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秘密の診療所が母子の命を救う~ジンバブエ~
世界の各地から
(更新)
ジンバブエには、宗教上の理由から、医療の利用を禁止している宗派が影響力を持つ地域があります。出産時に合併症を引き起こしても治療を受けられないため、命を落としてしまう母親や子どもが後を絶ちません。プランでは、人目につかない診療活動により、母子の命を守ろうとしています。
プランが秘密の診療所を設置
世界保健機関(WHO)によると、毎日800人の女性が妊娠・出産時の合併症で命を落とし、その99%が途上国で起きています。また、必要な治療と予防接種を受けられなければ、特に5歳未満の子どもたちは、命の危険にさらされることが報告されています。
プランでは、庭に見せかけた秘密の診療所を通じて、ジンバブエの妊産婦と乳児の死亡率を減らすための支援をしています。人目につかない安全なスペースで、女性と子どもたちは、必要な医療を受けることができます。
農場の一角での診療活動
ユニークな取り組みで命を救う
秘密の診療所を開くエバンス夫妻
エバンスは、妻と一緒に村で暮らしながら、村の保健師としてプランとともに活動しています。自分の暮らす地域で多くの子どもたちが亡くなっていく状況を目の当たりにして、エヴァンスと彼の妻は、安全な診療スペースとして使えるよう、自分たちの菜園を寄付しました。「診療所に通う必要のある女性たちを医療に反対する夫から守るために、私たち夫婦はひそかに活動しています。私たちの願いは、地域で暮らす家族や子どもたちが健康でいられることです」。
診療を受けに来る女性たちの中には遠方から訪れる人たちもいて、自分や子どもの命を救うために診療や薬の処方を受けています。ヴィンバイは秘密の診療所の存在を知り、この地域に引っ越してきました。ヴィンバイは過去5年間で、はしかやマラリア、インフルエンザなど予防可能な病気が原因で3人の子どもを失っています。「私の子どもたちの病気を治すには、ここで医学的な支援を受けることが最善だったと分かりました。保健師の存在は、とても心強いです」。
現在妊娠2カ月のチポの夫は、彼女が診療所に通うことを許しません。しかし、チポは2人の健康な子どもがいる義理の姉から、この秘密の診療所のことを教えてもらい、密かに診療所に通っています。作物の影にかくれながら、保健師たちは診療します。「妊娠の初期段階で、保健師の診療を受けることが、最善の方法だと分かりました。この庭の診療所に来ることができて、私は自信がつきました。私は健康な赤ちゃんを産むことができると思います」。
このユニークな取り組みにより、ヴィンバイやチポのような母親たち、そして子どもたちの命と健康が守られています。「私たちはこの秘密の場所に来て、治療を受けていますが、とても助かっています。2人の子どもを病気から守ることができてとてもうれしいです」とヴィンバイは笑顔で話しました。
母子の健康を守るうえで大きな役割を果たしています
診療を受けられて表情も明るく
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