに基づく暴力早すぎる結婚などの慣習から女の子を守り、継続的に女の子の権利への理解を高めていくための活動を行っています。女の子の権利を実現する「ガールズ・プロジェクト」に、ご協力をお願いします。

月5000円のご支援をいただくと・・・

1年間で 10人の女性に、生計向上のためのトレーニングを提供できます(バングラデシュ)

2年間で 24人の遠隔地の女の子に、学校の寮で暮らすための生活用品を提供できます(ラオス)

3年間で 100人に女性性器切除の根絶のためのリーダーを育てるトレーニングを提供できます。(エチオピア)

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