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【経過報告】「学校給食と子どもの栄養改善」プロジェクト~カンボジア~
カンボジア
グローバル・プロジェクト
(更新)
プラン・インターナショナルは、2013年10月から、「学校給食と子どもの栄養改善プロジェクト」(カンボジア)を実施しています。現在までの活動の進捗をご報告します。
背景
カンボジアは、ポル・ポト独裁政権時代の内戦で保健、教育などの社会サービスが壊滅的となりました。また、医師や教師など知識層のほとんどが殺害された結果、復興を担う人材が不足し、これが国の発展を阻む大きな原因となり、今でもアジア地域で最も貧しい国のひとつになっています。復興の遅れは、国民の栄養状態にも大きく影響しています。
とくに北部の貧困世帯では、米や自家栽培したわずかな野菜、川で捕った小魚などに頼っているため栄養不良状態です。子どもたちは朝食を取らずに登校し、空腹で授業に集中できず、成績不振で落第を繰り返し、中途退学するケースがあとを絶ちません。学校や地域には子どもの栄養状態を把握して栄養指導を行う習慣もありません。
このプロジェクトは、国連世界食糧計画(WFP)と複数のプラン支援国と共同で実施しています。
寄付の募集を締め切りました。ご支援いただきありがとうございました。
活動のハイライト
2017年10~12月に、343校(5万5096人)に温かい学校給食を提供し、多くの子どもたちが、栄養価が高く味もよい給食を食べることができました。コミュニティ全体に、このプロジェクトの意義が浸透し、過去にしばしば問題になっていた食糧の盗難や不適切な使用などの問題も発生しなくなりました。子どもたちが中心となって、給食の食材となる野菜栽培をすすめるため、241校に野菜の種を支給。今後、菜園方法のトレーニングも行い、学校が主体となり、給食を提供し続けられる体制をつくります。
また、7校でトイレを修繕、343校に衛生キット(石鹸・清掃用品)を支給し、子どもたちが衛生的な環境で学べるようになりました。
さらに、経済的に困窮した家庭の子どもたちへの個別の食糧支援を実施しました。今学期の支援対象として5009人が選ばれました。学校および家庭で子どもたちの食生活が改善されることで、勉学に集中でき、学力が向上することが期待されます。
寄付の募集を締め切りました。ご支援いただきありがとうございました。
現地の声
私は両親と弟の4人で暮らしています。両親は農業や森で集めた木材でほうきを作り、市場で販売して生計をたてています。今までは家でたくさん食べられなかったので、学校給食が始まって本当にうれしいです。温かくておいしい給食を食べてから授業を受けることができます。幸運にも食糧支援も受けられることになり、家での食生活も改善されました。
おいしいご飯を満足に食べられるようになったことで、勉強に集中できるようになりました。何よりも、給食のおかげで、毎日学校に行くことが楽しみです。去年の成績は、50人中30番目でしたが、今年は13番目まで上がりました。5年生に進級するための最終試験にも無事に合格することができました。中等学校卒業まで勉強を続けるのが私の夢です。
(ソフィックさん 10歳)