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【経過報告】「ロヒンギャの子どもの保護と教育」プロジェクト~ミャンマー・バングラデシュ~
グローバル・プロジェクト
バングラデシュ
ミャンマー
(更新)
プラン・インターナショナルは、2017年7月からミャンマーにて「ロヒンギャの子どもの保護と教育」プロジェクトを実施しています。2019年7月からはバングラデシュでの活動も加わりました。現在までの2カ国での活動の進捗をご報告します。
背景
ミャンマー南西部のラカイン州に暮らすイスラム系少数民族のロヒンギャは、国籍を奪われ、長年さまざまな権利を制限された生活を送ってきました。さらに、2017年8月に起きた暴動と軍の掃討作戦により、多くのロヒンギャが土地を追われ、バングラデシュに逃れました。ミャンマー国内に残った約60万人およびバングラデシュに逃れた約86万人※
のロヒンギャは、ともに法的な保障がありません。そのため、教育機会が限られ、虐待、人身取引、早すぎる結婚のリスクに直面しています。
このプロジェクトでは、ミャンマーとバングラデシュの2カ国で、ロヒンギャの子どもたちをあらゆる暴力や搾取から守るための体制作りと若者の教育支援を行っています。
- ※ SITUATION REPORT ROHINGYA REFUGEE CRISIS Cox’s Bazar | August 2020
活動のハイライト
活動内容
今期、ミャンマーでは南西部ラカイン州の27カ所の村で、子どもたちが安全な環境のもとで健全に育つことができるよう、子どもの保護グループの運営サポートや啓発活動を行いました。一方バングラデシュでは、南部コックスバザール県で、難民キャンプ内に設置した48カ所の識字学習スペースにおいて、1008人のロヒンギャ難民の若者の教育を支援しました。また、難民キャンプ周辺にある20校の中等学校を対象に、教師の能力強化研修も実施しました。
2021年2月以降、ミャンマー国内の政情が急激に悪化したことにより、バングラデシュに逃れたロヒンギャ難民の帰還が一層困難になりました。ラカイン州での活動にも大幅な遅れが出ています。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が両国で猛威を奮っており、感染予防として個々の活動の参加者数を少なくするなど、活動上の大きな制約を受けてきました。多くの課題に直面しながらも、子どもや若者が希望を失わずに安心して暮らすことができるよう、持続性を考慮してさまざまな活動を続けています。
- ※バングラデシュ国内の活動は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の支援のもと実施しています。
おもな活動の成果
地域 | 【ミャンマー】ラカイン州 【バングラデシュ】コックスバザール県 |
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期間 | 【ミャンマー】2017年7月~2022年6月 【バングラデシュ】2019年5月~2022年6月 |
2021年度 おもな支援内容と対象 |
【ミャンマー】
【バングラデシュ】
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関連リンク
現地の声
ソー・ラーさん、12歳、子どもひろば利用者(ミャンマー)
「子どもひろばには、学習プログラムが終わった後に来ます。ここでは、ボードゲームやサッカーを友だちと楽しむことができるので、すごく嬉しいです。一番好きなのは、『キャロムボード』という、コインをはじいて遊ぶ対戦ゲームです。子どもひろばに来ると、家での大変なことを忘れることができます。以前はまったく知らなかった子どもの権利についても学ぶことができました」
エーさん、12歳、8年生(ミャンマー)
「プランの活動を通して、たくさんの知識を増やすことができたのが嬉しかったです。以前は手洗いの大切さをちゃんと理解していませんでした。でも、ボランティアの方から、手洗いやマスクを付けることが大切だと学びました。また、新型コロナウイルスの感染予防対策として、20秒以上かけて手を洗うこと、ソーシャルディスタンスを保つことが大切だと知りました。学んだことは友だちや家族にも伝えました」