(2025年12月10日更新)
アフリカでは貧困や教育・医療不足が長年続き、特に女性や子どもたちは厳しい状況に置かれています。経済成長が進んでも恩恵は一部の都市部に偏り、農村部の困難は解消されていません。この記事では、アフリカへの寄付で何が実現できるのか、そして信頼できる寄付先の選び方を詳しく解説します。
もくじ
なぜアフリカに寄付が必要?子どもたちが直面する課題
世界銀行の最新予測によると、サブサハラ・アフリカの実質GDP成長率は今後4%前後に達すると見込まれています
※。しかし、その成長の果実は都市部や資源産業に偏在し、農村部では安全な水や栄養、教育・医療インフラが整わず、深刻な暮らしの格差が続いています。とりわけ女性や子どもたちは、予防可能な病気や栄養不良で命を落としたり、学校へ通う機会を奪われたりするケースが後を絶ちません。こうしたなか、世界各国の政府やNGO・NPO、企業、そして個人が支援に動いていますが、すべての子どもに明るい未来を届けるには、継続的な取り組みが不可欠です。
はじめに、アフリカの子どもたちが直面している主な課題について見ていきましょう。

薪を集める女の子(ソマリア)
医療サービスの不足
人口増加が続くアフリカでは、不衛生な環境で暮らす人々が多いことなどから、感染症や伝染病などが発生しやすい状況にあります。しかし、基本的な医療サービスが整っていないため、多くの命が失われています。
特に顕著なのは、5歳未満の子どもの死亡率の高さです。世界の5歳未満児の年間死亡者数はおよそ約480万人(2023年)に達し、そのうちの約56%が、サハラ以南のアフリカ地域の子どもたちです。
これらの死亡原因の多くは、予防可能な病気であり、基本的な医療サービスが整っていれば救えた命であった可能性が高いと考えられます。

栄養不良の子どもを特定するプランスタッフ(エチオピア)
政治的不安や紛争、自然災害
アフリカ各地では長年にわたり、民族や宗教間の対立、天然資源をめぐる争い、政治的な混乱などを原因とする紛争やクーデターが頻発しています。このような不安定な状況が続き、近年では西アフリカの国々でのクーデターやスーダンの内戦などが発生し、国内外の避難民が急増しました。
このような状況では多くの人々が一度に避難するため、避難先では生活環境が急激に悪化し、道路、トイレ、給水施設などが不足するため、多くの避難民が劣悪な環境下での生活を余儀なくされています。

水の配給に向かう女性たち(スーダン)
さらに、気候変動による干ばつや洪水など、自然災害の影響も深刻です。2022年にアフリカの角地域で発生した、過去40年で最悪とも言われた干ばつは、720万人以上の人々を飢餓の危機に追い込みました。農作物の生産が困難になる地域が増加することで、食料危機が深刻化しています。
教育の問題
アフリカの国々の発展を阻んでいる要因のひとつとして、教育システムの不備が挙げられます。教育の機会を十分に得られない子どもたちは、十分なスキルや知識を身につけることができず、高賃金の仕事に就くことが困難になります。結果として、貧困の連鎖が途絶えることなく続いています。特にサハラ以南アフリカでは、教育を受けられない子どもの数が増えており、2021年時点で9800万人の子どもたちが学校に通えていません。
また、貧困によって、日々の生活のために大人だけでなく子どもも働かざるをえず、児童労働のリスクも高まります。

幼い弟の世話をする女の子(ケニア)
女の子や女性の権利の搾取
アフリカには多様な民族が暮らしていますが、多くに共通するのがジェンダー不平等です。男性優位な文化や慣習が根強く残っているために、女の子や女性たちは、学校に行けなかったり、家事労働や早すぎる結婚(児童婚)を強制されたりしています。
女性の価値を軽視する考え方は、暴力や性的搾取といったリスクを高め、女の子や女性たちを、ジェンダーに基づく暴力の脅威に常にさらしています。

児童婚から逃れた女の子(ブルキナファソ)
アフリカ支援のための寄付先の選び方
アフリカ支援を考えるとき、「本当に必要としている人のもとへ確実に届いてほしい」──多くの人がそう願うのではないでしょうか。「現地で役立っているのか」「信頼できる支援団体なのか」といった疑問を解消することは、継続的なサポートを行ううえで欠かせません。寄付先の選び方こそが、支援の重要な第一歩になります。ここでは、信頼できる寄付先を選ぶうえで検討すべきポイントを解説します。

幼児教育センターの子どもたち(モザンビーク)
団体の透明性を確かめる
最優先でチェックしたいのは、活動内容や収支情報が公開されているかどうかです。資金の流れが見えない団体への寄付は、支援が本当に現地の人々に届いているかを確かめにくいというリスクがあります。一方で、透明性の高い団体は、寄付金の取り扱いだけでなく、組織運営全体も健全である傾向にあります。まずは公式ウェブサイトや年次報告書などで、次の項目を確認しましょう。
- 活動内容・収支情報の開示
- 寄付金の使い道の具体的な明示と説明
- 活動報告・成果報告の説明と頻度
- 公益財団法人や認定NPO法人などの法人格取得団体
- 寄付金控除の有無
活動実績を調べる
寄付先の団体がこれまでにどのような成果を上げてきたか調べましょう。過去の支援活動やその効果を確認すれば、その団体の“実行力”を判断できます。また、活動期間が長く、多くの支援者を抱える団体は、実績と財政基盤が安定しており、現地のパートナー団体や行政と信頼関係を構築している場合が多いです。こうした基盤は、持続的で効果的なプロジェクトの実施につながります。

プロジェクトで支援した補助器具で歩けるようになった女の子と日本のプラン職員(トーゴ)
自分の関心に合った活動分野を選ぶ
アフリカ支援といっても、その分野は、環境保護、子どもの教育、医療・食料支援、女性のエンパワーメントなど、多岐にわたります。自分が心から関心を寄せるテーマを選べば、支援した活動の成果を“自分ごと”として捉えやすくなり、より身近に感じられるのではないでしょうか。

生計向上プロジェクトで研修を受け、養鶏場を営むようになった女性(ガーナ)
寄付によって実現されたアフリカへの支援
プラン・インターナショナルは、アフリカ各地で幅広い支援活動を行ってきました。これらの活動は、支援者の方々から寄せられた寄付によって実現し、現地の自治体や地域の人々の手によって継続されています。ここでは、寄付によって生まれた支援活動の一部をご紹介します。

スクールキットを受け取って喜ぶ男の子(スーダン)
「栄養不良の子どもへの食料支援」プロジェクト(ニジェール)
ニジェールでは、気候変動による干ばつや洪水などの影響で、農業が壊滅的な打撃を受け、食料不足に陥っていました。多くの乳幼児が慢性的な栄養不良による発育阻害に苦しみ、急性栄養不良も発生し、事態は深刻でした。
プラン・インターナショナルでは、2018年から2021年にかけて実施した「栄養不良の子どもへの食料支援」プロジェクトを通じて、恒常的な食料不足問題に対する地域住民のレジリエンス(回復力)強化に取り組み、子どもたちの栄養状態の改善を目指しました。

地元食材での栄養豊富な調理法を学んだ母親
支援内容
- 緊急事態の軽減のための食料支給、栄養不良児の特定と医療機関との連携
- 農業の生産性向上のための技術指導や農業用具・資材の支給
- 学校菜園(12校)および家庭菜園(440世帯分)の普及
- 収入増加のための家畜の導入や農産物市場の機能と動向把握
「栄養不良の子どもの食料支援」プロジェクト
「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト(エチオピア、ソマリア、スーダン)
「女性性器切除」(Female Genital Mutilation、以下FGM)は、アフリカと中東地域の約30カ国で、約2000年前から続く、大人の女性になるための通過儀礼や結婚の条件されてきた慣習です。
幼児期から15歳ごろまでの女の子の性器の一部を切除するもので、不衛生な環境で麻酔なしで行われることも多く、激痛と出血をともない、死に至ることもあります。強い恐怖による心の傷や、排尿障害や難産など、生涯にわたる後遺症に苦しむ場合もあります。

生徒会やクラブで対話を行う女の子たち
プラン・インターナショナルでは、FGMが特に深刻なエチオピア、ソマリア、スーダンにおいて、「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクトを実施。施術を受けた女の子たちの心身のケアを行い、同時に、家族や地域住民、行政に対してFGM根絶のための啓発活動を行ってきました。
支援内容
- FGMを施術された女の子・女性を対象とした医療サービスの提供、乳幼児と妊産婦を対象とした母子保健サービスの提供
- 保健・医療従事者を対象としたFGM合併症を含む医療サービス・母子保健サービス提供にむけた能力強化
- ジェンダー平等促進およびFGM根絶にむけた対話、アドボカシースキルの能力強化
- 「FGM根絶キャンペーン」、「女性性器切除(FGM)の根絶ための国際デー」(2月6日)等の啓発イベント
- 行政や地域リーダーを対象としたFGMを禁止する法律の遵守のための能力強化
- 地域住民や行政によるFGM防止にむけた子どもの保護メカニズムの構築
「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト
緊急支援
気候変動による自然災害や、武力衝突などによって多数の難民が発生した場合などにおいて、さまざまな緊急支援を行ってきました。
- スーダン危機緊急支援(2023)
- アフリカ7カ国・食料危機緊急支援(2022)
- アフリカ南東部サイクロン緊急支援(2019)

トウモロコシと豆の給食を待つ子どもたち(ケニア)
支援内容(状況に応じて異なります)
- 水、食料、衛生・生活用品、医薬品、教材などの救援物資の支給
- 子どもや女性の保護・ジェンダーに基づく暴力の予防
- 心理社会的サポートの提供
- インフラ整備、避難シェルターの設置
アフリカ7カ国・食料緊急支援
アフリカ南東部サイクロン緊急支援
アフリカへの寄付方法と始め方
国際NGOプラン・インターナショナルが行うアフリカ支援の寄付方法をご紹介します。支援の形や関わり方を知ることで、自分に合った寄付スタイルを見つけることができます。
子どもたちと手紙で交流できる「プラン・スポンサーシップ」
概要
アフリカを含む活動地域の子どもたちを対象に、成長を見守り、心のつながりを育む寄付方法です。寄付者(スポンサー)は、地域に暮らす0〜18歳までの子ども(チャイルド)やその家族と手紙を通じて交流ができます。遠い国からの温かいメッセージは、厳しい環境にある子どもたちやその家族にとって大きな励みとなります。
寄付金は、教育環境改善、医療・保健衛生支援、安全な飲み水の確保など、地域全体の生活向上に活用されます。金銭的な支援にとどまらず、子どもの成長を見守ることができることが大きな魅力です。

干ばつの被害を受けた人々に話を聞くプランスタッフ(ザンビア)
始め方と流れ
- ウェブサイトや郵便などでお申し込み後、「ウェルカム・キット」と呼ばれる資料が届きます。
- 紹介されたチャイルドとの交流がスタートします。手紙や写真を送ってみましょう。チャイルドからお返事が届きます。
- 実際にチャイルドが暮らす地域を訪問することもできます。
多くのスポンサーがチャイルドとの交流を通じて、遠く離れた国を身近に感じたり、アフリカの課題に気づいたり、新たな発見をしています。スポンサーシップによって、あなた自身の世界も広がっていくことでしょう。

日本のスポンサーからの手紙を受け取って喜ぶ13歳の女の子(ブルキナファソ)
「プラン・スポンサーシップ」について詳細はこちら
世界の課題解決を応援「プラン・グローバルサポーター」
概要
毎月の寄付で、世界の子どもや女の子たちを支える継続寄付のしくみです。
寄付金は、プランが実施しているさまざまなプロジェクトに活用されます。児童婚・女性性器切除(FGM)・ジェンダーに基づく暴力の防止などの女の子支援、教育・保健・水と衛生など子どもたちが健やかに成長するための支援、紛争や災害の影響を受けた子ども・若者への支援などを総合的に支えています。
各プロジェクトの進捗状況は、随時ウェブサイトに掲載される「活動レポート」で確認できます。

学校菜園で野菜作りを学ぶ女の子たち(ケニア)
「プラン・グローバルサポーター」について詳細はこちら
「アフリカへの寄付が子どもたちの未来を変える」
アフリカでは近年、鉱物資源やデジタル市場の拡大など、経済成長の明るい兆しが見え始めています。その一方で、多くの子どもたちがいまだ貧困や医療・教育の機会不足といった厳しい現実に直面しています。
こうした地域を支援するために、国連をはじめとする国際機関や支援団体が、積極的に活動しています。世界の多くの人々が、アフリカの課題に関心を持ち、「自分にも何かできないか」と支援の気持ちを寄付という形に変えて貢献しています。
私たち国際NGOプラン・インターナショナルは、国連に公認・登録された団体として世界80カ国以上で活動を展開しています。活動の詳細は、年次報告書や公式サイトで具体的に開示しており、寄付が子どもたちへの支援にどうつながっているかを丁寧に伝えることを心がけています。

難民キャンプの幼児教育センターで遊ぶ女の子(ウガンダ)
あなたの寄付によってできること
寄付の金額に応じて、あなたの想いが具体的な支援という形に変わり、アフリカの子どもたちに届きます。
毎月1,500円のご寄付で・・
- 2人の子どもに防災グッズを支援
- 災害や紛争が多発する地域で、安全と安心を守るための備えが、子どもたちの命を守る
毎月3,500円の継続支援で…
- 寄付で14人の女の子に衛生キットを配布
- 生理中の困難を軽減し、学校に通い続けられるよう支援
毎月5,500円のご寄付で…
- 暴力の被害にあった女の子への心のケアを10回実施
- トラウマを抱えた子どもたちが再び笑顔を取り戻し、前向きに生きる力を育むための大切な支援
アフリカ大陸は、日本から非常に遠く離れた場所と感じる人も多いでしょう。しかし、あなたの寄付は子どもたちの命や権利、未来を守り、子どもや若者の人生を確実に変える一歩となります。あなたも一緒に、支援の輪に加わってみませんか?
厳しい環境で逞しく生きるアフリカの子どもたちへの支援はこちらから
運営団体
国際NGOプラン・インターナショナルについて
国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。












