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【経過報告】トーゴでインクルーシブ教育の普及に力を注ぐ住民たち~障害のある子どもの教育支援プロジェクト~

(2023年03月30日更新)

トーゴでは、障害があることを恥と考える文化が根強く残っており、障害のある子どもは家庭内に隠されたり、地域でいじめの対象となったりしがちです。また、学校の設備は十分に整っておらず、障害のある子どもたちへの教授法も導入されていないため、障害のある子どもの多くは教育を受ける機会を奪われています。

プラン・インターナショナルは、2022年3月より中央州モー県およびカーラ州バサール県で「障害のある子どもの教育支援」プロジェクトを開始。多様性を尊重する「インクルーシブ教育」を普及させ、障害のある子どもたちが社会に居場所を得て、質の高い教育を受けられるようになることを目指しています。これまでの活動の進捗をご紹介いたします。

写真:啓発メッセージ入りTシャツを着た子どもたち

啓発メッセージ入りTシャツを着た子どもたち

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障害のある子どもを持つ保護者の社会参加を支援

障害のある子どもを持つ多くの保護者は、偏見や差別を恐れ、子どもを家に閉じ込め、保護者自身も地域社会に参加できずに肩身の狭い思いをしています。そのため、地域の保護者同士が互いに助け合えるよう、「父親・母親クラブ」を設立。これまでに50のコミュニティで、障害のある子どもの親たちを含む1879人の保護者が参加し、障害に関する正しい知識やインクルーシブ教育について学びました。また、参加者の半数以上を女性が占めています。「父親・母親クラブ」は定期的に集会を持ち、日々の悩みを話し合ったり、子育てについて学び合ったりしています。また、クラブメンバーが障害のある子どもの家庭を訪問し、地域社会に溶け込めるよう後押ししています。

現地の声

写真:父親・母親クラブの集会の様子

父親・母親クラブの集会の様子

父親・母親クラブのメンバー
「障害のある子どもの家庭を何度も訪問するうちに、少しずつですが、保護者の態度が変わってきています。これまで家に閉じ込めていた子どもに会わせてくれるようになり、子どもを自分たちと一緒に外に連れ出すようになりました。
また、このプロジェクトを通じて、地域の人々の間にもインクルーシブ教育についての理解が広がりはじめています。障害のある子どもへの差別を恐れ、学校に通わせることを拒んでいた保護者も、子どもを学校に通わせたいと思うようになってくれました」

「障害支援ボランティア」が啓発活動をリード

障害のある子どもの支援に関心がある住民100人(女性65人)を障害支援ボランティアとして選定し、インクルーシブ教育の促進、障害のある子どもを支えるコミュニティの支援体制つくり、リハビリテーションなどのテーマについてのトレーニングを実施しました。トレーニングを受けた障害支援ボランティアは、プランや地元NPOの指導のもと、障害のある子どもの家庭を訪問し、就学支援やリハビリテーションを行うとともに、住民向けの啓発セッションをリードする役割を担っています。

地域で障害に対する差別をなくし、インクルーシブ教育を促進するためには、広く情報発信をすることが重要です。そのため、10コミュニティを車で巡回しながら、スピーカーを通して7万3371人(女性3万6838人)にインクルーシブ教育の重要性について伝えました。その後、各コミュニティで、障害支援ボランティアが中心となり、インクルーシブ教育導入のための対話型の啓発セッションを住民向けに実施しています。このような取り組みを継続的に行うことで、少しずつですが、障害のある子どもに対する偏見や差別が減っていくことが期待されます。

写真:障害支援ボランティアによる住民向けの啓発セッション

障害支援ボランティアによる住民向けの啓発セッション

障害のある子どもたちが安心して学べる環境づくり

地域の人々への啓発活動や組織づくりと並行して、障害のある子どもたちが安心して学べる環境の整備にも取り組んでいます。
対象地域の2つの小学校に、教室、井戸(給水設備)、トイレを建設。太陽の光が差し込むように設計された教室はとても明るく風通しが良いため、子どもたちは快適に学べるようになりました。さらに、新しい井戸のおかげで、暑い時期でも清潔で安全な水を得られるようになりました。また、トイレが建設されたことで、子どもたちは屋外で排泄をしなくて済むようになり、衛生環境が著しく改善しました。トイレは男女別のため、女の子も安心して利用できます。障害のある子どもも快適に過ごせるよう、入口にはスロープが設置され、車椅子で使用できる広い個室も備えられています。

写真:太陽の光が差し込む明るい教室

太陽の光が差し込む明るい教室

写真:入口にスロープが設置されたトイレ

入口にスロープが設置されたトイレ

現地の声

写真:嬉しそうに井戸の水をくむ子どもたち

嬉しそうに井戸の水をくむ子どもたち

小学校校長トムファイ・バルキさん
「学校の設備を整備していただいたおかげで、この学校に通う生徒の数が増えました。そのなかには障害のある子どもたちも含まれています。これまで学校に通っていなかった子どもたちが、この学校なら通いたいと思ってくれたのです。今後も入学する障害のある子どもたちの数が増えていくことが期待できます。皆さまのご支援に心から感謝いたします」

プロジェクト開始から1年が経過し、「障害支援ボランティア」や「父親・母親クラブ」のメンバーなど、地域におけるインクルーシブ教育の普及をリードできる人材が育っています。そうした住民の多くは、障害のある子どもが地域から疎外されてきたことに心を痛め、何か行動したいとの強い思いに駆られた人たちです。これからも地域の人々とともに、障害に関する正しい知識やインクルーシブ教育の重要性を広め、誰もが互いに尊重し合い、助け合える地域づくりを目指していきます。

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