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女の子や障がいのある若者が活躍できる社会へ~東ティモール~
世界の各地から
(更新)
紛争によって教育が中断されてしまう時代が続いた東ティモール。社会情勢の安定化にともない、プラン・インターナショナルは、経済的に厳しい環境にいる、女の子や障がいのある若者たちを中心に職業訓練を提供し、より良い就業機会につなげようと取り組んでいます。
専門知識が学べるセンター
首都ディリ郊外のコモロ地区にあるドンボスコ・センターでは、経済的に困難で、開発から取り残されている農村地域出身の32人が、職業スキルを身につけて、故郷での就業に活かそうと日々研鑽を積んでいます。
センターでは、電気、溶接、木工、石工、機械工学、配管工事および管理など建設全般について履修が可能で、毎年センターには、17歳から35歳までの新入生約100人を迎えています。
プラン・インターナショナルはセンターで学ぶ学生たちに3年前から奨学金の支給を開始し、2016年には、男の子18人と女の子14人が奨学金を支給されました。性別や障がいが理由で教育の機会を閉ざされた経験をもつ女の子と男の子たちが、学習能力、必要性、やる気などに応じて選考されています。過去2年の間に64人の若者が就職し、63人が卒業して新しいスキルを身につけるために大学院に進学しました。
教師はポジティブに生徒たちを指導
生徒たちは熱心に学んでいます
職業をもつ女性のさきがけとして
21歳のエテビナは、東ティモールの山岳地域から来ています。彼女は若くして両親を失い、姉が学費を支払うために開いていた小さな商店を手伝っていました。センターでトレーニングを受ける提案に、彼女はとびつきました。最初の学期では家屋の建築方法と電気工学のコースを履修しました。今後は、石工を専門として学び、ディリの会社で実習をする予定です。「村に戻って、女性にも男性のように働く力があることを知ってもらいたい」と女性の社会進出を故郷の村で実現させたいと語ります。

働く女性の姿を示したいと語るエテビナ
障がいを乗り越えて職業スキルを身につける
25歳のシプリアノは、9歳の時に骨髄を損傷し、今も足が不自由ですが、7人兄弟、4人姉妹の家族を支えたいと入学しました。建設などの現場で働くことは危険なため、運河の施設管理を専門にすることに決めて一生懸命勉強に取り組んでいます。センターでは友だちもでき、自信につながったと言います。
言語障がいのある22歳のオーランドは、幼いときに両親を失い、孤独で村での生活に溶け込めずにいました。しかし、あたたかく成長を支えるセンターの環境になじむことができ、さまざまなスキルを身につけた彼は、今ではディリ市内の会社で実習を行ない、いずれ小さなビジネスを興したいと考えるまでになりました。

センターで自信をつけたと語るシプリアノ
「東ティモールは、若い世代により多くの機会を設けることが必要です。将来を担うのは彼らなのですから」と語り、プラン・インターナショナルを通じて、これからも厳しい環境にいる人々が生きていく力を身につけられるように願っています。
東ティモールの未来を作り上げていくためにも、経済的に厳しい環境にいる、女の子や障がいのある若者たちが教育を受け、社会で大切な役割を果たせるように、プラン・インターナショナルは支援を続けていきます。
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