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【開催報告】ネパールの女の子を守れ ~女性への暴力撲滅・保護プロジェクト報告会~(6/16・東京 永田町)
イベント
(更新)
2017年6月16日(金)、東京・永田町にあるヤフー株式会社のコワーキングスペース ヤフーロッジをお借りして、プラン・インターナショナルの支援説明会としてGirl’s Projectのひとつ、ネパールにおける女性への暴力撲滅・保護プロジェクトの報告会を開催しました。
ネパールの現状
男性優位の考え方が広く根づいているネパールでは、女性の地位が低く、ジェンダーに基づく暴力が大きな問題となっています。体だけでなく心にも大きな傷を負わせ、被害を受けた女性は自尊感情が低下し、発言し前に進むチャンスをつかむ力を失います。また性暴力の被害者になるリスクも高まります。ネパールでは加害者よりも性暴力を受けた被害者の女性のほうが、汚名をきせられてしまうことも。
プロジェクト対象地では、もともと債務労働の慣習のもと、貧しい生活を余儀なくされている人々が多くいます。また、インド国境近くでは児童労働や人身取引など、歴史的、地理的要因により被害にあう女性も少なくありません。
プラン・インターナショナルは、女性の「保護」「防止」「リハビリテーション」の要素を柱に、ジェンダーに基づく暴力を撲滅するためのプロジェクトに取り組んでいます。また、それぞれの立場によってもたらされるパワーの格差を減らし、だれもが平等に与えられた権利や活動の成果を享受できるよう目指しています。
イベント受付
プラン・インターナショナルの紹介
プロジェクト報告会
報告会では、ネパールの活動地域をモニタリングしたプログラム部の澤柳職員が、現地を取り巻く状況と、プロジェクトを実施している背景を説明しました。そして、被害女性のみならず、サポートする立場になる女性たちへの啓発活動の様子を、映像を交え報告しました。
ネパールのプロジェクト報告
報告に聞き入る参加者
ワークショップ“パワーウォーク”
また、今回の報告会のなかでは、社会的地位や立場の違いから、個人が本来持っている権利へのアクセスにどれくらい影響するのかを、疑似体験してもらうワークショップを行いました。
パワーウォークの手順
- 1.「役」になりきる
10人の有志の協力を得て、ネパールで実際にいるであろう人物、例えば「11歳の親がいない路上生活をしている男の子」「大統領をしている女性」などの社会的境遇を設定した「役」になっていただきました。 - 2.「役」になりきってもらった人は、質問に対して「はい」なら前進、「いいえ」なら行進
職員が読み上げる、「私はコミュニティの中で価値があるとみられていると感じている」「1年中、私は1日に少なくとも2回の十分な食事ができる」などの10の質問に「はい」なら前進、「いいえ」なら後退していきます。 - 3.周りの人は、「役」の人の境遇を考える
「役」についた人は、もし自分が紙に書かれた「役」のような人生を送っていたら、どうなるだろうと考えながら動きます。周りで見ている人たちは、質問によって前後へ移動していく人たちの「役」について考えをめぐらせます。
「役」の人たちが同じスタートラインに立ちます
質問も後半になると立ち位置に大きな変化が
後ろに下がった「役」の人たちにインタビュー
同じスタートラインにいた10人は徐々に前後へ分かれていき、社会的地位や、ジェンダー、年齢、性別がもたらす影響が、物理的な距離で可視化されていきます。10の質問を終え10人の立つ位置の大きな差を見て、会場の人たちからは大きな驚きの声があがりました。最後に「役」をした人が自らの「役」を発表。歩きながら考えたこと、感想などを発表しあいました。ネパールで「パワーの不均衡」をもたらす要因について、参加者全員でじっくり考えたワークショップでした。
参加者が予想する「役」を質問する職員
各「役」が誰かを考える参加者たち
会場に掲示された支援方法の紹介パネル
撮影:Jason Sung/Plan International(「イベント受付」と「質問も後半になると立ち位置に大きな変化が」を除く)
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