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アフリカのスラム街が抱える問題とは?キベラの現状や必要な対策

(2025年09月16日更新)

アフリカの都市部では、急速な人口増加に伴い「スラム」と呼ばれる非公式居住地区が拡大しています。スラムは上下水道や電気、教育や医療などの基本的なインフラや公共サービスが整わず、過密や不衛生な環境による健康被害、治安の悪化が住民の生活を脅かしています。こうした状況が長く続いた結果、貧困は世代を超えて受け継がれているのです。
SDGs目標1「貧困をなくそう」や目標11「住み続けられるまちづくりを」を達成するためには、スラム問題は解決すべき重要課題のひとつです。この記事では、アフリカのスラムで起きていることや解決のために必要なことを解説します。

アフリカのスラム街の現状

都市人口の半数以上がスラムで生活

国連のレポートによると、サハラ以南アフリカでは都市人口の53.6%がスラム街や非公式居住地に暮らしています。2022年時点でその数はおよそ2億6500万人に達し、今後も人口増加と都市への移住によってさらに拡大すると予測されています。生活インフラの整備が追いつかない状況は、衛生環境や治安の悪化、教育機会の損失、貧困問題の深刻化など多方面に影響を及ぼしており、アフリカが抱える最重要課題のひとつとなっています。

アフリカ最大級の「キベラスラム」とは

スラム街の深刻な事例として知られるのが、ケニアの首都ナイロビにある「キベラスラム」です。
地方から職を求めて移住してきた人々が多く住み、正確な人口は定かではありませんが、100万人以上が貧困下で生活しているとも言われます。狭い住宅が密集し、上下水道や電気といった基本的なインフラの不足、過密状態やゴミの散乱など衛生面の問題が日常的に住民を苦しめています。

キベラスラムの生活環境とは?

キベラスラムは、上下水道や排水設備、トイレなどの衛生施設のインフラが未整備で、不衛生な環境で人々が生活しています。そのため、新型コロナウイルスなどの感染症の危険が常に住民を脅かします。安定した雇用は限られており、多くの人々は日雇いや非公式の仕事でわずかな収入を得て暮らしています。
経済的な困窮から学費や教材費を払えず、多くの子どもたちが中途退学せざるを得ません。その結果、十分な教育を受けられないまま成長した世代が再び低賃金の仕事に就くという、貧困の連鎖が世代を超えて続いています。また、犯罪も多く、子どもたちが巻き込まれる可能性もあります。問題の解決のためには、衛生環境の整備と教育機会の確保が欠かせません。

画像:ケニアってどんな国?現状と支援活動

ケニアってどんな国?現状と支援活動

なぜアフリカでスラムは拡大し続けるのか?

急速な都市化とインフラ不足

サハラ以南アフリカでは、仕事を求めて人々が農村から都市部へ移動し、人口が急激に集中しています。しかし、人口流入に対して道路や上下水道、電力などのインフラ整備は追いつかず、移住者は都市部で高い家賃が払えず、ホームレスになったり、安価で非公式な住居やスラム街に身を寄せたりします。その結果、都市周辺にスラム街が形成され、年々拡大しているのです。

写真:雨が降ると汚水であふれる

雨が降ると汚水であふれる

経済格差と雇用問題

教育や職業スキルの不足により、多くの移住者は安定した職に就けず、日雇いや低賃金労働に依存しています。経済成長による利益は限られた人々に偏り、貧困者は都市に移っても生活が改善せず、貧困から抜け出せない状況が続いています。

歴史的・政治的な要因

植民地時代の土地政策や独立後の都市計画の不備、さらには紛争などがスラム拡大を引き起こしてきました。たとえばケニアのキベラスラムは、もともと軍用地から発展し、正式な土地権利が曖昧なまま人口が増加し続けています。

アフリカのスラム問題を解決するために必要なこと

アフリカのスラム問題は、貧困や教育格差、雇用不足、歴史的背景などが複雑に絡み合って続いています。解決には一時的な支援にとどまらず、長期的な視点と地域・教育・経済を横断する多角的な取り組みが欠かせません。

対策①地方の貧困対策

スラムの拡大を食い止めるには、地方経済の発展が欠かせません。農村部で安定した生活基盤を整えられれば、仕事を求めて都市へ過剰に人口が流入する事態を防ぐことができます。農業の生産性向上や地域産業の振興、雇用創出を支える取り組みを行うなど、地方に根差した経済活動を支援することが、地域全体の自立につながります。

写真:牛による耕作(ケニア)

牛による耕作(ケニア)

対策②教育機会の拡充

教育は貧困の連鎖を断ち切る有効な手段のひとつです。十分な教育を受けた若者は、より安定した職に就き、将来的に家族や地域を支える力を持てます。奨学金制度の整備や学校の新設、教材や制服の提供など、経済的理由で学びをあきらめざるを得ない子どもたちを支援することが重要です。

写真:勉強をする子どもたち(ケニア)

勉強をする子どもたち(ケニア)

対策③地域社会の活性化

地域社会の持続的な発展には、職業訓練や女性の自立支援を通じて、コミュニティ全体の経済力と結束力を高めることが欠かせません。小規模ビジネスや協同組合の形成、販路の拡大は、収入向上と地域活性化の双方に寄与します。こうした取り組みが継続できる環境を整えることが、スラム問題の長期的な解決へとつながります。

写真:職業訓練を受けるスラムの若者(ケニア)

職業訓練を受けるスラムの若者(ケニア)

あなたの寄付が変えるアフリカのスラム街の現実

アフリカのスラム街、特にケニアのキベラスラムでは、今も多くの人々が極度の貧困と厳しい生活環境のなかで暮らしています。子どもたちは十分な教育や医療を受けられず、衛生状態は悪化しています。安全な居場所や毎日の食事さえ確保できない人も少なくありません。この現状は、貧困の連鎖を生み、子どもたちの夢や可能性を狭め、社会全体の発展を阻む大きな要因となっています。しかし、これは変えられない未来ではありません。

あなたの寄付によってできること

あなたからの支援は、子どもたちや家族にとって、生活を守り、学びをつなぎ、心を支える確かな力になります。プラン・インターナショナルでは、子どもたちが健康に育ち、教育を受けて、自らの未来を切り開いていけるよう、さまざまな分野でプロジェクトを展開しています。

毎月1,500円の継続支援で…

2人の子どもに防災グッズを届け、災害や紛争から命を守る備えになります。

毎月3,500円の継続支援で…

14人の女の子に衛生キットを配布し、生理中も学校に通える環境を守ります。

毎月5,500円の継続支援で…

暴力被害を受けた女の子に心のケアを10回実施し、再び笑顔と自信を取り戻します。

これは一時的な支援ではなく、子どもたちが自分の未来を切り開くための土台づくりです。
今このときも、支えを求めている子どもたちがいます。

その想いを寄付として届け、変化をともに生み出してください。

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国際NGOプラン・インターナショナルについて

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

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