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学校給食を通した子どもの栄養改善~カンボジア~
カンボジア
紛争や災害に巻き込まれる子どもたち
(更新)
プラン・マンスリー・サポーター2016年度活動報告
地域の自立を目指して
Field Report 現地レポート
山形職員(プログラム部)
聞き取り調査をするプラン職員
14歳のクンティアさんは、高床式の小さな家にひとりで暮らしています。両親と2人の兄は家を離れ、隣町のゴムやキャッサバのプランテーションで働いており、両親に会えるのは月末だけ。隣におばさん一家が住み、夜だけは安全のためおばさん宅で寝ていますが、食事は別々です。
「学校から帰ったら宿題をして、近所の畑で収穫を手伝ったり、水やりをしたりしてお金を稼ぎます。そこで晩ごはんのおかずが見つかることがあるの、魚とかカエルとか」今日のごはんと言って見せてくれた鍋の中には少しの白飯と唐辛子ペースト、それに黒く焦げた小魚が一匹。小さな虫がたくさん動いているのが見えました。「勉強している時間が一番好き。家には明かりがないので日中、太陽の下で勉強できる時はとてもうれしい。何があっても学校は続けると両親と約束したから、学校を休んだことは一度もないんだよ。大きくなったら先生になりたいです」
この地域もポルポト政権時代の負の遺産を抱えています。強制労働を強いられ、教育を受けられなかった人々は、わが子を学校に通わせるために多くの犠牲を払っています。しかし家に残されるクンティアさんのような子どもたちの声を聞き、頑張っているのは大人だけではないのだと改めて感じました。
実施地域 | シェムリアップ州、バッタンバン州、カンポントム州 |
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実施期間 | 2013年10月~2016年9月 |
対象 | 対象校1064校に通う全児童、教師、児童の家族をはじめとした地域住民 |
背景 | 毎朝の学校給食、貧困世帯への米・奨学金支給に加え、学校給食を地域住民が協力して持続させていくための施策が続いています。また、本来の目標である「ひとりでも多くの子どもが小学校を卒業できるように」を活動の基盤に、子どもを取り巻く教師、親、地域社会を巻き込んで教育やジェンダー平等の促進にも力を入れています。 |
今期の主な活動 |
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活動のハイライト | 活動3年目を迎えた今年度、連携する国連世界食糧計画(以下WFP)とプランは学校と合意の上、調理係と食糧庫管理係へ謝礼として配布する米の提供をやめました。学校の自立を少しずつ進めるためです。謝礼の米がないため係は辞めてしまうことが多く、係がいないと学校給食はできません。各校は生徒やコミュニティと協力して自分たちでその米を捻出しなければならなくなりました。各校それぞれ、生徒の親に協力を呼びかけたり、村の行事で住民からお金や米の提供を求めたり、試行錯誤を重ねています。結果的に自助努力で実現できた学校がある一方で、調理係が辞めて欠員となり、残念ながらその間給食が止まった学校もありました。プランは、学校に対して資金の集め方や学校予算の使い方について指導を行うことで学校と地域が組織力を強化していけるようサポートを続けました。 |