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【完了報告】スーダン危機緊急支援

(2024年11月07日更新)

プラン・インターナショナルは、2023年5月から「スーダン危機緊急支援」の寄付募集を開始し、スーダン、南スーダン、チャド、エジプト、中央アフリカ、エチオピアなどにおいて緊急支援活動を実施してきました。2023年9月29日をもってご寄付の募集は終了しましたが、現地では引き続き人々のニーズに寄り添った活動を行っています。
皆さまの温かいご支援を得てこれまでに実施した主な活動の成果をご報告いたします。

活動のハイライト

  • 写真:スーダンから避難してきた女性が学習スペースの校長先生として活躍(チャド)
    スーダンから避難してきた女性が学習スペースの校長先生として活躍(チャド)
  • 写真:プランが運営する学習スペースに集う子どもたち(チャド)
    プランが運営する学習スペースに集う子どもたち(チャド)
  • 写真:配布する衛生キットを準備するスタッフ(チャド)
    配布する衛生キットを準備するスタッフ(チャド)
  • 写真:トランジットセンター(一時避難施設)でも子どもひろばを運営。いつでも安全な水を飲むことができる(エチオピア)
    トランジットセンター(一時避難施設)でも子どもひろばを運営。いつでも安全な水を飲むことができる(エチオピア)
  • 写真:プランが運営する子どもひろばで遊ぶ子どもたち(スーダン)
    プランが運営する子どもひろばで遊ぶ子どもたち(スーダン)
  • 写真:毛布をシェルターに運ぶ10歳の男の子。シェルターができるまでは屋外で寝ていた(南スーダン)
    毛布をシェルターに運ぶ10歳の男の子。シェルターができるまでは屋外で寝ていた(南スーダン)
  • 写真:避難民の私生活と自立を支える「スターターキット」として毛布、バケツ、蚊帳や石けんなどが入ったキットを配布(南スーダン)
    避難民の私生活と自立を支える「スターターキット」として毛布、バケツ、蚊帳や石けんなどが入ったキットを配布(南スーダン)
  • 写真:スーダンから避難してきた女性が学習スペースの校長先生として活躍(チャド)
  • 写真:プランが運営する学習スペースに集う子どもたち(チャド)
  • 写真:配布する衛生キットを準備するスタッフ(チャド)
  • 写真:トランジットセンター(一時避難施設)でも子どもひろばを運営。いつでも安全な水を飲むことができる(エチオピア)
  • 写真:プランが運営する子どもひろばで遊ぶ子どもたち(スーダン)
  • 写真:毛布をシェルターに運ぶ10歳の男の子。シェルターができるまでは屋外で寝ていた(南スーダン)
  • 写真:避難民の私生活と自立を支える「スターターキット」として毛布、バケツ、蚊帳や石けんなどが入ったキットを配布(南スーダン)

パートナー団体や国連機関と連携 人々の命と尊厳を守る支援を継続

人道危機の発生直後から、スーダンだけではなく、南スーダン、エチオピア、エジプト、中央アフリカでも支援活動を行いました。紛争勃発前は難民としてスーダンで暮らしていた人々が、安全を求め出身国に帰還したケースも多く、そのような人々への支援も実施しました。スーダンでは、スタッフの安全確保などの困難もありますが、給水活動や食料配布を始め、避難者への生活必需品の支援、避難所の整備など、現地のパートナー団体や国連機関と連携して、人々の命と尊厳を守る支援を実施しています。

同時に、紛争を経験した子どもや女性たちに対する支援はスーダンと周辺国の両方で実施。避難中に家族と離ればなれになった子どもたちや暴力被害にあった子どもたちには個別支援を提供しつつ、子どもたちが安心して過ごせる「子どもひろば」を開設しグループ単位での心理社会的サポートを提供しています。

発生から1年半が経過した2024年9月時点でも紛争は継続しており、支援の必要性は高まる一方です。プランは、引き続きスーダン人道危機の影響を受けている人々、特に子どもや女性たちへの支援活動を継続していきます。

現地の声

カウサルさん、16歳、チャドの難民キャンプに暮らす女の子

写真:カウサルさん、16歳、チャドの難民キャンプに暮らす女の子

スーダンのダルフール出身です。私の村は戦闘員に襲撃されました。両親と2人の兄、祖母と叔母とともに、ダルフールの避難民キャンプに身を寄せていました。ただ、その避難民キャンプも襲撃されたため、家族全員と避難民キャンプにいた大勢の人ともにそのキャンプから逃げ出しました。

どこに向かっているのか分からないまま、一緒にキャンプから逃げ出した人たちとともに、とにかく歩き続けました。避難中、何度も戦闘行為に巻き込まれ、父と2人の兄は行方が分からなくなり、母は殺されました。母が亡くなったとき、私はその場から動くことができませんでした。でも、祖母と叔母に引きずられながら歩き続けました。何時間も走ったり歩いたりした後、妊娠していた叔母は祖母や一緒にいた他の女性たちの助けを借りて、銃声が聞こえるなか、茂みで出産しました。ダルフールの避難民キャンプを出発してから3日後、ようやくチャドにたどり着きました。

今はチャドの難民キャンプで祖母と叔母と暮らしています。2024年2月から、プランとADRE(チャドの提携NGO)が運営する学習スペースに通い始めました。プランのスタッフが私の暮らすシェルターにやってきて「学習スペースを開設する」と伝えてくれたのです。それを聞いた祖母がすぐに私を連れていってくれ、6年生のクラスに入学することが決まりました。スーダンにいた友だちとは離ればなれになってしまい、今どこにいるのかも分かりません。でも、ここでは一緒に遊んだり勉強したりする新しい友だちができました。先生やクラスメートと一緒にいろいろな活動をするので、学習スペースに来るのが大好きです。家に帰ったら宿題をしています。一番好きな科目はフランス語です。フランス語を学ぶことでフランス語を話す多くの人たちと話せるようになるからです。

家族のこと、特に母のことを思いだすと涙が出ます。一番つらいのは、母の死でも父と兄が行方不明になったことでもなく、家族全員がいなくなり、私だけが取り残されたことです。家族と一緒にいたい。でも、祖母や叔母、新しい学校の友だちがここにいることが救いです。学習スペースに通っていると紛争を忘れること事ができます。早くこの紛争が終わり、家に帰れる日が来ることが待ち遠しいです。

主な活動の成果

地域 スーダン、南スーダン、エジプト、中央アフリカ、エチオピア、チャド
期間 2023年5月~9月(※現地での活動は継続中です)
主な支援内容と対象
  • 【スーダン】
    • 生理用品キット、衛生キットの支給(2400人)
    • 急性栄養不良に陥った乳幼児や授乳中の女性などへの治療食配布(約7900人)
    • 子どもひろばを通じた子どもや若者たちへの心理社会的サポート(3万1000人以上が利用)
    • スポンサーシップ地域にて食料バスケットの配布(男性2人、女性28人、男の子976人、女の子1812人)
      その他、給水や食料配布、ジェンダーに基づく暴力を経験した人々への支援などさまざまな活動を実施
  • 【南スーダン】
    • スーダンと南スーダン国境に設置されたトランジットセンター(一時避難施設)にシェルター設置(8棟、利用者は2万5080人)
    • 毛布、石けん、蚊帳、マット、給水容器などの生活用品の配布(600人)
    • 当面の生活費としての現金給付(520世帯)
    • 衛生啓発活動の実施(1万6,372人)
  • 【エジプト】
    • 子どもの権利やジェンダーに基づく暴力(GBV)の啓発活動(6000人)
    • 当面の生活費としての現金給付(5000人)ならびに食料購入費としての現金給付(3000人)
    • 教育費の補助(6500人)
    • 難民の人たちが利用できるセーフスペースの設置と運営 (約7000人が利用)
    • 子どもたちへのレクリエーション活動(約5000人が利用)
    • 生理用品キットの配布(2300人)、衛生キットの配布(600人)
    • 権利や安全などに関するオリエンテーションの実施(1652人)
  • 【中央アフリカ】
    • 子どもの保護や性暴力に関する啓発活動(男性760人、女性1278人、男の子1474人、女の子1614人)
    • ケースワーカーによる個別支援(男の子190人、女の子174人)
    • 子どもひろばを通じた子どもや若者たちへの心理社会的サポート(男の子889人、女の子843人が利用)
    • 子どもクラブによる平和や共生への意識啓発(男の子1365人と、女の子1253人が参加)
  • 【エチオピア】
    • 養育者がいないなど特別な支援が必要な子どもに対する個別支援(771人)
    • 子どもひろばの設置運営、心理社会的サポートの提供(約500人が利用)
  • 【チャド】
    • 学習スペース5カ所の設置、運営
    • 制服と学習教材の支給(366人)
    • 子どもひろばを通じた子どもや若者たちへの心理社会的サポート(9467人:うち女の子4216人、男の子5251人)
    • 当面の生活費としての現金給付(1001世帯)
    • 衛生キットの支給(女の子500人)

その他、給水活動、食料の配布、性暴力を経験した人々への支援など多様な活動を実施しました

プロジェクト背景

2023年4月15日にスーダン国軍(SAF)と準軍事組織である即応支援部隊(RSF)との間で発生した武力衝突は2024年9月時点でまだ継続しています。家を追われた人の数は1,050万人を超え、そのうち238万人以上が、国境を越えてエジプト、南スーダン、チャド、エチオピアや中央アフリカなどの近隣諸国に避難しています。スーダンは国連により「世界最大の避難民危機」と警告されていますが、国際社会の関心は低く、取り残されたままの人も多くいます。プランは、スーダン国内と近隣諸国の双方にて、紛争の混乱のなかで生きる子どもたちやその家族のための支援を行っています。

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