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障がいのある子どもたちの支援体制作り~トーゴ~
トーゴ
障がいのある子どもたち
(更新)
プラン・マンスリー・サポーター2016年度活動報告
地域住民が主役の偏見のない地域づくり
「障がいのある人もない人も、一緒に活動する子どもクラブ」
ホダロさん(20才・女性)
「私は生まれた時からほとんど1カ月おきに体調を崩していました。6歳になって小学校に入学した年には7回も具合が悪くなり、都度病院に行きました。その時の注射の失敗が原因で後遺症が残り、歩くのが困難になったのです。このプロジェクトで首都ロメの大きな病院に連れて行ってもらい、診察を受けることができました。また、歩行のための補助器具も支給されたので、とてもうれしいです。以前は歩き方のせいで同級生に笑われ、いじめられました。
障がいへの理解がないことが原因だと考えた私は、友だちや同世代に障がいについてもっと知ってほしいと思い、子どもクラブに参加しました。そこで、障がいのある人もない人も一緒に地域で障がいのある子どもを支えていくことが大切だと学びました。そして、学んだことを同世代の友だちに伝えています。もしも障がいのある子どもたちがそのせいでいじめられたり、理不尽な扱いをうけていたら、地域のボランティアに報告して対応してもらっています。私はこのプロジェクトのおかげで勉強を続けることができ、高校も卒業することができました。とても感謝しています。これからも大勢の子どもたちのために、このプロジェクトを続けて欲しいです」。

実施地域 | 中部チャオウジョ県、ビリッタ県、東モノ県の計24村 |
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実施期間 | 2011年8月~2016年6月 |
対象 | 障がいのある子ども約3000人と地域住民、保健・教育・社会福祉分野の職員 |
背景 | トーゴでは何らかの障がいのある人の割合は、人口の約10%にのぼるとみられていますが、ニーズが満たされていると答えた人の割合はわずか2%にすぎません。障がい者のための社会サービスのほとんどが有料で都市部に集中しているため農村部の貧しい家族には手が届かないのが現状です。プロジェクトでは、農村において、障がいのある子どもの保健、教育、就業等のニーズに応えていける体制を整え、また意識啓発や技能訓練を行って、障がいのある子どもが地域社会の一員として認められ権利を享受できるよう推進しました。 |
今期の主な活動 |
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活動のハイライト | 「アフリカ子どもの日」のイベントを2カ所で実施、2400人が集まり、「子どもの権利」に関する知識を深めることができました。プラン職員が紛争や災害のときに、障がいのある人々や子どもが大きな被害を受けやすい現実について語り、より多くの人々が助け合うことの重要性やこれまでの紛争や災害の歴史や具体的な惨禍について語り、自分たちの身をいかに守るべきかという話をしました。子どもたち自身が平和構築に関する寸劇を披露したり、子どもの権利に関するプラカードをもって村を歩き、地域の人々に訴えました。このほか、子どもたちへのリハビリテーションの実施に加えて地元NGOとの連携強化や意識啓発活動などを行いました。また、これまでの活動の総括や評価活動を実施し、今後の計画について検討しました。 |
成果のまとめ | これまで約5年間の活動を通じて、障がいのある子どもたちが安心して地域で暮らせる体制作りを目指してきました。この結果、3132人(うち女の子1412人)に必要な社会サービスを提供することができました。この体制を支える重要な役割を担うのは様々なトレーニングをうけて能力を高めてきた地域ボランティア、子どもクラブ、そして障がいのある子どもの保護者たちです。また医療や教育現場の専門家とのネットワークを強化しました。当初の5年間の活動は終了したものの、現場から「地域ボランティア、子どもクラブ、そして障がいのある子どもの保護者たちの能力強化が今後も大切」との声があがったため協議を重ねた結果、約1年の活動継続を決めました。 |