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7/11は世界人口デー~プラン・ユースグループが日本の性教育に関する意識調査を実施~

アドボカシー

(2021/07/09更新)

7/11は、国連が定めた「世界人口デー」。1989年に世界総人口が約50億人を超えたことを機に、世界の人口問題についての関心を高め、啓発活動を行う目的で制定されました。
人口問題は、プラン・インターナショナルが活動分野の一つとして取り組む、「性と生殖に関する健康と権利(SRHR)」とも密接に関わっている問題です。

日本の性教育に関する若者の意識調査を実施

プランとともにアドボカシー活動を行うプラン・ユースグループは、「日本では子どもや若者たちに『性と生殖に関する健康と権利』についての教育が十分に行われておらず、そのことが望まない妊娠やジェンダーに基づく差別にもつながっているのではないか」との問題意識をもちました。そこで、日本の思春期の若者がどのような性教育を受け、従来の性教育に対しどのような印象を持っているかについて、また、同世代の若者たちの包括的性教育へのニーズを調査するため、2021年1月に、15~19歳までの約1000人を対象にアンケートを実施。調査結果を、「ユースから見た日本の性教育の実態調査報告書 -包括的性教育を目指して-」という報告書にまとめました。

※包括的性教育とは
ユネスコの定義では、「包括的性教育」とは、「妊娠、避妊、性感染症という限定的な生殖教育だけでなく、人間の尊厳や他人を尊重することなどを網羅的に学習するための教育」を指します。セクシュアリティ、人権、お互いが幸せである対人関係、価値観の尊重、暴力(性暴力を含む)の防ぎ方、LGBTIQ+の人々への偏見や差別をなくすことも、包括的性教育に含まれます。

アンケート調査から見えてきたこと

学校の性教育では「妊娠」「性感染症の予防」を学んだという回答が8割以上

「これまで学校でどんな性教育を受けてきましたか?」という設問に対し、「妊娠について」「性感染症とその予防について」と答えた若者の割合が80%を超え、「安全な避妊方法について」も75%と高い割合を占めました。一方で、「自分の体のことは自身で決められる権利があること」は40%前後であり、「恋人との良い人間関係の築き方」や「プライベートゾーン(水着で隠す部分)を他人に触れさせないこと」を習ったと答えた人は20%前後に留まりました。現在の性教育が、前述のユネスコの定義に見合う包括的なものとは言い難い状況が見えてきました。

表1. 今までの性教育で何を学んだか

表1. 今までの性教育で何を学んだか

学校教育における包括的性教育への関心、ニーズは高い

「『包括的性教育』と今まであなたが受けてきた『性教育』のどちらを学校教育で受けたいと思いますか?」との設問に対しては、6割以上が、包括的性教育を受けたい、もしくはどちらも受けたいと回答。自由回答では、「価値観の多様化が進む中で、時代の流れに沿った教育が必要」「性的なことも、性的かどうか関係なく、自己を守る方法、自分の意見を伝える方法、人とうまくやっていく方法も学びたい」といった意見も寄せられ、若い世代が包括的性教育の持つ目的や意義に共感していることが分かりました。

表2.「包括的性教育」と今まで受けてきた「性教育」のどちらを受けたいか

表2.「包括的性教育」と今まで受けてきた「性教育」のどちらを受けたいか

包括的性教育への意識にはジェンダーによる差も見られる

女性は男性に比べて、包括的性教育で示されている項目についてより学びたいと回答していることが分かりました。また、女性はなるべく早期からの性教育を望む傾向も見られました。小学校低学年、小学校高学年から性教育を望む女性はそれぞれ、17.5%、30.7%であり、男性よりも5ポイント以上高くなっています。さらに、「ジェンダーの多様性、LGBTIQ+について」学びたいと回答した女性は60%にのぼり、男性に比べて9ポイント近く高い結果となりました。

表3. どんなことを学校で学びたいか

表3. どんなことを学校で学びたいか

表4. 包括的性教育をいつ受けたいか

表4. 包括的性教育をいつ受けたいか

調査結果を踏まえ、「包括的性教育」をテーマとしたワークショップを開催

プラン・ユースグループは、調査結果を踏まえ、2021年3月に、ユース世代を対象とした包括的性教育のオンラインワークショップを開催しました。ワークショップには29名の若者たちが参加し、アンケート調査でも関心の高かった「性の多様性」や、「生理・避妊・SRHR」を中心に学びを深めました。

性の多様性についてスライドで解説

性の多様性についてスライドで解説

参加者の声

  • 包括的性教育を初めて知りました。自分がまだ知らないことがたくさんあることに気づかされました。
  • これまで学校で教わった以上に、とても丁寧に性教育について聞くことができました。
  • 同年代の方々と性の多様性について話したことがなく、貴重な経験であると感じました。
  • 今まで知らなかったことを学べたうえ、LGBTIQ+について多面的に捉え、考えていくことの大切さを改めて実感することができました。

調査やワークショップを企画実施した、プラン・ユースグループのメンバーの声

写真:明日香さん(大学4年生)

明日香さん(大学4年生)
「私はこれまでの学生生活で性教育を丁寧に受けた記憶はありませんでした。しかし、自分自身の経験上、重要だとは漠然と思っていました。そのなかで出会ったのが「包括的性教育」という概念でした。包括的性教育は、これまで私たちが性教育として教えられてきた妊娠の仕組みや避妊についてだけでなく、ジェンダーや人権、人間関係など多岐にわたる学習プログラムです。この概念を少しでも多くの人に知ってもらうために企画したワークショップでは、参加者にこの概念の大切さを伝えられたと思います。今回参加してくれた同世代の方々の多くは、もともと性教育や包括的性教育に対して、多少興味や関心を持っている人たちでした。今後はいかに無関心層にまでリーチできるかが課題であると考えています。ワークショップを開催するだけで終わりにはせず、調査結果をまとめた報告書をより多くの人に届けることで、包括的性教育の普及に尽力していきたいです」

写真:畑岡さん(大学2年生)

畑岡さん(大学2年生)
「これまで私はあまり性教育を受けたことがなく、ネガティブなイメージを持っていました。活動テーマを決める段階で、ユースグループのメンバーから包括的性教育の概要について学び、マイナスなものではなくむしろあらゆる人にとって大切なトピックだと気づかされました。一人でも多くの人に伝えたいと思い、ワークショップを担当することにしました。今回行ったワークショップでは参加者の大多数が女性でした。男女二元論というわけではないですが、これからはもっと男性の参加者も集めていく必要があるように感じました。ワークショップの参加者も包括的性教育に触れることで、性教育へのネガティブなイメージが払拭されたようです。包括的性教育のワークショップを通して、このトピックを広めることだけではなく、事前・事後アンケートをとり、国の学習指導要項にも記載されるようにエビデンスを示していきたいです」

プラン・ユースグループは、今回の調査結果を踏まえた提言も報告書に盛り込み、今後文部科学省などの関係省庁に提出する予定です。性と生殖に関する健康と権利の推進にむけて、日本の学校教育にも包括的性教育が導入されるよう、働きかけを行っていきます。

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