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【第2報】ウクライナの子どもたちに平和を、安心して成長する権利を

プラン・インターナショナル
国際人道支援ディレクター、医師
ウニ・クリシュナン

プラン・インターナショナル 国際人道支援ディレクター、医師 ウニ・クリシュナン

事務局より

更新)

戦場における子どもの死、これは決して起こってはならないことです。爆撃された家屋や瓦礫、ミサイル攻撃による爆発など、ウクライナの映像が日々のニュースで流れるなか、国連人権委員会は、2022年2月28日時点で210人が死亡し、そのなかには数名の子どもが含まれていることを発表しました。報道によると、そのうちの一人はアリサという7歳の女の子で、幼稚園が攻撃された際に命を落としたそうです。今回ウクライナで勃発した戦争を第三次世界大戦の始まりと言う人もいれば、第二次冷戦の始まりと言う人もいます。私が、ここで明確に申し上げたいことは、どのような名称であろうとも「戦争」は間違っているということです。

誰よりも影響を受けるのは子どもたち

写真:ポーランドとの国境を超えるウクライナからの避難民

ポーランドとの国境を超えるウクライナからの避難民

国連は、今回の戦争により、戦場から逃れ他の地域に移動する難民は500万人にのぼる可能性があると警告しています。ウクライナとルーマニアの国境で難民の受け入れに従事している支援関係者によると、国境を越える人々の人数は24時間で2倍になったそうです。これから、長きにわたる苦難が始まることは火を見るよりも明らかです。戦争とは無関係であるにもかかわらず、誰よりも多大な影響を受けるのは子どもたちです。戦争を経験した子どもは、ミサイル攻撃の夢を見るようになります。恐ろしい戦闘機を見た子どもは、将来への思いを明確に描くことができなくなります。これは、私が20年ほど前に人道支援のために訪れた、イラクのバグダッドの小児科病院で出会った10歳の女の子、ラミアをはじめ、戦争や紛争地域の子どもたちに共通して見られる現象です。

弱い立場に置かれている子どもたちの保護を最優先に

爆撃や、避難のために移動する大勢の人々の映像を見ていると、戦争や災害の現場で出会った子どもたちの記憶がよみがえってきます。パレスチナ自治区ガザ北部の、オマル・ハッタブ小学校で爆撃を受けた12歳のオムシヤットは、戦闘機やミサイルによる砲撃のなか、決して笑顔を失わず、色とりどりのクレヨンを使って、私に図画の授業をしてくれました。
「子どもたちは素晴らしい出発点になりうる」。これは、私が人道支援の現場で学んだ、最も重要なことのひとつです。子どもの目を通して危機を見てみると、さまざまなことが明確になり、優先的に取り組むべきことは何か、正しい判断ができるようになります。人道的危機の現場で大切なのは、子どもたち、特に女の子や障害のある子ども、心に傷を抱えた子どもたちを最優先に考えることです。

精神的な影響や心的外傷など、目に見えない苦しみもあります。戦争を生き延びた子どもたちは、繰り返しフラッシュバックに襲われます。戦場においては「武器」として扱われる性的暴力やレイプを受けた女の子は、悪夢にうなされ眠れなくなり、生涯にわたる苦しみに悩まされることになります。また、戦争で障害を負い、身体を自由に動かすことができなくなってしまった子どもたちの多くは、心理社会的な課題を抱える傾向にあります。アフガニスタンのマザールシャリフで出会った14歳の少年マンゾールは、地雷によって両足を失い、大好きなサッカーをすることができなくなりました。遊んだり、スポーツを楽しんだりできなくなり、常に涙にくれていたそうです。彼の母親は、「戦争はのろのろと続く葬式のようなものです」と私に語りました。

危機的状況下にある子どもへの心のケアの重要性

家を離れて逃げる子どもたちは、何百キロにも及ぶ道中で、銃弾や銃撃、ミサイル攻撃、ジェンダーに基づく暴力をかわしながら歩かなければなりません。なかには、家族や友人、ペットと離れ離れになってしまう子どももいます。私はこれまでにも、難民キャンプに到着した子どもたちが、病気や脱水症状、栄養不良や心的外傷に苦しんでいるのを数多く見てきました。戦争や紛争の現場や難民キャンプでは、子どもが見てはいけないものを目にしてしまったことで、警戒心を持ち続けている女の子たちも大勢います。

私がコンゴ民主共和国の紛争地域で出会った母親たちは、ようやく眠りについた子どもたちが、叫びながら目を覚ますことがあると話していました。戦争や災害、難民キャンプにいる子どもたちの心のなかにある苦しみは戦争が終わった後も続き、時として世代を超えて続いてしまうこともあるのです。そのため、支援の初日から、心理社会的なケアを提供することは非常に重要です。

今こそ世界の連帯が求められている

想像してみてください。世界には、パンデミックや紛争、気候変動による干ばつ、食料不足に苦しむ子どもたちがすでに大勢います。ウクライナで起こっていることは、さらに多くの子どもたちに苦しみを与えることになるのです。すべての人々が、今回の戦争における人々の苦しみを軽減すること、そして次の戦争が起こらないようにするための役割を担っています。正義を実現し恒久的平和を確立するための外交的な解決策が必要であることはもちろんですが、私たち全員が、現在戦争地帯にいる人々と団結して何をすべきかを問われています。この状況下で必要なことは、以下の3つの行動です。
「戦争を止めこれ以上の死者を出さないこと」
「人々の苦難に対峙し人道的ニーズに応えること」
「救援物資や人道支援に携わる人々の適切な手段を確保すること」

医療や食料、水といった、命を救うための支援は不可欠であり当然優先されるべきことですが、見過ごされがちな支援は他にもあります。より良い未来へのパスポートとなる「教育」も非常に重要です。また、最も弱い立場にある子どもたちを守り、保護するための支援も不可欠です。

戦火の子どもたちへの思い

プラン・インターナショナルは、1937年のスペイン内戦中に、イギリス人ジャーナリスト、ジョン・ラングドン=デービスが、友人エリック・マッゲリッジとともに「スペインの子どものためのフォスター・ペアレンツ・プラン委員会」を設立したことに始まります。スペイン内戦で生活を破壊された子どもたちに思いを寄せ、食料や宿泊施設、教育を提供する戦災孤児のための支援活動に奔走しました。それから80年以上を経て、プランは災害や紛争地域、難民キャンプにいる子どもたちに寄り添いながら、子どもたちのための活動を継続しています。今回のウクライナの状況は、これまでプランが続けてきた活動がかつてないほど重要であることを示しています。

ウクライナで繰り広げられている光景は、平和について、そして子どもたちが十分な機会を得て平穏に成長することがいかに重要であるかについて、私たちに提示しているのです。

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