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「早すぎる結婚の防止」プロジェクトを開始しました~ネパール~
ガールズ・プロジェクト
(更新)
2018年7月から、新たに「早すぎる結婚の防止」プロジェクトの寄付募集が始まりました。多くの18歳未満の女の子たちが「早すぎる結婚」を経験しているネパールの第5州バンケ郡において、女の子のエンパワーメント、地域のリーダーの啓発や政治家/地元行政との連携と協働を通じて、有害な慣習である「早すぎる結婚」を防止することを目指します。
対象地のバンケ郡はタライ平原にあり、平らな農地が広がる
都市部でも「早すぎる結婚」の防止に取り組みます
ネパールでは、「早すぎる結婚」が法律で禁止されているにもかかわらず、農村部では依然として52%の女性が18歳未満で結婚しています。なかでも10万人以上が10歳になる前に結婚させられており、15~19歳の既婚の女の子の約17%が身体的負担の大きい「早すぎる妊娠・出産」を経験しています。女の子が中途退学を余儀なくされ、健康を害するなど、「早すぎる結婚」の弊害は大きく、女の子の自立への道を閉ざしてしまいます。さらには、夫やその家族から暴力や虐待を受けたりする温床ともなっています。
プロジェクト担当者からのメッセージ
プロジェクトを担当する日本人職員と現地職員がこの取り組みへの思いを語ります。

ネパール西部に位置するバンケ郡は、都市部からも遠く経済的に取り残されている地域の一つです。男性優位の考え方が根深く、女性に対する暴力の例があとを絶ちません。「早すぎる結婚」から家庭内暴力へ発展し、家庭を逃げ出した女の子が人身取引の被害者になるなど、問題は絡み合っています。この背景には、男の子/男性たちが女の子/女性を大切に扱う感覚を欠いていることにあります。また、女の子たちは自己主張や意思決定の場面から遠ざけられています。こうした女性の相対的な地位の低さは、「早すぎる結婚」のような暴力を抑止できない要因になっています。このプロジェクトは女の子の能力強化、女の子を取り巻くあらゆるレベルの関係者との関係構築、政治家や行政官との連携や協働を通して「早すぎる結婚」を防止し、被害を受けた女の子を支える体制づくりを目指します。どうかご支援をよろしくお願いいたします。

私はこれまでジェンダーのプロジェクトに関わってきたなか、ジェンダーに基づく暴力や差別といったことに立ちむかい、ジェンダー平等を持続可能な形で促進していくためには、女の子たちとともに活動していくことが、とても重要であると実感しています。このプロジェクトでは、早すぎる結婚をしている、あるいはこれから結婚をする可能性の高い女の子たちを対象にクラブを結成します。女の子クラブの活動から、女の子たちは自分たちの人生を決めるための力を身につけていきます。こうしてエンパワーされた女の子は自身の早すぎる結婚を防ぐとともに、地域から早すぎる結婚をなくすための活動を展開していきます。問題の解決には包括的な取り組みが欠かせません。地域のあらゆる関係者との連携、協働や対話から良好な信頼関係を築きながら、地元行政とともに早すぎる結婚防止の仕組みをつくっていきます。皆さまの応援とご支援をお願いいたします。
「早すぎる結婚の防止」プロジェクト
実施地域 :
【ネパール】第5州バンケ郡
活動内容 :
- 女の子クラブの設立と能力強化および啓発活動(8クラブ)
- 州、市レベルにおける政治家や有力者との協働(約50人)
- 宗教リーダー、地域リーダーとの対話
- 教育、保健、子どもの保護を担当する行政官との連携・協働
- まんがや地域ラジオなどによる啓発活動
対象者 :
対象地域に住む女の子1万2000人、男の子1万1000人、地域住民、自治体関係者など
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