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【経過報告】心身の健康を取り戻せるように~暴力の被害にあった女の子を守るプロジェクト~
インド
ガールズ・プロジェクト
(更新)
プラン・インターナショナルは、2020年7月から、インド西部のマハラシュートラ州ムンバイおよびナビ・ムンバイ地区で、「暴力の被害にあった女の子を守る」プロジェクトを実施しています。
暴力にさらされる女の子や女性たち
安全を脅かされるインドの女の子たち
プロジェクトを実施しているマハラシュートラ州は、女の子や女性への暴力が多く発生している地域です。2021年11月にインド政府が発行した報告書によると、調査に参加した同州の18~29歳の女性のうち、6.2%が18歳になる前に性暴力を受けたと答えており、この数は全国平均1.5%の約4倍にものぼります
※。また、4年前の2017年の調査結果と比較すると、全国平均は横ばいである一方、マハラシュートラ州では2.9%から前述の6.2%へと、約2倍に増えています。
- ※インド保健・家族福祉省、National Family Health Survey (NFHS-5) 2019-2021、2021年11月
3つの側面から問題の解決に取り組む
女の子への暴力が深刻化する同州において、プランは「暴力の被害者に対する直接支援」、「司法や警察と連携した被害者支援体制の強化」、そして「村や学校における暴力防止のための啓発」の3つの側面で活動を行っています。
このうち、今回は「暴力の被害者に対する直接支援」について、これまでに実施した活動をご報告します。提携先の子どもの保護施設では、女の子たちが心の傷を癒し、少しずつ立ち直っていけるように、専門家による心のケアやグループセッションに力を入れています。
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専門家による個別の心理カウンセリング
暴力による被害を受けた女の子たちの、心身の回復と社会復帰を支援するには、専門家も交えた適切な支援体制を整えることが重要です。子どもの保護施設では、プランのソーシャルワーカーやプロジェクトで雇用した心理士が中心となり、個別セッションを提供しています。そのうち一つの施設では、性暴力を受けた18人の女の子たちが、それぞれ心理カウンセリングを受けました。
プランのソーシャルワーカー、プリヤンカ職員(左端)
立ち直りを支えるグループセッション
グループセッションで子どもの権利を学ぶ
この施設では、女の子たちに楽しい時間を過ごしてもらうため、2021年10月からはグループセッションも開始しました。「Feel Good」と名づけられた自尊心を高めるセッションには、45人の女の子が参加。自分の好きな色を紹介したり、風船ゲームや歌のアクティビティを行ったりしました。また、自分たちの怒りを管理し対処する方法や、喜びをどう表現するかなどを話し合ったほか、子どもの権利や子どもの保護、ジェンダーに基づく暴力、人との安全な距離の保ち方などについても学びました。「Feel Good」に参加した女の子からは「幸せでリラックスした気分になった」といった感想が寄せられました。その後も定期的に開催されているセッションでは、参加者同士が打ち解けてきた様子が確認されています。プランはこの活動を、ほかの子どもの保護施設でも展開すべく、近隣にある5つの保護施設との調整を開始しました。
プランの支援を受けたRさん、14歳のケース
個別セッションに参加した女の子の1人、14歳のRさんは、1年以上前から子どもの保護施設で寮生活を送っています。
叔父から性的虐待を受けていたRさんは親戚の助けを借りて警察に訴え、叔父は逮捕されました。Rさんは施設では明るくふるまっていましたが、プランの支援による心理カウンセリングを受け、心に大きな傷と不安を抱えていることを打ち明けるようになりました。
Rさんはその後、別の保護施設に移り、勉強しながら裁縫の職業訓練を受けています。プランはそこでもRさんのカウンセリングを継続し、少しずつ回復にむかうよう支援を続けています。これまで集団での活動を避けがちだったRさんですが、「Feel Good」のグループセッションのことを知り、参加を希望するようになりました。
暴力防止にむけ司法機関との連携を強化
プランは、子どもの保護施設を通して暴力の被害にあった女の子たちの支援を継続するとともに、より効果的な支援を実施できるよう、司法機関との連携を強化しています。今後は、警察官や裁判官を対象とした研修を実施し、主要駅のターミナルなどで暴力防止のための啓発活動を展開する予定です。子どもたちが暴力の被害から立ち直れるように、そして、新たな暴力の被害にあうことがないように、今後も活動を続けていきます。
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関連リンク
現地の声
子どもの保護施設のスタッフとプラン職員
トルッティ・ジャハブさん(子どもの保護施設の管理責任者)
「このプロジェクトは、とても良い取り組みだと思います。プランは子どもの保護施設のスタッフむけに、子どもの虐待への対応をテーマとする研修を実施してくれました。特に幼い子どもへの対応は難しいため、これらの知識やスキルを学ぶことができるのは、とても有益です。今後も定期的にこのような機会が提供されることを期待しています」