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出生登録で女の子を守る~インド~
女の子だから
(更新)
女の子権利と出生登録を訴える女の子によるデモ行進
インド政府は超音波による胎児の性別判断と、性別を理由とした中絶を行うことを法律で禁じていますが、将来一家の働き手となる男の子を優先する考え方により、現在でも毎年50万人近くの女の子と診断された胎児が中絶されています。性別にもとづく中絶は人口における男女比にも影響を及ぼすほど深刻化。プランは、胎内にいる女の子の中絶を防ぐキャンペーンを展開し、女の子の地位の改善と不均衡な男女比の是正のための対策をリードしています。
意図的な性別の偏り
2011年のインドの国勢調査によると、男の子に対する女の子の割合が過去最低を記録しました。現在では、インドの0歳から6歳までの男の子1000人に対して、女の子は914人。中には、男の子1000人に対して、女の子はたった830人しかいない地域もあります。意図的に女の子を中絶することは、男女比のバランスを崩し、社会の安定と経済発展が阻害される要因です。
女の子を中絶する風潮に終止符を打つためには、まず政府がリアルタイムの、信頼できるデータを得て、人口の男女比を把握できることが重要で、このために適切な出生登録制度の確立が必要です。しかし、不正、窃盗、改ざんなどにより、多くの人々が偽りの出生証明書をデータを持っている問題があります。正確な住民登録情報でなければ、行政は正しい分析と対策ができないことから、プランは、子どもの権利にもとづいてすべての子どもが正確に登録される制度の実現に向けて、予算を投じるよう呼びかけています。
女の子を守る出生届け
女の子が中絶されてしまいがちな状況は、社会において女の子や女性を疎外する価値観が影響力を持っていることを意味しており、暴力や性的搾取、人身取引の被害が多いことと深い関係があります。女の子は地域発展の鍵を握る存在であり、女の子たちの権利を守ることは重要な課題です。
プランは、女の子の出産を奨励するキャンペーン、“Let Girls Be Born”を展開し、インド社会が抱える女の子や女性に関する課題の解決に向けた活動を行っています。現在、このキャンペーンは6つの県で行われ、女の子の中絶防止を訴えかけています。特に、人口における男女比格差がもたらす弊害について、地域の人々の理解を得る取り組みを活発に行っています。また、正確な出生登録と出生証明書の普及促進は、パートナー団体との連携のもと7州に広がり、今日までに、46万7000人以上の子どもたちの出生が登録されました。
2005年以来、プランは世界36カ国で子どもの出生登録を促す活動を展開し、4000万人の子どもたちの出生登録と10か国での法整備、1億5300万人の出生証明書発行に関わってきました。インドをはじめとする国々で、すべての子どもたち、特に女の子が尊重され、権利が守られるよう出生登録に関する活動を継続します。
女の子を大切にする文化を育みます
女の子は地域の発展にとっても重要です
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