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災害時の安全な「子どもひろば」の普及を目指すプランの活動
お知らせ
(更新)
関東地方も梅雨入りし、水害の増える季節がやってきました。近年は気候変動により日本でも台風など大雨による水の被害が増えるなど、自然災害リスクが高まっています。プラン・インターナショナルは、2011年東日本大震災で支援活動を始めて以来、海外での経験を活かして国内での被災者支援も行っています。被災者の支援といっても避難所運営や食料・物資の支給、家屋の修繕などいろいろありますが、プランが力を入れている活動のひとつが安全な子どもの居場所「子どもひろば」(英語ではChild Friendly Space、CFS)の設置・運営です。
「平成30年7月豪雨」緊急支援(愛媛県)で開設した子どもひろば
被災した子どもたちのケアに重要な「子どもひろば」
「子どもひろば」では、災害発生直後や復興期に見落とされがちな子どもたちのニーズに応え、ストレスを軽減できるよう、地元のボランティアの方々の協力をいただき、さまざまな遊びやレクリエーション、学習を取り入れた活動を行っています。国内ではこれまでに、2011年の東日本大震災での活動や、2016年の「熊本地震緊急支援」、2017年の「九州北部緊急支援」、2018年の「平成30年7月豪雨緊急支援」、2019年の台風19号緊急支援で「子どもひろば」を開設しています。
台風19号緊急支援(長野県)で開設した子どもひろば
「子どもひろば」設置・運営のノウハウを学べる資料を公開
国内で自然災害発生の頻度が高まり、被災者支援のニーズが増えるなか、プランは長野での支援事業で連携したNPO災害時こどものこころと居場所サポート、セーブ・ザ・チルドレン、ワールド・ビジョンと協働して、2020年に「災害時の子どもの居場所協議会(CFS協議会)」を創設しました。だれもが安心して利用できる安全な「子どもひろば」づくりの普及を目的としています。
CFS協議会では、メンバー団体からの経験や事例を持ち寄り、災害時にできるだけ早く「子どもひろば」を開設できるよう、関係者間の連携促進や「子どもひろば」設置・運営のノウハウを発信していきます。
その最初の成果物として、「子どもひろば」の運営に関心のある方むけに「緊急時の子ども居場所支援事業運営チェックリスト:準備編&実施篇」と「実践に基づくCFSの学び集」を作成しました。
チェックリストは、「子どもひろば」を設置・運営する際、準備や運営の各段階で確認するべきポイントをわかりやすくまとめたものです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止策が必要となる環境での注意点についても盛り込んでいます。当たり前のことでも災害発生直後の混乱時には注意が抜け落ちてしまうことがあります。チェックリストを用意しておくことで確認ポイントの抜けを防ぎ、より容易に安心安全な子どもひろばづくりができます。
避難経路の確保や、スタッフの感染症研修の受講など約80の項目がまとめられたチェックリスト
全国フォーラムで「子どもひろば」運営の事例を紹介
5月26~27日には、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)が主催する第5回全国フォーラムがオンラインで開催され、両日で合計560人余りが参加しました。CFS協議会は分科会のひとつ「子どもにやさしい空間 最近の動向と実践」を担当しました。プランからは国内緊急支援フォーカルの山形職員が司会進行をつとめ、「子どもひろば」運営に関わる国際的ガイドラインや過去の災害支援での事例を紹介しました。
全国各地の災害支援や子育て支援を行うNPO、社会福祉協議会、企業などさまざまな立場から41人が参加し、職種の違う関係者と平時からどのように連携すべきか、など具体的な意見交換がすすみ、参加者の関心の高さがうかがえました。
全国フォーラムで「子どもひろば」の事例を紹介
プランは今後も災害時でも子どもたちが安心して過ごせる場を増やすために、「子どもひろば」運営の啓発や支援調整のネットワークづくりに取り組んでいきます。
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